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温泉成分「アルムK」が肌のバリア機能を改善

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YOKARE編集部
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温泉成分「アルムK」が肌のバリア機能を改善

温泉やスパ、マッサージなど、肌を温める温熱スキンケアは肌に良いことが知られています。ギャツビー(Gatsby)やルシード(LUCIDO)などのブランドが有名なマンダムでは温泉による美肌メカニズムの解明がこれまで行われてきました。

温泉成分アルムKが温度を感じるセンサーを活性化

人間には温度を感じるセンサー「TRPチャネル」が10種類あります。

2019年に、マンダンでは温泉成分として知られるアルムKが、「TRPチャネル」の一つであるTRPM4を活性化することを発見しました。

アルムKによってTRPM4が活性化されると、肌の表皮角化細胞からの炎症シグナルが抑制されることがわかりました。

乾燥、ハリの低下、毛穴の目立ちなどの多くの肌トラブルに炎症が関わっていると言われています。アルムKはTRPM4を活性化し、肌トラブルにつながる炎症を抑えると考えられます。

温泉成分アルムKが痛みや刺激を感じるセンサーを抑制

2020年7月には、温度を感じるセンサー「TRPチャネル」の中でも痛みや刺激を感じるセンサーへのアルムKの作用が明らかになりました。

唐辛子のカプサイシンで活性化されるTRPV1、ワサビに含まれるアリルイソチオシアネートやメンソールに反応するTRPA1は痛みや刺激を感じるセンサーで、温度を感じるセンサー「TRPチャネル」の一つです。

アルムKはTRPV1とTRPA1の活性を抑制し、痛みや刺激を緩和する傾向があることがわかりました。

温泉成分アルムKが加齢に伴って低下する表皮角化細胞を増やす

表皮角化細胞は、ターンオーバーによって、健全な表皮を形成しています。
ターンオーバーとは、皮膚の表皮角化細胞が基底層で増殖することから始まり、古くなった皮膚は剥がれ落ちるサイクルのことを指します。

この皮膚の表皮角化細胞の増殖は、加齢に伴って低下することが知られています。

2023年には、温度が低いと肌状態は悪化することが知られていますが、アルムKの肌内部への作用について研究がされ、温度が低い環境でヒト表皮角化細胞の増殖を回復させることを明らかにしました。

温泉成分アルムKがバリア機能を改善

そして 、2024年にアルムKのターゲットとなるTRPM4が肌のどこに存在するかを明らかにし、肌のバリア機能の改善を明らかにしました。大阪大学大学院薬学研究科 先端化粧品科学共同研究講座において、東京大学医科学研究所 感染・免疫部門教授 石井健教授と共同で発表されました。

TRPM4遺伝子がヒトの表皮に広く存在していることを確認することができました。
ターンオーバーの過程において、角層のバリア機能を担う重要な分子のひとつであるロリクリンが産生されます。

表皮細胞が生産する「ロリクリン」の量が増加し、バリア機能が向上。肌の水分蒸散が減少し、水分保持力が高まることを確認。

顆粒層に存在する「タイトジャンクション」は肌細胞間を接着し、外部からの刺激物質の侵入や、内部からの水分や保湿成分の蒸散を防ぐ働きがあります。低温環境下でもアルムKの使用によりタイトジャンクションが強化され、外部からの刺激物質を防ぐ効果を確認。

アルムKを配合したローションを1日2回、4週間連用したグループでは、バリア機能の指標である水分蒸散量が低下。
アルムKを配合したローションを使用することで、肌の状態は改善されると考えられます。マンダンでの研究により、アルムKを利用することで肌を実際に温めることなく、温熱による美肌効果と同様の効果をもたらすスキンケアの開発が期待されます。

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