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国内初、「免疫」と表示できる食品が登場

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国内初、「免疫」と表示できる食品が登場

今話題の「免疫機能」をうたう機能性表示食品。日本で初めて「免疫」を表示した食品です。「免疫機能」と聞いて、どのような効果が期待できるかと、いろいろと想像を膨らませる方も多いのではないでしょうか?その効果について見ていきましょう。

国内で初めて「免疫」と表示できる食品が登場

機能性表示食品制度は2015年4月から始まりました。届出が公表された商品数は2021年2月末時点で約3,800件。「免疫」を表示できる機能性表示食品の登場は、制度がスタートして6年目のことでした。 飲料をはじめ、サプリメントやヨーグルトなどの12商品がお目見えしています。

表示内容は「健康な人の免疫機能の維持に役立つことが報告されています」。機能性表示食品はあくまで食品であって薬ではないため、疾病の予防・治療効果を表示できません。「免疫機能の維持」が最大限の表現であると言えるでしょう。 

人の体内での働きは?

機能性表示食品制度がスタートした当初から、健康食品を扱う各社では「免疫」表示を目指してきました。しかし、長年にわたって実現できませんでした。その理由として、各社が行ってきた研究が不十分だったことが挙げられます。

「免疫」とは、人の体のなかに侵入した細菌やウイルスから体を守る防御システム。多種類のさまざまな免疫細胞が複雑に作用して、私たちの体を守っているのです。

一方、これまでの研究結果を見ると、一部の免疫細胞に着目したものが多いようです。たとえば、「NK細胞(ナチュラルキラー細胞)が増加して免疫力を向上」といった研究結果があります。NK細胞(ナチュラルキラー細胞)はガン細胞やウイルスなどを攻撃しますが、免疫細胞の1つにすぎません。健康食品を摂取してNK細胞だけを活性化できたとしても、体全体の免疫機能にどのように作用するのかはわかりません。

では、最近になって「免疫機能」をうたう機能性表示食品が誕生したのは、なぜでしょうか?

現在のところ、「免疫機能」の表示ができる各商品の機能性関与成分は乳酸菌の1種のみ。この乳酸菌は、免疫の司令塔である樹状細胞に直接的に働きかけます。この点が、従来の健康食品のメカニズムと根本的に異なります。

司令塔に直接働きかけることによって、キラーT細胞、ヘルパーT細胞、NK細胞、B細胞など多くの免疫細胞が一斉に活性化します。その結果、人の体の免疫機能を維持すると説明しています。特定の免疫細胞だけに働きかけるという従来の研究結果とは、根本的に異なることがご理解いただけましたね。

試験の被験者は「健康な人」

ところで、「免疫機能」の機能性表示食品では、どのような効果が確認されているのでしょうか? 販売各社が届け出た資料を見ると、ヒト試験(実際に人に食品を食べてもらう)によって、熱っぽさ・倦怠感・寒気などの全身の症状に関する効果を検証。さらに、鼻水・くしゃみ、のどの痛みなど(粘膜)に対する効果も調べています。 

ここで注意しなければならない点は、各試験に参加した被験者が「健康な人」であること。インフルエンザや風邪に罹患した人は含まれていません。当然ですが、新型コロナウイルスの感染者もいません。

試験の結果、機能性関与成分(乳酸菌の1種)を含む食品を摂取した人では、それぞれの症状が軽度に抑えられたと説明しています。 

このように各社の研究は、倦怠感や寒気、鼻水やくしゃみなどの「風邪に似た症状を軽度に抑える」という範囲に限定されています。間違っても、インフルエンザや風邪の予防・治療に役立つなどと、拡大解釈しないように注意してくださいね。

機能性表示食品は医薬品ではなく、風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスに対応したものではありません。もし、高熱が出たり、咳が止まらなかったりするなど、体調に異変を感じた場合はすぐに医療機関を受診してください。あくまでも機能性表示食品は「免疫機能の維持」が期待できるという点を理解して、適切な利用を心がけましょう。

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