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「ビタミンB群」ってどんな成分なの?

食育
YOKARE編集部
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「ビタミンB群」ってどんな成分なの?

ビタミン類は、身体の機能を正常に保つために不可欠な栄養素。ビタミンB群も私たちの健康を維持する上で、大切な役割を果たしています。消費者庁が所管する「栄養機能食品制度」に沿って、ビタミンB群の機能を見ていきましょう。

ビタミンB群は水溶性

ビタミン類は、水溶性と脂溶性に大別できます。水溶性はビタミンB群とビタミンC。脂溶性はビタミンA、D、E、Kです。

ビタミンB群には、B1・B2・B6・B12・ナイアシン・パントテン酸・葉酸・ビオチンがあります。ビタミンB群とは、これら8つの栄養素の総称です。

ビタミンB

ビタミンB1 の発見者は日本人だった!

ビタミンB1は、1910年に米糠(ぬか)から、農芸化学者の鈴木梅太郎によって発見されました。第一発見者は、日本人だったのですね。

ビタミンB1は、私たちの体内で糖質の代謝に関与します。ビタミンB1を豊富に含む食品として、玄米をはじめ、パスタやソバ、豆腐、サツマイモなどが知られています。

食品でビタミン類の機能を表示する場合、消費者庁が所管する「栄養機能食品」として販売することになり、国が定めた範囲内の量を配合しなければなりません。栄養機能食品では、「ビタミンB1は、炭水化物からのエネルギー産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です」と表示できます。

ビタミンB2は、体内でエネルギーや物質の代謝に関与します。豊富に含む食品としては、豚・牛・鶏のレバーや豚肉が有名ですね。このほかにも、サンマやブリ、牛乳、卵などがあります。

栄養機能食品の場合、「ビタミンB2は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です」と商品パッケージに表示して販売することが可能です。

B12は「造血のビタミン」、魚介類をしっかり摂ろう

ビタミンB6は、体内でたんぱく質や脂質の代謝、ホルモンの調節などに関与します。玄米やサツマイモ、ジャガイモなどに多く含まれ、また豚肉・鶏肉・牛肉もリッチです。

栄養機能食品で可能な表示は、「ビタミンB6は、たんぱく質からのエネルギーの産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です」。

ビタミンB12は「造血のビタミン」の別称を持つように、血液をつくる際に重要な役割を果たします。ビタミンB12が豊富な食品としては、シジミやアサリをはじめ、サケ・サンマ・サバといった魚介類が知られています。

栄養機能食品として販売する場合には、「ビタミンB12は、赤血球の形成を助ける栄養素です」という表示が可能ですが、「造血のビタミン」などは表示できません。


ビタミン類は過剰摂取が心配

ここで少し話題を変えて、ビタミンを強化した健康食品の注意点を紹介します。

健康食品の広告で「不足しがちなビタミン〇〇」という表示を見かけることがありますが、政府の食品安全員会によると、日本人で通常の食事をしていてビタミン欠乏症になることはほとんどありません。

ビタミン補給を目的に健康食品を利用する場合は、配合量が一定の範囲内に調整されている栄養機能食品ならば安心して利用できます。一方、一般的なサプリメントなどでは、高含有の商品も売られていますので、ビタミンの過剰摂取による健康被害が懸念されます。

ナイアシンとパントテン酸

話をビタミンB群に戻しましょう。先ほどB1・2・6・12を紹介しましたが、ここからはナイアシン・パントテン酸・葉酸・ビオチンについて説明します。

ナイアシンは、ニコチンアミドとニコチン酸の総称。エネルギーの産生、脂質やアミノ酸の代謝に関与します。玄米やソバをはじめ、鶏肉・豚肉、サンマ・カツオ・マグロなどに多く含まれています。

栄養機能食品では、「ナイアシンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です」と表示できます。

パントテン酸はさまざまな食品に含まれていて、その名称は「どこにでもある酸」という意味のギリシャ語に由来しています。パントテン酸は、体内で糖や脂肪酸の代謝に関与します。豊富に含む食品として、牛乳や豆乳をはじめ、牛肉・鶏肉、玄米、カボチャ、サツマイモなどがあります。

栄養機能食品の場合、「パントテン酸は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です」と表示できます。

赤ちゃんの健康を守る葉酸

葉酸は、DNA・RNA・たんぱく質の合成、アミノ酸の代謝などに関与。また、胎児の健康を守るために、妊娠を予定している女性にとって重要な栄養素の1つです。トウモロコシ、豆乳、玉露、ホウレンソウ、ブロッコリー、イチゴなどに多く含まれています。

栄養機能食品の表示内容は、「葉酸は、赤血球の形成を助ける栄養素です。葉酸は、胎児の正常な発育に寄与する栄養素です」。

最後になりましたが、ビオチンは体内で補酵素として、糖質・アミノ酸・脂質の合成などに関与します。ビオチンを多く含む食品には、サンマ・ハマチ・サケ・ウナギ・アサリといった魚介類のほか、玄米、豚肉、ブロッコリー、カリフラワーなどがあります。

栄養機能食品では、「ビオチンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です」とうたうことができます。

栄養機能食品は含有量を一定の範囲内にコントロール

ビタミンB群は身体の機能を正常に保つために不可欠な栄養素ですが、日頃からバランスの良い食生活を心がければ、欠乏症が生じる心配はありません。

もし、「ここ最近、外食が多い」「偏食が続いている」といった場合には、含有量を一定の範囲内にコントロールしている栄養機能食品の利用がオススメです。

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