パセリ
料理の彩りのパセリは、栄養価満点?!
パセリはセリ科の二年草の植物です。原産地は、地中海沿岸で、古代ローマ時代より薬用や香味野菜として栽培されてきました。
- 学名:Petroselinum crispum
- 科名:セリ科
- 和名:オランダゼリ(和蘭芹)、オランダミツバ
- 英名:parsley
歴史家の話によると、パセリを食べると、力がつき、反射神経が良くなると言われていたそうです。そのような理由からローマ人は戦う前の剣闘士にパセリを食べさせたそうです。日本には江戸時代にオランダ人の手により伝えられた植物といわれています。そのことから「オランダせり」と呼ばれていて、和名がオランダゼリとなっているようです、 現在、パセリは料理の彩りに使われ、食べない人も多いですが、実は栄養価が豊富です。
パセリの特徴
パセリには、βカロテンやビタミンK、ビタミンE、ビタミンC、鉄やカリウムなどのミネラルが豊富に含まれています。また、パセリの独特な匂いの正体でもあるアピオール(Apiol)という精油も含まれています。
βカロテン
体内でビタミンAに変換されるβカロテンは、髪や皮膚や粘膜の健康維持をする働きをします。髪のパサつきや肌荒れを気にされている方は、βカロテンが含まれる食材を積極的に食べるようにすると良いでしょう。
ビタミンK
緑黄色野菜に多く含まれるビタミンK。ビタミンKは、骨の形成を促したり、出血した時に血液を凝固させる成分を活性したりします。骨や歯にカルシウムを定着させるので、骨粗しょう症になりやすい女性の味方になります。
ビタミンE
βカロテンと同じく抗酸化作用があり、過酸化脂質の生成を抑制し、血管を健康に保つ働きをします。動脈硬化や生活習慣病の予防に役にたつと言われています。また、細胞の酸化を防ぎ、アンチエイジングに効果が期待できます。
ビタミンC
ビタミンCの成人の1日の推奨摂取量は100mgです。(参考:2015年版食事摂取基準)ビタミンCは、コラーゲンの生成に必要不可欠な栄養素で、不足すると血管がもろくなったり、筋力が低下したりする症状が出る可能性があります。肌のトラブル解消やアンチエイジングにも効果があるビタミンCは、抗酸化力があり日焼け予防やストレスや風邪への抵抗力を高めるなどの役割もします。 鉄の吸収も助けるので貧血予防にもなります。 パセリ100gに含まれるビタミンCの量は120mgで、野菜の中では多く含まれています。
鉄分
鉄分はヘモグロビンの構成成分となり、酸素を体に運ぶ働きをします。 パセリには鉄の吸収を高めるビタミンCも豊富なので、貧血の改善が期待できます。
アピオール
アピオールは、パセリの独特の匂い成分の正体です。精油成分で、食欲を刺激し、胃腸の働きを促進します。また、口臭予防や食中毒の予防などに効果があるとされています。 パセリに含まれるビネン、アピオールに口臭予防や口内の細菌を抑える効果あるとされ、歯磨きの成分としてもパセリエキスは使われています。 パセリは、パセリエキスとして化粧品に配合され、紫外線を浴びた皮膚に発生する反応性の強い活性酸素である一重項酸素(¹O₂)を抑制したり、肌の保湿をしたりする働きをします。