胃腸の働き改善に山椒?!山椒の効能と料理を紹介
今回は山椒は小粒でも存在感がある「山椒」の栄養と効能について紹介します。 「山椒は小粒でもぴりりと辛い」という諺があります。その言葉の通り、山椒は小粒でも存在感があり、振りかけると味が引き立ちます。鰻や丼に振りかけると独特の香りがあり、食欲をそそりますよね。英語ではJapanese pepperと言い、日を代表する香辛料です。
山椒(さんしょう)の基本情報
山椒(さんしょう)はミカン科サンショウ属です。
- 学名 Zanthoxylum piperitum
- 英名 Japanese pepper
- 和名 山椒
- 原産地 日本(北海道から屋久島までに分布)
- 開花時期 4月~5月頃に黄色の小花が咲きます。6月〜7月頃に雌株に青い果実が実ります。9月〜10月は青い果実が赤色に変わって行きます。
収穫時期や山椒の部分によって呼ばれ方があります!
- 木の芽(若葉)
料理の飾りに使われます - 花山椒(花)
辛さはありませんが、酢の物や佃煮などで使われます - 青山椒・実山椒(未熟な青い実)
佃煮や煮物に入れて臭みを取る効果もあります - 粉山椒(皮)
熟した実の皮の乾燥粉末は香辛料として使われます。
日本では山椒の有名な産地はどこ?
国内生産量の1位は和歌山県、続いて2位は高知県、3位は兵庫県となっています。ちなみに山椒の国内生産量の54%を和歌山県が占めています。(参照:平成27特産果樹生産動態等調査)
山椒の品種
朝倉山椒
兵庫県養父(やぶ)市八鹿(ようか)町朝倉が発祥。他の山椒と比べて、香り成分のリモネン、フェランドレンの割合が高く、柑橘系の爽やかな香りが特徴です。
葡萄山椒
生産量1位の和歌山が誇る山椒です。葡萄山椒は薬効成分の多い、果皮が厚いのが特徴です。この種類は和歌山県内でも和歌山県有田郡旧清水町周辺でしか栽培されていません。
高原山椒
飛騨高山で栽培されている山椒で、他の山椒と比べて実は小ぶりですが、香りが強く、深い緑色をしているのが特徴です。
竜神山椒
和歌山県田辺市の龍神温泉あたりで栽培されている山椒です。小葉が卵形で3〜5枚と少ないのが特徴です。
同族異種の山椒
華北山椒や烏山椒は、同属でサンショウ属ですが、違う種類にあたり、同族異種に当たります。
山椒に含まれる主要な栄養素
サンショウのピリッとした辛みの正体は、サンショオールとサンショアミドという成分です。また独特な香りは、ジペンテン、フェランドレン、リモネン、シトロネラール、シトラール、ゲラニオールなどです。
- サンショール
- シトロネラール
- ジペンテン
- フェランドレン
- ゲラニオール
- ビタミンA
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンC
山椒の効能
健胃や胃炎の鎮静の効果
サンショオールとサンショアミドや、ジペンテン、フェランドレンには、鎮痛作用や消化を促進する作用があり、健胃や胃炎の鎮静の効果が期待できます。
食欲増進
サンショウは、芳香性苦味健胃薬でもあり、食欲不振や消化不良に用いられます。 サンショウに含まれる芳香成分が食欲を増進させます。 サンショオールは、大脳を刺激し、胃腸の働きを活発にし、シトラールはリラックス効果がジペンテンには胃酸過多を抑制する作用があります。
新陳代謝を高め、冷え性の改善
サンショオールという成分は、内臓の働きを活発する作用や基礎代謝を上げる作用が期待でき、冷え性に効果あります。
塩分摂取の抑制
減塩中の人などは、味が物足りなくなることもあるのではないでしょうか。辛味成分が含まれているのでピリッと辛く、塩分を控えても味の物足りなさがなくなります。
入浴剤として利用すると神経痛やリウマチ、痛風、肩こりを軽減
山椒の生葉を布袋に入れてお湯に浮かべて使うと、神経痛、リウマチ、痛風、肩こり、冷え性が緩和すると言われています。
山椒に合う料理
- うなぎ蒲焼やうなぎ丼に
- 麻婆豆腐の味付けに
- 唐揚げに
- さんま山椒煮
- ちりめん山椒
- 豚ばら肉と大根の山椒煮
山椒をご自宅でも試してみては?!
生の山椒を買ってきたら、茹でて冷凍保存もしておけます。山椒を使った料理にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。 山椒の粉も色々な料理に組み合わせることができます。少し味が物足りない時や味を変えたい時に使ってみるのもおすすめです!