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食育の基礎知識、食育の目的と4つメリット

食育2020.01.17

日本で食育という言葉が誕生したのは1896年。120年以上も前から、日本人は食育について考えてきました。しかし、学校や家庭などで関心がもたれるようになってきたのは、まだまだ最近の話。
食育は、心身の健康と人間形成に大きく関わると言われ、年々注目が増しています。食育の基本を知っているだけで、食育は家でも簡単に始められます。まず、食育とは何のためにあるか、食育にどんなメリットがあるのか基本的なことを知ることが重要です。

食育とは?

冒頭でも説明した通り、食育という言葉は120年以上も前からあり、明治期に活躍した医師である石塚左玄と小説家の村井弦齋が使い始めたことが始まりとされています。
石塚左玄は、食養医学の祖であり、玄米を中心にした和食の指導で病を治した実績から、「食は命なり」と提唱した健康長寿法「食養道」を推進していました。
そして、食育を強力に推進するために「食育」の基本的な理念を提示した食育基本法が、2005年に制定されました。食育基本法は、2015年に改訂され、全33条からなる法律です。なお、2015年からは食育推進業務が内閣府から農林水産省に業務が移管されました。

農林水産省によると食育の定義は、以下のように説明しています。

食育は、生きる上での基本であって、知育・徳育・体育の基礎となるものであり 、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実現することができる人間を育てることです。

引用元:農林水産省|食育の推進


食育とは「生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきもの」と定義されています。また、「様々な経験を通じて『食』に関する知識と『食』を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる食育を推進することが求められている」と制定されています。

食育は世界中で関心があり取り組まれていますが、このように食育の法律が存在するのは日本だけです。

食育の目的

食への関心が高まる中で、食育の目的も年々多様化してきていますが、農林水産省の示す食育の基本的な目的は、「健康で文化的な国民の生活と豊かで活力のある社会の実現に寄与すること」としています。

そのために以下のようなことを身につけることを推奨しています。

健康を考えて食べる力を身につける

食の安全性や栄養バランスを考えて食事をする力を身につけることで、健康の増進へと繋がり、多忙な生活や現代社会を生き抜く力をつけることを目的としています。

楽しんで食べる力を身につける

健康で文化的な生活を送るには、体の健康だけでなく心の健康も大事。心の健康は、豊かな人間性を形成する上でとても重要です。食事そのものを楽しむことで、食への関心が高まり、食事内容の変化による食生活の向上を目指します。

環境のことを考えて食べる力を身につける

食品ロスなどが問題となっている昨今、環境のことを考えて食事をすることも必要となっています。その中で、どのようにして食卓まで食材が回ってきているのかという「食の循環」を知ることも大切です。

食材は生産者から消費者へ届いたら終わりという一方通行ではありません。消費者が普段どのように食材を選択しているか、それをどう消費しているかが、次への生産にも大きく影響を与え、最終的には消費者へ繋がっていきます。日々の食との関わり方が、この先の食のあり方へと繋がっていると言えるでしょう。

食育の4つのメリット

継続的な食育の効果は、私たちの日常生活にわかりやすい変化となって現れます。食育を行うことでのメリットは主に4つが挙げられます。

集中力や学力の向上

一日の始まりは食事からと言われています。なぜなら、ブドウ糖は脳のエネルギーに必要不可欠なものだからです。一日三回の食事とバランスのとれた食事は、集中力が高まり、学力の向上へと繋がります。

食事マナーが身につく

正しい配膳、箸の持ち方などを普段から意識して行うことで、自然と食事マナーが身につきます。食事マナーは、大人になってから正すのはなかなか難しいもの。子どものうちから正しい配膳や箸の持ち方を身につけておくことが大切です。

免疫力アップ

規則正しい食事をとることで腸が活発となります。また、バランスのとれた食事は免疫力を高め、風邪や病気の予防へと繋がります。

心身の成長

特に子どものころの食育は、効果が大きく現れます。学校や家庭での食育が、子どもの食への関心を高め、心身の成長と人間性の形成に大きく関わります。

家庭で始める食育

家庭で始める食育は、決して難しいものではありません。あたりまえのことを習慣づけることも食育の一つと言えます。家庭でも簡単に取り組むことのできる食育について紹介します。


家族そろって食卓を囲む

一人では味気ない食事も、みんなで食べるとおいしく感じ、会話が弾むことで食事そのものが楽しくなることもあります。最近では、夫婦共働きだったり、子どもの習い事が多かったりすると、家族そろっての食事はなかなか難しい家庭も多いかもしれません。毎日続けるのが難しければ、まずは休みの日に家族そろって食卓を囲んでみましょう。

食事の時は「いただきます」と「ごちそうさま」を言う

食事の前と後に言う「いただきます」と「ごちそうさま」。普段何気なく使っている言葉にも深い意味が込められています。

「いただきます」は命そのものをいただくという意味や、作ってくれた人に感謝を述べる言葉として使われています。一方、「ごちそうさま」は漢字で“御馳走様”と書きます。

馳走という言葉の通り、昔は物資に恵まれず、食材を走り回って調達していました。豊かな現代において、食材を求め走り回ることこそなくなりましたが、食卓に食事が並ぶまでに、さまざまな人が関わっているのは今も昔も変わりません。そのため、現代でもこのように食事を準備してくれた人への感謝の言葉として使われているのです。「いただきます」や「ごちそうさま」の意味を知った上で言うことで、食事に対する意識が変わってくるでしょう。

食事のマナーを教える

和食や洋食での作法の違いなど、難しいことから始める必要はありません。ご飯の位置やみそ汁の位置など正しい配膳をすることや、箸の使い方を教えるなど多くの家庭で当たり前にやっているようなことでも食育として十分役立っているのです。

料理や片付けなどを一緒に行う

食材のことを知り、触れることで食への関心が高まり、好き嫌いを減らす効果も期待できます。一緒に料理や片付けをしたり、買い物から一緒に行き食材を選んでみたりすることも、食への興味が出るきっかけとなり効果的です。

欠食しない

文部科学省の行う朝食の摂取と学力との関係調査では、朝ご飯を食べないと集中力がなく、学力の低下につながることが分かっています。朝なかなか起きることができず、食べる時間がなかったり食欲がなかったり、朝ご飯を食べない理由は様々ですが、まずは牛乳1杯からでも始めてみましょう。

毎月19日は「食育の日」

忙しい毎日では、なかなか食育のことを意識するのが難しいこともあります。一般的にはあまり知られていませんが、毎月19日は「食育の日」です。この日だけでも、食育について少しだけ意識してみてはいかがでしょう? 

また、毎年6月は「食育月間」となっています。食育月間は特に自治体や民間企業などで食育活動を行っていることも多く、家ではなかなか取り組むことのできない食育に触れることができます。親子の料理教室や農作物収穫体験、食育セミナーなど、まずはイベントに参加してみることで、食育を知るきっかけ作りをしてみてはいかがでしょうか。

参考資料

農林水産省|食育基本法

農林水産省|食育の推進

文部科学省|1日のスタートは朝ご飯から