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乳酸菌入り機能性表示食品の表示とその意味

カラダ
木村 祐作
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乳酸菌やビフィズス菌と聞くと、「おなかの調子を整えるアレね」と思うのでは?しかし、それだけではありません。機能性表示食品では体脂肪・睡眠・肌に対する効果から免疫機能まで、さまざまな効果を表示した製品が登場しています。

乳酸菌やビフィズス菌を配合した機能性表示食品には、「おなかの調子」「肌の潤い」「内臓脂肪/体脂肪」などへの効果が表示されています。これらの表示が意味することについて、紹介します。

「おなかの調子」にも違いがある

まず、乳酸菌入り機能性表示食品の代表的な表示に、次のようなものがあります。

  • 便秘傾向の方の便の状態(便の色、臭い、量、形)を整え、お通じ(回数、残便感)を改善します
  • 腸内環境と便通を改善します

特定保健用食品(トクホ)のように、単に「おなかの調子を整える」という表現ではなく、かなり詳細な表示内容ですね。この背景には、表示の根拠となる研究結果を正確に表示内容に盛り込むことで、実際の効果よりもオーバーな表現を避ける狙いがあります。

ビフィズス菌入り機能性表示食品の特徴的な表現「腸内フローラを良好に」とは?

一方、ビフィズス菌入り機能性表示食品では、「腸内フローラを良好にすることでおなかの調子を整える」などの表示も。「腸内フローラを良好にする」という表現が特徴的なのですが、なぜ、この点を強調しているのでしょうか。

私たちの腸に存在している腸内細菌の約10%をビフィズス菌が占めます。これは乳酸菌の100倍以上の数。つまり、ビフィズス菌は腸内細菌叢(腸内フローラ)の善玉菌を増やして悪玉菌に対抗する面で、大きく貢献しているのですね。このことを加味し、表示内容を工夫しているわけです。

「肌の潤い」「内臓脂肪/体脂肪」もメジャーに

「おなかの調子」に次いでメジャーなのが、「肌の潤い」や「体脂肪/内臓脂肪を減らす」の表示。

「肌の潤い」の表示には次のようなものがあります。

  • 肌の潤いを保ち、肌の乾燥を緩和する機能があることが報告されています
  • 肌の潤いを逃がしにくくする肌のバリア機能を高めることが報告されています

肌の水分量の維持には、皮膚の状態を良好に保つことが必要。そのためにはスキンケア以外に、腸内環境を整えることも重要であることがわかっています。機能性表示食品の表示は、こうしたメカニズムからアプローチしたものです。

以下のような「体脂肪/内臓脂肪を減らす」という表示も、存在感を増しています。

  • 肥満気味の方の内臓脂肪を減らす機能があることが報告されています
  • おなかの脂肪(体脂肪、内臓脂肪)を減らす機能が報告されています

ここで注意すべき点は、表示の根拠となる試験の被験者が「BMI25以上30未満」などであること。つまり、肥満気味の方が利用した場合に効果が期待できるという意味です。やせている人がさらに体脂肪を減らしたいと思って使用しても、効果は期待できません。

新たな効果が相次いで登場

乳酸菌やビフィズス菌を使用した機能性表示食品では、従来見られなかった新たな効果をうたう製品が続々と登場しています。

PA‐3乳酸菌を使用したヨーグルトは、「食後の尿酸値の上昇を抑制する」旨を表示しています。

乳酸菌シロタ株を配合した乳酸菌飲料の表示内容は、「一次的な精神的ストレスがかかる状況でのストレスをやわらげ、また、睡眠の質(眠りの深さ、すっきりとした目覚め)を高める機能があります」。ここでいう睡眠の質とは、眠っている間のグッスリ感や目覚めてからのスッキリ感を意味します。睡眠導入の効果ではないことに注意しましょう。

乳酸菌LSIを使用したサプリメントは、「健康な歯茎を維持する機能」を表示。歯周組織の健康が気になる人に向けて販売されています。

直近では、「膣内の調子を整える機能」をうたうサプリメントが登場しています。これは乳酸菌GR‐1を使用。膣内にも細菌叢が存在するのですが、腸内フローラとはやや異なり、健康な女性の場合、膣内細菌叢にはラクトバチルス属の菌が多く存在しています。この点に着目して、乳酸菌の摂取により膣内細菌叢を良好にするという製品なのです。

これらのほかにも、「歩行機能の向上に役立つ」などの効果を表示した乳酸菌入り機能性表示食品があります。

ビフィズス菌入り機能性表示食品では、「認知機能」が気になる人に向けたサプリメントが登場。ビフィズス菌MCC1274を配合し、「加齢にともなって低下する認知機能の一部である記憶力、空間認識力を維持する働きが報告されています」という表示内容です。

話題をさらった「免疫機能の維持」の機能性表示食品

現在もっとも注目されているのが、「免疫機能の維持に役立つ」と表示できるプラズマ乳酸菌を配合した機能性表示食品。プラズマ乳酸菌は、体の免疫機能の司令塔である「プラズマサイトイド樹状細胞」に直接的に働きかける点で、従来の乳酸菌とメカニズムが大きく異なります。

「免疫機能」をうたう機能性表示食品が現れるのは数年先とみられていただけに、健康食品分野で大きな話題となっています。

ビフィズス菌入り機能性表示食品で話題を呼んだのが、ビフィズス菌BB536を使用したヨーグルト。「花粉、ホコリ、ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減する機能」を表示しています。

もともと「ホコリ、ハウスダスト」の言葉を盛り込んだ表現はあったのですが、これに「花粉」が加わったことで、インパクトのある表現になりました。ただし、花粉症に対応した製品ではありませんので、効果を拡大解釈しないように注意しましょう。

製品パッケージをしっかりと読んで、自分にぴったりのものを

乳酸菌やビフィズス菌を配合した健康食品はたくさん販売されています。どれを選べばよいのかわからない場合には、機能性表示食品がおすすめ。安全性と機能性が企業責任によって証明されているので安心です。健康効果の表示内容もバラエティーに富み、選択肢も広いです。

機能性表示食品は食品であって医薬品でないことを理解し、適切に使用すれば、あなたの悩みの軽減をサポートしてくれます。購入時には製品パッケージをしっかりと読んで、自分にぴったりのものを選びましょう。
 

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