ミニ野菜が増えている!?ひとくち植物の未来は虹色
果物や野菜のコンパクト化?!
ひとくちで食べれる植物と聞いて何をイメージしますか。果物や野菜など植物など、調理せずに一口で食べられる食材をイメージすると思います。 最近は、果物や野菜などの食物で、しばしばコンパクト化が見られます。 例えば、スイカや芽キャベツなどの大きさの変化はわかりやすい例ではないでしょうか。
ではコンパクトが進んでいる理由は何でしょう。
果物や野菜などでコンパクトが進む理由
- 冷蔵庫に収まるサイズになって安全な保存が可能になったこと
- 切らずに調理できることで、酸素による栄養素の変化が少なくなったこと
- 成熟する前の状態に、大きな保健効果が期待できること
などがあります。
コンパクトな野菜や果物のメリットは?
食べる植物を選ぶポイントは何ですか。
食べる人の嗜好で選ぶこともあれば、旬を意識したり、保健効果を期待する人もいるでしょう。
食材の選び方
- 旬を意識して選択
- 栄養を考えて選択
- 保存などの扱いやすさ
ここでは植物の構造に注目した選び方を説明します。
植物の構造を意識した食材の選び方
食品の食べれる部分を可食部といい、根、茎、葉、花、実、種、皮など可食部が異なります。 可食部は一つの植物に一つではなく、必要な部分を選んだり、全体を摂取することもあります。
例えば、一口で食べられる「ぶどう」のメリットは?
例えば、洗えばそのまま食べられる果実を持っている「ぶどう」は、皮ごと食べたりもします。 果実と果皮には、デラウェアや巨峰のように実の大きさに大小があります。 シャインマスカットのように皮の色も赤や紫そして緑と、品種によるバリエーションに富んでいます。 ぶどうの実のいいところはコンパクトなので、細胞への最初のダメージが口の中で起こることです。切ることで成分が変化する栄養素の影響を考えなくていいのもメリットです。 植物にもあてはまることですが、皮をもぐという調理法などにより細胞に傷が入ると、特定の成分が漏出したり、酸素との接触で本来の保健効果が変わってしまう場合もあります。 当然、果皮は果実に比べて悪性の微生物に対する防御機能が高くないと品質低下のリスクが上がります。言い換えれば果皮があることは、人間が必要とする成分を守ると同時に果実の中にある種を守る役割もあるのです。
例えば、一口で食べられる「いちご」のメリットは?
目立った果皮がない植物の代表にいちごがあります。果皮がないので、その可食部は?と聞かれると、実とイメージできますが、実は種も食べています。 植物の種にあるあぶらは動物性のものとは特徴が異なる場合が多いです。植物の種は、体の中でも反応性に富んでいるので、酸素にふれることのないまま摂取することが求められます。 難しい言葉でいうと酸素に触れた過酸化脂質にならないような調理や保存法が必要なのです。ごまのように種に含まれる「あぶら」は、動物性油脂に多い飽和脂肪酸を含んでいません。 種が外で割れて酸素に触れることなく、種に含まれる不飽和脂肪酸を原料の種のまま、一粒でたくさんとれるいちご。 食べれる種を持つという構造上の観点からも普段の食品選びに入れてみても良いでしょう。
例えば、小さいサイズの「スイカ」のメリットは?
暑い季節に食べることの多い「スイカ」はどうでしょう。以前よりも小さいサイズで見かけることはありませんか。 コンパクトになったことで冷蔵庫にも収納しやすく、温度による品質低下のリスクは下がったと思います。 いちごと違うのは種が実の中にあること。スイカバーでは食べれる種ですが、実際にはどうしていますか。 そのまま食べる人よりも出す人の方が多いのではないでしょうか。 種にもあぶらという栄養素があるので、いちごのような食べやすい種ならいいなと感じますが、固ければ外皮を破ってあぶらを抽出しなければなりません。 体の中での代謝を考えたとき、お通じを確認するのも大事です。消化が弱ければ種が原型を保った状態で、便の中に存在します。つまり、便の状態で自分の代謝状況を確認できます。
色の成り立ちとバリエーション
スイスチャード
食べる植物は料理に色どりを与える役割も持っています。 品種改良の技術が進めば発色できない色はないと考えられて、植物の部位によって色に変化をつけることもできるはずです。 スイスチャードのように色素にも保健効果があることがわかっている以上、生態系を乱さない新種ができる未来も近いかもしれません。 その他にも調理法によって色が変化することがあります。大きく変化するのは熱で、茹でたえびをイメージするとわかりやすいと思います。
ひとくち植物と発酵も相性がピッタリ?!
興味のある人が多い米麹ですが、どのように使っていますか。 米麹はおこめに麹菌が付着しているものですが、すでに塩麹や醤油麹のように麹床になったものもあります。
麹床の作り方
床は自分で作ることもできるので、ここでは簡単な塩麹床の作り方のひとつを説明します。
- お米を炊きましょう。
- 炊き上がったら。ミネラルウォーターを入れましょう。 皮膚で触れることができる温度に冷ます必要があるので、注ぐ量は炊き上がったご飯の状態によって違います。熱ければその分多くのミネラルウォーターが必要になります。
- 準備した米麹をあわせましょう。 割合はご飯と同量で良いと思います。
- 37℃程度で12時間おいて、その後は好みの状態になるまで培養を続けます。
ひとまずはここまでが基本の麹床で、これを冷凍保存することもできます。
甘酒、塩麹や醤油麹のように、麹床は使い方次第で、さまざまな料理の基礎になります。 塩麹は基本の麹床に塩を加えて作ります。ところで食塩にはマグネシウム塩とカルシウム塩の二種類があることを知っていますか。どちらもナトリウムですが、味と体に入ってからの効果に違いがあります。 にがりにも含まれるマグネシウムはミネラルのひとつで、便秘薬にも含まれています。腸を動かすのに必要な物質で適量が必要な栄養素です。 手作り塩麹床は調味料として料理にも使えますが、ひとくち植物との相性もぴったりです。
塩麹のオススメ使い方
お粥にお供に
塩麹をのせたおかゆは、栄養源(ぶどう糖)や至適温度(37度)といった麹の生育条件を、おかゆが提供してくれているので、体に入る麹菌を死なせることなく、体に入ってからの保健効果も十分に期待できます。
漬け床として
塩麹床はぬか床のように、漬け床としても使えます。 芽キャベツをつければ、塩キャベツも簡単にお家に常備することができます。
口内のすすぎ液として
麹の味が苦手な人でも、食べること以外で保健効果を得ることができるので安心してください。 それは、口のすすぎ液にすることです。 凍らせた塩麹のブロックを冷蔵庫で解凍し、粒が目だなくなるまでミキサーにかけましょう。ひんやりした状態の塩麹液で、入浴後に口をすすげは、口腔内の温度が一時的に下がります。 食後についた口腔細菌を取り除くと同時に、残ったとしても温度と塩で増殖速度を遅くすることができます。 麹菌の菌体内につくられた酵素やビタミンなどの栄養素も口腔環境をキレイにしてくれる栄養素です。含むだけで歯をいきいきさせる麹菌。食べるのが苦手な人にとっても有用な微生物なのです。