バブル期に定着した朝シャンプーは頭皮に良い?悪い?
1987年に「朝シャン」という言葉が登場。
バブル期に、朝にシャンプーする「朝シャン」が女子高生や女子大生などの間で流行しました。翌年、男子高校生や大学生でも毎日シャンプーする人も4割になったそうです。1980年代は、まだ週に2~3回の洗髪が通常でした。洗面化粧台の登場で、朝にシャンプーもしやすくなったことも「朝シャン」を後押ししました。
朝シャンブームに合わせて、朝シャン用シャンプーも販売されました。例えば、アロマタイム (ロフト)は香りで気分を変えるシャンプーで、眠気を消す朝シャン用「クリアシャンプー」と夜に神経をリラックスさせる「リラックスシャンプー」のラインナップがありました。
朝シャンプーは髪に良い?悪い?
時流に合わせて、商品が登場していましたが、髪の傷み意識が高まるようになりました。カラーやパーマヘアケアも当たり前になり、頭皮ケアに関する情報も増えていきました。
現在では、朝シャンは薄毛になるとも言われています。その所以は大きく3つになります。
デメリット(1)汚れが残ってしまう
シャンプーせずに寝ることになるので、日中の皮脂やほこりが頭皮に溜まったまま。皮脂やほこりを栄養源にして常在菌が増殖し、頭皮の炎症やトラブルを起こしやすくなります。
さらに、整髪料をつけている場合は、毛穴詰まりの原因になります。なるべく、一日の汚れを寝る前に落として、就寝したいところです。
デメリット(2) すすぎ残しや生乾きになりやすい
原因は、朝の少ない時間に洗面台でシャンプーをすることで、すすぎが不十分になることも。落としきれなかった洗剤が頭皮の毛穴をふさいで、炎症の原因になります。
ドライヤーの時間が足りないと半乾きのまま出社するケースも。濡れたままの髪はキューティクルが開いた状態のため、髪の栄養が漏れてしまい、切れ毛の原因になります。髪が濡れたまま出掛けると長時間乾かないので、キューティクルの開きによる影響を受けやすくなります。
デメリット(3)朝の洗髪で必要な皮脂を落としてしまう
頭皮は皮脂によって守られていますが、朝にシャンプーすると出掛ける前に皮脂を洗い流してしまうため、頭皮が乾燥してバリア機能が低下してしまいます。
特に紫外線量が増える夏は、頭皮への負担が大きくなるの要注意です。
また、朝夜の2回のシャンプーは過度な洗浄によって皮脂を洗い流してしまい、頭皮の乾燥やトラブルを引き起こしてしまうと言われています。
それでも朝シャンがしたい人はどうしらいい?
薄毛になると言われ、デメリットもある一方で、朝シャンにもメリットはあります。夜に時間の余裕ができる、朝の目覚めに良い、清潔にニオイを気にせずに外出できる、スタイリングがラクなどのメリットもあります。
特に20代や30代で仕事が忙しい人は、夜に時間がないから朝にという人もいるようです。外出するたび洗いたいからという人もいらっしゃるようです。
また、頭皮や髪の毛がベタつきやすいから朝も洗髪したいという人もいるのではないでしょうか。夜にシャンプーしても朝には髪がべたついていることもあるかもしれません。そういった場合は、どんなことに気をつけてシャンプーをすると良いのでしょうか。
1.負担の少ないシャンプーを選ぶ
朝夜の2回のシャンプーをする場合は、頭皮や髪に負担の少ないシャンプーを選ぶようにしましょう。洗浄成分はアミノ酸系・植物系は、必要な皮脂を残しながら汚れを取り除いてくれるものが多いです。
2.しっかりすすぐ
朝の短い時間で洗髪することになってしまい、洗い残しが薄毛につながると言われています。しっかりすすぐようにしましょう。
3.しっかり乾かす
時間がなくて濡れたまま外出してしまうと、髪はキューティクルが開いた状態のため、パサつきやダメージの原因になります。
4.紫外線対策を行う
朝に必要な皮脂を洗い流してしまい、バリア機能が下がった状態での外出になってしまいます。外的刺激から守るために、流さないトリートメントやUVカットスプレーやUVカットオイルなどで紫外線対策をしましょう。朝にシャンプーをして皮脂が洗い流されてしまうと、バリア機能は低下してしまうので、紫外線対策は忘れずに。
朝シャンが薄毛を引き起こすわけではないですが、すすぎ残しや濡れたままといったことによる影響は大きいです。どうしても朝は時間がないので、時間を気にしながら急いでしまいます。
朝シャンプーをしたい場合は、しっかりすすぎ、しっかり乾かすようにしましょう。