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米粉と小麦粉の発酵の違いとは?ふくらみ方と食感の差を解説

YOKARE編集部
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米粉と小麦粉の発酵の違いとは?ふくらみ方と食感の差を解説

米粉と小麦粉は、どちらもパンや蒸しパンなどに使われる身近な粉ですが、発酵させたときのふくらみ方や食感には違いがあります。

実際に料理をすると、小麦のパンはふんわり軽く仕上がりやすいのに対し、米粉の生地はもっちりした食感になると感じる人もいるのではないでしょうか。

この違いの背景には、小麦に含まれるグルテンと、米粉にはグルテンがないという性質の差があります。

どちらも酵母によって発酵し、生地の中でガスが生まれる点は同じですが、そのガスをどう保つかが大きく異なります。
この記事では、米粉と小麦の発酵の違いに注目し、食感の差がどのように生まれるのかを解説します。

小麦粉はグルテンが発酵のふくらみを支える

小麦粉で作った生地がふんわりと膨らみやすいのは、グルテンの働きによるものです。小麦粉に水を加えてこねると、グリアジンとグルテニンというたんぱく質が結びつき、グルテンという構造が形成されます。

このグルテンは、生地の中で網目のような構造を作ります。発酵が進むと、酵母は糖を分解して二酸化炭素を発生させますが、小麦粉の生地ではそのガスがグルテンの網目に閉じ込められます。これによって生地の内部に気泡が保たれ、全体が大きくふくらむのです。

小麦粉のパン

パン作りでは、この生地がガスを保つ力をガス保持力と呼びます。小麦粉はこの力が強いため、気泡を多く含んだ軽い食感のパンを作りやすいという特徴があります。

米粉は発酵しても膨らみ方が異なる

一方、米粉も酵母を使えば発酵します。つまり、米粉だから発酵しないというわけではありません。違いは、発酵によって生まれたガスを支える仕組みにあります。

米粉にはグルテンが含まれていないため、小麦粉のような網目構造を作ることができません。そのため、発酵によって生じたガスを生地の中に長く保つことが難しく、小麦粉ほど大きく膨らみにくい傾向があります。

その結果、焼き上がりの食感も小麦のパンのように軽くふんわりするというより、しっとり、もっちりとした質感になりやすいのが特徴です。

出典:@jiyugaokabakery(Instagram)

米粉の生地では、グルテンの代わりにでんぷんの性質や水分の保持によって形が支えられます。また、米粉パンのレシピでは、増粘多糖類や卵などを加えて生地を安定させる工夫がされることもあります。こうした配合によって、ガスを保ちやすくし、焼き上がりの食感を整えているのです。

発酵中の違いは「ガス保持力」と「粘弾性」にある

小麦粉の生地は、グルテンによって粘弾性という性質を持っています。粘弾性とは、生地が伸びながらも元に戻ろうとする性質のことで、これがあることで発酵中に気泡が大きくなっても生地が破れにくくなります。
そのため、小麦粉の生地では気泡が保たれながら膨らみ、生地全体が均一にふくらみやすくなります。

一方で米粉の生地には、小麦のような強い粘弾性ネットワークがありません。そのため、発酵中にできた気泡がつぶれやすく、水分量や材料の配合によって仕上がりが変わりやすい特徴があります。

発酵後の食感が変わるのはなぜか

米粉も小麦粉も、酵母が働いてガスを生み出すという点では同じ発酵の仕組みを持っています。しかし、焼き上がったときの食感が違うのは、そのガスを生地の中でどのように支えるかが異なるためです。

小麦粉はグルテンの粘弾性によって気泡を保ちやすく、内側に空気を多く含んだふんわりとした食感になります。
一方、米粉はグルテンがないため、生地はきめが細かく、やや詰まったような質感になりやすい傾向があります。

さらに米粉では、加熱の過程ででんぷんの糊化が起こり、生地が固まりやすくなります。糊化とは、でんぷんが水と熱によってやわらかくなり、粘りを持つようになる変化のことです。この働きによって、米粉ならではのしっとり感やもっちりした食感が生まれます。

つまり、米粉と小麦の発酵の違いは酵母の働きの差ではなく、小麦はグルテンの粘弾性で膨らみを支え、米粉はでんぷんの性質で形を保つという、生地そのものの構造の違いから生まれているのです。

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