尿酸値が高めの方の機能性表示食品が話題!
尿酸値が高めの方に向けたサプリメントや飲料が話題になっています。消費者庁が所管する機能性表示食品制度を活用し、多数の企業から関連商品が販売されています。尿酸値が高めの方に適した機能性表示食品について解
サプリメントや飲料で登場
尿酸値が高めの方に向けた機能性表示食品の登場は比較的新しく、2018年度からお目見えしています。機能性表示食品制度がスタートしてから4年目のことです。
大手通販企業の商品を皮切りに、その後、消費者庁へ届け出る企業が相次ぎました。届出件数は2022年4月18日現在で70件を数えます。
表示の対象は「中長期的な血清尿酸値」と「食後の血清尿酸値」。これまでに公表された届出を見ると、そのほとんどが「中長期的な血清尿酸値」に焦点を当てた商品です。
食品形態については、8割以上がサプリメントタイプ。残りは清涼飲料水、ヨーグルト、キャンディーなど。そのほか鶏肉などもあります。
配合成分は「ルテオリン」「アンセリン」が人気
配合されている成分には次のようなものがあります。
- ルテオリン
- アンセリン
- PA-3乳酸菌
- フィチン酸
- レモン由来モノグルコシルヘスペリジン
- アンペロプシン・キトサン
このうち代表的な成分は、ルテオリンとアンセリンです。
ルテオリンは、植物に含まれるフラボノイドの1種。約300種類の植物に配糖体やアグリコンとして含まれています。植物が紫外線から身を守るために産生すると言われています。
アンセリンは、動物の筋肉に含まれる2種類のアミノ酸が結合したペプチド。マグロやカツオ、鳥類の筋肉に豊富に含まれています。機能性表示食品として鶏肉が登場しているのも、このためですね。
病者ではなく「尿酸値が高めの方」が対象者
尿酸値が高めの方に向けた機能性表示食品の表示を見てみましょう。代表的なものに以下があります。
- 「尿酸値が高め(5.5㎎/dL超~7.0㎎/dL未満)な男性の尿酸値を下げる機能があります」。
この表示は文末が「機能があります」となっています。これは最終商品を用いたヒト試験(被験者が人)によって機能性を評価したことを意味します。また「男性の」と限定しているのは、被験者が男性のみだからです。
- 「血清尿酸値が健常域で高め(尿酸値5.5~7.0mg/dL)の方の尿酸値の上昇を抑制することが報告されています」。
この表示は文末が「報告されています」となっています。これは研究レビューによって機能性を評価したことを意味します。研究レビューとは、世界中の研究論文を収集し、総合的に判断する手法です。
- 「食後の尿酸値の上昇を抑制することが報告されています」。
こちらは食後の血清尿酸値について、研究レビューによって評価したものです。
科学的な手法で有効性を評価
尿酸値を下げる機能性を証明するため、届出企業では、最終商品を用いたヒト試験、または研究レビューを実施します。どちらも、「二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験」と呼ばれる試験の良好な結果が要件となります(研究レビューの場合、少なくとも1報以上あること)。
届出のほとんどを占める「中長期的な血清尿酸値」の試験内容を見ると、尿酸値が高めの人を対象に、試験食品(機能性表示食品と同等)を摂取するグループと、プラセボ食品を摂取するグループに分けて、どのくらい尿酸値が下がるかを比較しています。試験によって異なりますが、摂取期間は4~12週間ほどです。
食事の見直しと適度な運動に加え、機能性表示食品の活用も
尿酸値が気になり出したら、まずは食事の量を抑えたり、適度な有酸素運動を行ったりすることが大切です。その上で、尿酸値が高めの方に向けた機能性表示食品も心強い味方になってくれるでしょう。