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紫外線から肌を保護。セラミドが含まれる日焼け止めと保湿剤の効果とは

美容
YOKARE編集部
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紫外線から肌を保護。セラミドが含まれる日焼け止めと保湿剤の効果とは

2021年にJournal of Drugs in Dermatologyに掲載された研究の洞察から、セラミドを含む保湿剤と日焼け止めを使用すると、紫外線からのダメージから皮膚を保護できるとわかりました。
この記事では紫外線のダメージがもたらす肌への影響と、セラミドのバリア機能を紹介します。

紫外線は肌を老化させますか?

紫外線は、肌の老化を加速させます。

しわ、小じわ、色素沈着は、加齢とともに出現します、これらは避けられない肌の悩みです。
これらの主な原因は太陽光や紫外線(UV)です。
シワやシミといった目に見える皮膚の変化の原因は、光老化が90%を占めます。生涯を通じて累積された太陽光ダメージの結果です。皮膚の老化の最大の原因は太陽光ですが、約 10%はHEVと赤外線によるものです。

光による老化は「光老化」と呼ばれていますが、対策を取らずに太陽光を浴び続けたら、光老化のプロセスを加速させてしまいます。

光老化のプロセスを遅くするためにできることは何ですか?

皮膚は表皮・真皮・皮下組織の3の層で構成されています。

皮膚の3層

さらに表皮は、外側から「角質層」、「顆粒層(かりゅうそう)」、「有棘層(ゆうきょくそう)」、「基底層(きていそう)」の4つの層でできています。

皮膚の最外層である角質層は、外界からの異物侵入や体内水分の喪失を防ぐバリア機能を備えているため、紫外線から肌の保護においても防御線として重要な存在です。皮膚バリアはUVB 光線の 60 ~ 70%をフィルタリングする役割を担っています。

角質層は、レンガに例えられる角質細胞と、セメントに例えられる細胞間脂質(さいぼうかんししつ)でできた壁のようなものでラメラ構造となっています。

細胞間脂質は主にセラミド、脂肪酸、コレステロールで構成されています。セラミドが占める割合が多く、細胞間脂質の50%を構成します。

このセラミドが減少することで、皮膚バリア機能に異常が生じていると考えられています。

つまり、皮膚バリアの重要な成分はセラミドなのです。加齢や紫外線により失われるセラミドを、補填することで、光老化のプロセスは遅らせると考えられています。

セラミドを含有した日焼け止めと保湿剤の効果

2021年、皮膚バリアの専門家チームにより、セラミド含有日焼け止めと保湿剤の有効性を評価する臨床研究が行われました。(この臨床研究は、ロレアル傘下のアメリカのスキンケアブランド「セラヴィ(CERAVE)」が行なったものです。)

7月のニューヨークの晴れた日の約2時間に相当する紫外線量を用いて、皮膚バリアに対する紫外線の影響を評価しました。

  • (1)    UV にさらされていない皮膚
  • (2)    UV にさらされた皮膚
  • (3)    セラミド含有日焼け止めと保湿剤を塗布後、UV にさらされた皮膚

この研究では、(2)の紫外線にさらされた皮膚バリア細胞が著しく損傷していることがわかりました。しかし、セラミドを含む日焼け止めと保湿剤を塗布し、紫外線にさらされた皮膚の皮膚バリア細胞は保護され、紫外線にさらされていない皮膚バリア細胞に近い状態でした。

つまり、セラミドを含む保湿剤と日焼け止めを使用すると、紫外線から皮膚を保護できます。さらに赤みや色素沈着が軽減され、肌の水分補給を改善し、皮膚のターンオーバーを正常に維持しました。

慢性的な太陽光への皮膚の曝露によって、皮膚のバリア細胞が損傷し、光老化を加速させるだけでなく湿疹などの炎症を引き起こす可能性も考えられます。

臨床研究の結果からも毎日の日焼け止めは重要であると言えます。今までは消費者はスキンケアとサンケアのどちらかを選択する必要があるようなイメージはないでしょうか。セラミドを含有するスキンケアはサンケアとしても有効であり、スキンケアとサンケアを兼用できます。

参考

New Research Reveals the Impact of UV Exposure on the Skin Barrier & the Benefits of Ceramides

ARTICLE: Efficacy of Ceramide-Containing Formulations on UV-Induced Skin Surface Barrier Alterations

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