管理栄養士ママが教える!子どもの「食べない」と上手に付き合う4つの方法

子どもの食べ物の好き嫌いは成長の証のひとつ。いずれ食べられるようになると分かっていても、「少しでもバランスよく食べてもらいたい」と思うのが親心ですよね。
管理栄養士のAyuが、子どもが嫌いな食材と同等の栄養価を持つ食材に変えてみる方法や、嫌いな食材を食べられるようになるまでの工夫についてご紹介します。
子どもの嫌いな食べ物といえば、ピーマンなどの野菜
子どもの嫌いな食べ物の鉄板はピーマン。他にも独特の苦味や酸味を持つ野菜が子どもに嫌われてしまいがち。
- ピーマン
- ほうれん草
- なす
- トマト
上記のように、子どもの嫌いな食べ物は、主に「野菜」が多く挙げられてきます。これらの野菜は調理しても味が染みにくく、食材本来の風味が出やすく、触感やにおいも独特。これらの野菜を使った料理を食卓にあげる際は頭を悩ませる人も多いのではないでしょうか。
子どもが嫌いでも、これらの野菜をなぜ食べさせたいか。それは、「栄養があるから」「体に良いから」につきます。
野菜は「ビタミン」「ミネラル」「食物繊維」が豊富、やっぱり食べてもらいたい
野菜には様々な栄養素が含まれますが、特にビタミン類が多く含まれます。ビタミンは水溶性と不溶性の2種類があり、体づくりには欠かせないものです。
嫌いな野菜ランキング上位の「ピーマン」にはβ-カロテンやビタミンC、カリウム、食物繊維が豊富に含まれています。トマトもピーマンと同様、ほうれん草には「鉄分」が含まれています。
これらの野菜を使うことで料理の幅も広がり食卓は豊かになりますが、食べてもらわないことにはせっかくの野菜の持つ栄養価も意味がなくなってしまいます。
子どもの嫌いな野菜の持つ栄養価を摂取してもらう4つの方法
「嫌いに含まれる栄養価を子どもに摂ってもらうにはどうしたらいいのか」と頭を悩まれる親子さんに向けて4つの方法を紹介します。
1.嫌いな野菜と同じ栄養素が含まれる食べ物で代用してみましょう
なんとしても食べてもらう!より、子どもが食べられる食材でほぼ同じ栄養素をもつ食べ物に代用することも考えてみましょう。
例えば、「ピーマン」に含まれるβ-カロテンは、甘みがありデザートにも使える「かぼちゃ」も豊富です。ピーマンが苦手な場合はかぼちゃを使うのも一つの手です。
「ピーマン」や「トマト」に含まれるビタミンCや食物繊維は、加熱にも強い「じゃがいも」にも含まれています。「ほうれん草」に多く含まれる鉄分は、少量でも吸収しやすいヘム鉄が豊富な「赤身肉」で補うことができます。
1つの食材に1つの栄養素だけではないため、様々な食材を組み合わせることで満遍なく栄養素を摂ることができます。
2.スーパーで一緒に買い物、「野菜の見た目」「食卓に上がるまでのプロセス」を知ってもらう
特に幼児期の子どもたちは様々なことに興味津々。
料理される前の野菜はどんな見た目や大きさなのか、色や形を実際に見せることで食べてみようという気持ちになることもあります。スーパーで一緒に買い物をするとき「ピーマンはどれかな?」とゲーム感覚で食材に触れさせることも有効かもしれません。
また、時間があるときは実際に料理の過程をみせるのもオススメ。そして、一緒に食卓を囲み「どんな味がする?」「次はどんな形に切ってみる?」など会話を楽しみながら食べることで食の楽しさを知るきっかけにもなります。
3.組み合わせの食材や味付けを変える
食材によっては組み合わせがいつも同じになってしまうものも。そんなときは、いつも食べるメニューの食材をあえて変えて、カレーや味噌汁など味が染まりやすい料理に入れてみるのはいかがでしょう。
細かく刻んで餃子お好み焼きなど一緒に作れるものに混ぜてみるのもありです。
食べられたら子どもの「できた!」につながり喜びも大きくなるでしょう。
4.色味は変えず食材を変える
料理の彩りは食欲にもつながります。色味を変えることなく、くせが少ない食材を使ってみましょう。
- みどり色:小松菜・ブロッコリースプラウト・レタス
- 赤・オレンジ色:にんじん・パプリカ・かぼちゃ
食事を楽しい時間に
食べてもらえないことにイライラしたり悲しくなったりすることもありますが、工夫次第である日突然食べられるようになることもあります。食事をストレスが溜まる時間ではなく、楽しい時間を共有する空間にしていきたいですね。