ココナッツとヤシの実の違いって何?
ココナッツとヤシの実、どちらも南国の果物というイメージがありますよね。 ココナッツとはどういうものなのか、ヤシの実とは何が違うのか、今回はココナッツとヤシの実の秘密についてお伝えします。
ココナッツとは
ココナッツとは、ヤシ科の単子葉植物のココヤシの果実のこと。 ココヤシは、ヤシ科の高木で、高いものだと30メートルにも成長します。幹の先端からは5メートルもの葉が出ていて、同じく幹の先端部に実がつきます。
この実の部分がココナッツ。 ココナッツは熟すと、長さ30センチもの楕円形になります。 外側はとても硬く、頑丈な繊維の厚い層からできています。
ではヤシの実とはなに?
ヤシ類の誕生
ヤシ類の誕生は人類誕生からさらにずっとさかのぼります。はるか昔の約1億2000万年前の白亜紀に誕生したといわれています。地球上の熱帯地域から亜熱帯地域にかけて分布しており、その仲間は3000種類にものぼります。
ヤシの実とは
ヤシの実とは、ほとんどの場合ココヤシの果実を指します。 つまりヤシの実=ココナッツなのです。実際、ヤシの実を英語表記すると、coconutとなります。
日本では、ココヤシの果実のうち収穫される前の緑色の果実を「ヤシの実」、成熟して食用としての「ココナッツ」に使い分けられることが多いです。
ココナッツの食用部分
ココナッツの内部は、周辺の固形胚乳の部分と、中心部の液体胚乳に分けられます。
ココナッツの固形胚乳
ココナッツの固形胚乳(果肉部分)はそのまま食用が可能です。 あまり熟していないうちは、固形胚乳の部分は少なくて、あまり硬くありません。ココナッツが熟していくにつれて、徐々に硬くなり、厚みが出てきます。 固形胚乳を利用して、ココナッツフレークやココナッツパウダーが作られています。
ココナッツ固形胚乳の栄養
固形胚乳には、ビタミン、食物繊維、カリウム、鉄分、などさまざまな栄養素がたっぷりと含まれています。 特に中鎖脂肪酸を多くに含んでいるので、身体の中での燃焼効果が高く、脂肪として蓄積されません。肥満や体脂肪に悩む人にダイエット効果の高い食べ物です。
ココナッツの液体胚乳
液状胚乳はそのまま飲むことができます。熱帯地方では、水をそのまま飲むことは衛生的に問題があるため、ココナッツの水分は生活の中で非常に重要な役割を果たしています。 ココナッツ1つの中には、約1リットルもの水分(ココナッツジュース)が含まれています。
ココナッツジュースの栄養
ココナッツジュースは、脂肪が含まれておらず、非常に低カロリーなのが特徴。カリウムやミネラルを多く含んでおり、一般的なスポーツドリンクに比べて電解質が多く、バナナと比べてたくさんのカリウムを含んでいる優れものです。
ココナッツはこんなものにも使われる!
ココナッツは直接食べる利用方法のほか、以下のようなものにも使われています。
ココナッツオイル
ココナッツの胚乳から抽出したオイルをココナッツオイルと呼びます。
ココナッツオイルは、気温が20度を下回ると固まってしまうという特徴があります。20~25度でクリーム状に、25度以上では液体になります。ココナッツオイルは、中鎖脂肪酸が多いため、健康によいと考えられています。
食用として利用されているのは4割、残りの6割は石鹸や洗剤として利用されています。
生活用品
ココナッツの皮の部分は燃料としても使われています。皮は乾燥させると、非常に燃えやすくなるので、エネルギー源として重宝されているのです。 乾燥させた皮は頑丈な繊維質になっているので、タワシのような掃除道具としても利用されています。 ココナッツ(ヤシの実)は、無駄になる部分がまったくないと言われるくらい、優れた果実です。
ココナッツパワー、ヤシの実パワーで、美容と健康を手に入れましょう。