知らないと損!機能性表示食品の最新トピックス
食品に健康への効果を表示できる機能性表示食品。届け出された商品数は4,000件を突破し、表示内容もバラエティーに富んでいます。きっと、あなたの悩みの解消をサポートしてくれる商品が見つかるはず。機能性表示食品制度をめぐる直近の話題を紹介します。
届出件数が4,000件を突破
機能性表示食品制度は2015年4月にスタート。企業の責任で機能性や安全性を証明し、国(消費者庁)へ届け出ることによって、商品に健康への効果を表示できるという制度です。届出件数は4,000件の大台を突破(2021年5月1日現在で合計4,001件)しました。
そのうちサプリメント形態の商品は2,041件で、全体の5割強を占めます。飲料やヨーグルト、菓子といった一般食品形態の商品は1,855件、生鮮食品は105件となっています。
次々登場する新たな機能性表現
機能性表示食品制度は企業責任によって届出を行うという柔軟性に富んだ仕組み。このため、企業の創意工夫によって新たな健康への効果が次々と登場しています。
公表された約4,000件の商品をジャンル別で見ると、おおよそ次のように分けることができます。
- 整腸作用
- 血糖値/血圧/尿酸値/肝機能
- コレステロール/中性脂肪/内臓脂肪/体脂肪
- 目の健康/鼻・目の違和感
- 肌の保湿
- 骨/膝関節/筋肉量/歩行能力
- 認知機能/ストレス/疲労感/睡眠
- 口腔内の健康
- 血管/冷え/むくみ
- 胃
- 免疫機能
- 膣内環境 など
このなかに、あなたの悩みが該当するジャンルもあるのではないでしょうか。関係各社の研究熱が高まっていることから、ジャンルはさらに拡大していくと予想されます。
次に、過去1年ほどの間に登場した新たな表示を紹介します。
加齢とともに低下する血管の柔軟性の維持に役立つ
これは加齢とともに血管が固くなることに着目した表現であり、従来なかったものです。
免疫機能の維持に役立つ
プラズマ乳酸菌を機能性関与成分とした届出で、ここ最近もっとも大きな話題となりました。関連商品は14品目(2021年5月1日現在)を数えます。
食事に含まれる鉄、カルシウムやマグネシウムの吸収を促進
ミネラルは人が生きていくうえで必須の栄養素であり、食事から摂取しますが、体内に吸収されなければ意味がありません。身体・機能への直接的な効果ではなく、ミネラルの吸収をサポートするというアプローチです。
膣内環境を良好にし、膣内の調子を整える
腸内に細菌叢(腸内フローラ)があるように、膣内にも細菌叢が存在します。この膣内細菌叢を整える機能性に着目した画期的な商品として注目されています。
口内環境を良好に保つ(歯垢の生成を抑える)
これまでにも口腔内の健康をうたった機能性表示食品はありましたが、「歯垢の生成を抑える」というアプローチが新しい点です。
お口の潤いに役立つ
これも口腔内の健康についてですが、「お口の潤い」という切り口が新しい点です。
舌苔を減らす
口臭に着目し、口腔内に関する機能性としては新たな観点からのアプローチです。
一時的なストレスを感じている方の一時的に落ち込んだ気持ちを和らげる
ストレス軽減の機能性表示食品はたくさん登場していますが、「一時的に落ち込んだ気持ち」という一歩踏み込んだ内容です。
健康な人の肝機能酵素(γ-GTP、AST、ALT)値の改善 に役立つ
健康診断で気になる肝機能酵素の「γ-GTP、AST、ALT」という3つの値に焦点を当て、インパクトのある表示となっています。
新たに登場した表現のなかには、まるで医薬品のようなものもありますが、疾病を予防したり改善したりするものではありません。表示内容を正しく理解して、賢く利用してくださいね。
新たな機能性関与成分も
健康への効果を発揮する機能性関与成分についても、新規のものが相次いで登場。直近の新たな機能性関与成分を紹介します。
- 豚由来コンドロイチン硫酸(膝関節に軽い違和感のある方に)
- 桑由来モラノリン(食後血糖値の上昇を緩やかにする)
- ピニトール(食後血糖値の上昇をおだやかにする)
- 微細藻類由来フコキサンチン(肥満気味でおなかの脂肪が気になる方に)
- クマイザサ由来ホロセルロース(お腹の調子をすっきり整えたい方に)
- 乳酸菌で多数 など
ここまで見てきたとおり機能性表示食品では、新たな健康への効果をうたう商品が次々と登場しています。「こんな悩みを解消してくれるサプリメントがあればいいのに」と思っている方は、ぜひ、消費者庁のホームページにある「届出情報検索」で検索してみましょう。
きっと、あなたの悩みに対応した商品が見つかるはず。適切に利用すれば、機能性表示食品はあなたの健康をサポートしてくれることでしょう。