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ノニ果実の美容成分を解説!乾燥・酸化・糖化にゆらがない大人肌へ

美容
YOKARE編集部
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ノニ果実の美容成分を解説!乾燥・酸化・糖化にゆらがない大人肌へ

太平洋諸島から東南アジア、オーストラリアにかけて自生し、日本では小笠原諸島や琉球諸島に群生する「ノニ(ヤエヤマアオイ)」。

この植物は奇跡の果実と呼ばれてきた歴史があり、2000年初頭には健康ドリンク「ノニジュース」として一躍ブームになりました。そして今、ノニは“飲む美容”から“塗る美容”へと進化を遂げているのです。

近年ではノニ果実に高い抗酸化力と抗炎症作用、保湿作用が認められ、乾燥やハリ不足など、年齢肌の悩みにアプローチする成分として注目されています。今回はノニの美容成分について研究結果を踏まえてくわしく説明します。

健康食品としての「ノニ」

ノニはポリネシアの人々のあいだでは古くから民間薬として親しまれてきました。ノニ果実にはビタミンやアミノ酸、ポリフェノールなどの栄養素がたっぷり。なかでも特に注目されているのが、スコポレチンとイリドイド類という2つの成分です。

スコポレチンはクマリンという植物由来化合物の一種。血管の拡張をうながし、肌に対しては炎症を抑えて肌荒れやくすみを防ぐ働きが期待されています。

一方、イリドイド類は植物が紫外線や乾燥などから身を守るために作り出す防御成分。その抗酸化力は非常に高く、活性酸素を除去して細胞のダメージを防ぐとされています。

ノニ果実の成分について詳しく知りたい方は天然由来成分図書館「ノニ」もおすすめです。

ノニに秘められた美肌成分と作用について

ノニには保湿作用、抗酸化作用や抗糖化作用があり、乾燥やエイジングケア(年齢にともなうお手入れ)に役立つ成分として注目されています。

①乾燥対策、保湿成分

ノニには、アミノ酸・多糖類・脂肪酸など、肌のうるおいを守る成分がたっぷり含まれています。また近年の研究では、肌の最外層である角質細胞を包む膜を強化し、うるおいを逃がしにくくする働きがあることがわかってきました。

角質層がしっかり整うことで、肌内部のうるおいをキープしながら外的刺激からもガード。乾燥や冷たい風にさらされる秋冬でも、乾燥知らずの肌へと導いてくれそうです。

化粧品メーカーちふれでは、スキンケア化粧品で最も重要な一つである保湿機能やバリア機能の維持・改善の研究開発に取り組んでいます。角層の保湿機能とバリア機能を維持・改善する「ノニ果汁」と「チンピエキス」を一緒に使うと、角層の保湿やバリア機能を守ってくれて、年齢とともに落ちやすい肌の代謝も良い状態を保てるようにサポートしてくれることが研究により示されました[4]。

②抗酸化作用

呼吸をしている限り誰にも起こる「酸化」。切ったりんごが空気で茶色く変色するように、私たちは活性酸素によって肌にダメージを受けています。さらに紫外線やストレス、睡眠不足などで活性酸素が増えると、くすみ・シワ・たるみといったエイジングサインを加速させてしまうことも。

そんな肌の酸化を防いでくれるのがノニ。ビタミンCが活性酸素の働きを抑え、さらにイリドイドやポリフェノールが酸化ダメージから肌を守ります。

韓国の郡山大学の研究では、ノニ果実エキスが紫外線による活性酸素を抑制しコラーゲン分解酵素(MMP-1)の働きを抑えることが報告されています[1]。ノニの抗酸化作用がエイジングケアの切り札になる日も近いかもしれませんね。

③抗糖化作用

体の中で余分な糖とタンパク質が結びつき、AGEs(終末糖化産物)という老化物質をつくり出す現象を「糖化」といいます。肌の糖化は黄ぐすみを引き起こし、肌の弾力のもととなるI型コラーゲン線維を固くすることがわかっています[2]。つまり糖化が進むと肌の弾力低下やたるみ、シワの原因になりかねないのです。

ノニに含まれるスコポレチンは、くすみを抑えて肌の透明感をサポートする成分として注目されています。さらに同志社大学とMorinda社の共同研究では、ノニ種子抽出物が糖とタンパク質の結合を抑え、AGEsの生成を防ぐ働きをもつとの結果が報告されました[3]。

つまりノニは、乾燥対策だけでなく酸化や糖化からも肌を守ってくれる、トリプルエイジングケアの果実ともいえるのです。

奇跡の果実「ノニ」で健康と美をしっかりサポート

健康ドリンクとして知られるノニは肌にも嬉しいパワーフルーツ。毎日の乾燥や年齢によって起こる肌悩みにも寄り添ってくれる存在です。美しさを磨く新習慣としてノニを取り入れてみてはいかがでしょうか?


引用・参考文献

[1] Soo-Cheol Choi, Young Han Youn, “Anti-Wrinkling Effect of Noni (Morinda citrifolia) by Antioxidant and Anti-Inflammatory Properties”

[2] Sung-Woo Kim, Byoung-Kee Jo, Ji-Hean Jeong, Sun-Uk Choi, Yong-Il Hwang, 
“Induction of extracellular matrix synthesis in normal human fibroblasts by anthraquinone isolated from Morinda citrifolia (Noni) fruit”

[3] Yumi Abe, Masayuki Yagi, Akemi Uwaya, Fumiyuki Isami, Yoshikazu Yonei, 
“Effect of iridoid (containing plants) on AGE formation and degradation”

[4] ちふれホールディングスの綜合研究所「ノニ果汁・チンピエキスの併用による、角層の保湿機能とバリア機能の改善効果」

米井 嘉一, 八木 雅之, 髙部 稚子, 今 美知, “皮膚老化概論:酸化ストレスと糖化ストレス”
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sccj/53/2/53_83/_article/-char/ja/

丸善製薬株式会社(2025)「皮膚バリア機能改善剤」

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