セロリの栄養価とメリットとは?!おすすめレシピも紹介
独特の香りと食感を持つセロリ。その個性の強さから、好き嫌いが別れてしまう野菜です。ある民間の調査会社によると、「大人が嫌いな野菜」というアンケートを取ると、毎年ゴーヤとセロリが首位争いをするとか。 そんなセロリですが、古代から薬用として使われてきた歴史もあり、健康にとても効果の高い野菜です。食べ方次第では、「大嫌い」から「大好き」に変わる可能性もある野菜なので、今まで苦手だった方も、もう一度セロリに挑戦してみませんか?
セロリの歴史
古代ローマでは薬用として使われていた
セロリの原産はヨーロッパから中近東の地域です。セロリの歴史は古く、紀元前8世紀ごろの古代ローマ時代、古代ギリシャ時代から薬用として使用されていました。主に、整腸剤や滋養強壮剤、香料として重宝され、ミイラの首飾りとして使われたり、お祭りの際の飾りにも利用されていたそうです。薬用としての歴史の方がはるかに長く、食用として利用されるようになったのは17世紀以降となっています。
日本に入ってきたのは江戸時代
日本には、江戸時代にオランダ船により運びこまれました。しかし、セロリの持つ独特の香りがネックとなり、長い間人々の間にはあまり普及しませんでした。セロリが国内でも栽培され、日本の食卓に広まっていったのは、食生活が欧米化した1950年以降です。
セロリの生産
セロリの国内生産
都道府県別のセロリ生産量は、長野県がトップで、その後静岡県が続きます。
セロリの生産量
- 長野県…15,700トン
- 静岡県…6,500トン
- 福岡県…3,030トン
上記がセロリ国内生産トップ3の県です。この3県で全国のセロリ生産量の7割を占めています。
セロリの特徴
セロリは古代から薬用として利用されてきた野菜なので、健康と美容にさまざまな効果が期待できます。
メンタル面での効果
セロリには、アピインやセネリン、セダノリッドという香りの成分が含まれており、これらには精神を安定させる効果があると言われています。セロリは苦手という人は、無理して食べずに、香りをかぐだけでもOK。セロリの香りには、精神を落ち着かせる効果があります。
二日酔いの改善
セロリには、ビタミンU(別名キャべジン)が含まれています。ビタミンUは、胃腸薬に含まれる成分で、胃腸の粘膜を保護して、修復してくれる作用があります。胸焼けや食欲不振にも効くので、二日酔いで体調が優れないときには、セロリを積極的に取り入れてみましょう。
美肌・アンチエイジング
セロリには、さまざまなビタミンがバランスよく含まれています。ベータカロテンは体内でビタミンAに変わり、皮膚を保護する効果があります。またビタミンCも多く含まれており、シミの原因となるメラニンの生成を防いでくれます。ビタミンEは、体内の血行を良くするので、冷え症の改善につながります。美肌やアンチエイジングの面で、セロリは大きな効果を発揮します。
整腸作用
セロリには多くの食物繊維が含まれています。食物繊維は水溶性と不溶性に分けられますが、セロリが持っているのは不溶性食物繊維。この食物繊維を摂取することで、腸で便のかさが増し、腸のぜんどう運動を引き起こして、快適な便通が期待できます。
男性ホルモンの安定
セロリに含まれているアンドロステノンとアンドロステノロンという物質は、男性ホルモンであるテストステロンと非常に構造が似ているとのこと。セロリを食べることで、男性としての活力が高まると言われています。
セロリのレシピ
セロリの香りが苦手、という方に食べやすいレシピを紹介します。「もう長年セロリを口にしていない」という方も、ぜひチャレンジしてみてください。セロリの強い香りが少なく、しゃきしゃきとした食感が楽しめるレシピです。
セロリと豚肉の炒めもの
材料
- セロリ 1~2本
- にんじん 1本
- 豚のヒレブロック肉 300g
- しょうゆ 大さじ1
- 砂糖 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 片栗粉 大さじ1
- オイスターソース 大さじ1
- ごま油 適量
作り方
- セロリは4~5センチの長さに切って、さらに縦に切り分けて、太めの千切りのようにする。にんじんも同様に4~5センチの長さに切って、太めの千切り状態にする。
- 豚のヒレブロック肉はひとくち大の食べやすい大きさに切り、しょうゆを絡ませて、片栗粉をまぶしておく。
- フライパンにごま油をひいて、2の豚肉を炒める。
- 3に火が通ったら、その中ににんじんとセロリを加えて、炒める。
- しょうゆ、砂糖、みりん、オイスターソースで味を付ける
- 全体を混ぜ合わせて、出来上がり!
セロリの浅漬け
材料
- セロリ 1本
- 昆布だし(または昆布茶) 小さじ2
- 砂糖 小さじ2
- 酢 大さじ1
- 塩 少々
作り方
- セロリは4~5mm幅程度の斜め切りにします。(斜めに切ることで、筋を取る必要がなくなります)
- 昆布だし(または昆布茶)、砂糖、酢、塩を混ぜ合わせてジップロックの中に注ぎます。
- 2の中に切ったセロリを入れます。
- よくもみほぐします。
- 出来上がり!
セロリだけでなく、他のにんじんやキャベツ、きゅうりなど、ほかの野菜も一緒に漬けると、彩も良くなり、セロリと一緒にいろいろな味を楽しめます。