メニューを閉じる
メニューを開く
  • 食・料理
  • 美容
  • カラダ
  • 食育
  • SDGs

日本人の約8割が歯周病?!歯周病が認知症の原因に?

カラダ
YOKARE編集部
プロフィール画像
日本人の約8割が歯周病?!歯周病が認知症の原因に?

4月4日は、歯周病予防デー。なんと歯周病は日本の成人の約80%がかかっていて、歯の喪失の原因、第一位です。

歯周病罹患(りかん)率80%という日本の現状改善のため、「歯(シ)周病」と「予(ヨ)防」の2つの語呂を合わせ、4月4日に歯科衛生士が新たな歯周病予防法の普及活動をことを目的に歯周病予防デーを制定されました。

歯周病とはどのような病気?

日本の成人の8割以上が歯周病(初期症状の歯肉炎含む)になっていると言われています。
歯周病は、歯と歯ぐき(歯肉)の間にできる歯周ポケットと呼ばれる溝に、侵入してきた細菌が溜まることから始まります。

細菌の塊が歯垢(プラーク)です。酸素の少ない場所を好むため、歯と歯ぐきの間(歯周ポケット)に潜んでいます。プラークの中には、1mgあたり1億個以上もの細菌が含まれます。放置し隙間に残った歯垢は、石灰化が進み、いずれ固い「歯石」となっていきます。
この歯垢(プラーク)中の細菌が出す毒素によって、歯ぐきに炎症が起きてしまうのです。

歯周ポケット
細菌が歯肉に炎症を引き起こした状態を歯肉炎と言い、歯を支える骨(歯槽骨)を溶かしてグラグラにさせてしまう状態を歯周炎と言います。
歯肉炎と歯周炎を合わせて歯周病です、歯肉炎は歯周病の初期段階と言えます。

歯周病の段階

歯周病は、成人が歯を失う理由No.1です。

 

成人が歯を失う理由
  1. 歯周病(37%)
  2. むし歯(29%)
  3. 破折(18%)


引用:歯の喪失の原因|厚生労働省

歯周病は認知症の発症リスクを高める?

 歯周病の怖さは、歯周病が脳梗塞や心筋梗塞、認知症の発症リスクを高めると言われています。炎症によって出てくる毒性物質が歯肉の血管から全身に入り、様々な病気を引き起こしたり悪化させる原因となります。歯周病の人はそうでない人の2.8倍脳梗塞のリスクが高いと言われています。

厚生労働省が策定した「認知症施策推進総合戦略」の一つに「口腔機能の向上」と書かれています。
認知症の7割を占めるアルツハイマー病は、「アミロイドベータ(Aβ)」などの異常なたんぱく質が少しずつ脳に蓄積し、発症や症状の進行につながるとされています。九大や北京理工大(中国)などの研究チームは、歯周病菌に感染したマウスの脳血管の表面では、Aβを脳内に運ぶ「受容体」と呼ばれるたんぱく質の数が約2倍に増え、脳細胞へのAβの蓄積量も10倍に増えたことを発表しました。このことからも歯周病の予防や治療が、認知症の発症や進行を遅らせることが期待されています。


参考:歯周病菌感染は全身の脳老人斑成分を脳内輸入させる|九州大学

参考:認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)


歯周病は予防できるの?

歯周病は突然、徐々に進行する歯の病気です、早い段階から予防しましょう。日頃から口内環境を整えておくことや、生活習慣を乱さないことが、重要です。

口内環境を整える

  • 歯石除去
    放置し隙間に残った歯垢は、石灰化が進み、いずれ固い「歯石」となっていきます。
  • 定期健診など予防歯科を心がける
  • 不適合な冠や義歯

生活の乱れを整える

  • 喫煙
  • 不規則な食習慣
    乱れた食生活は、体だけでなく歯や歯ぐきにも悪影響を及ぼします。また、スナック菓子や甘いものは歯につきやすく、歯垢(プラーク)が増える原因となります。
  • ストレス
    ストレスを受ける日々が長く続くと、食習慣や歯みがきの習慣が変わることがあります。ストレスが原因で抵抗力も弱まっているので、ストレスをできる限り緩和するようにしましょう。
SHARE