エイジングケアにアプローチする美容成分を解説!〜シワ改善成分編〜

40代は「肌の調子が以前と違う?」と気になり始める時期。加齢やホルモンバランスの変化による肌の揺らぎを自覚するからです。中でも多くの方が気になり始めるのが、シワやたるみではないでしょうか?
今回は「シワ」にフォーカスして、抗シワ効果が期待できる美容成分をリストアップしました。またシワ改善効果が期待できる自然由来の美容成分も合わせてご紹介します。
- ターンオーバーの乱れで乾燥小シワができやすくなる
肌のターンオーバーの理想は28日周期です。しかし年齢を重ねるとターンオーバーが遅れ、肌のバリア機能も低下傾向に。その結果、肌の水分が逃げやすくなり乾燥による小ジワができやすくなります。
- 肌のハリの減少で深いシワやたるみが発生
肌の真皮にあるコラーゲンとエラスチンは肌を内側から持ち上げる土台のような存在です。加齢に伴い量が減ると、土台がしぼんだような状態になり深いシワができやすくなります。 - 紫外線による光老化でエイジングが加速
光老化は長年紫外線にさらされると肌の奥の真皮までダメージの蓄積から起こります。真皮のコラーゲンが変性し、しみやシワ、たるみの進行を早めてしまいます。
人気のシワ改善美容成分を紹介
紫外線や加齢によるシワには、どんな美容成分でケアすればいいのか気になりますよね。ここからは、シワ改善効果が期待できる注目の成分をご紹介します。
レチノール、レチノール誘導体
2017年に資生堂の「純粋レチノール」は厚生労働省から抗シワの有効成分に承認され、シワ対策といえばレチノールを連想する方も多いのでは?
レチノールについて詳しく書かれている記事「レチノール=ビタミンA?レチノールの効果と種類を紹介」がありますので、ぜひごらんください。
レチノールはシワに対する効果が期待できる反面、光や熱に弱く化粧品に配合するのが難しい成分。そこで登場したのがレチノール誘導体。レチノール誘導体は、レチノールを安定化させ、化粧品に配合しやすくしています。現在、パルミチン酸レチノール、酢酸レチノールの2種類のレチノール誘導体が肌荒れに対する医薬部外品の有効成分として承認されています。
また「次世代レチノール」と呼ばれる新しいタイプのものが登場しています。代表的なものに、グラナクティブレチノイド(レチノイン酸ヒドロキシピナコロン)が挙げられます。レチノール誘導体と次世代レチノールにも要注目ですよ。
ナイアシンアミド
美白、抗シワ、保湿などさまざまな美容効果が期待できる成分。2007年に美白の有効成分として、2018年には抗シワの有効成分として厚生労働省に承認されています。「美肌成分ナイアシンアミドとは?なぜ、美肌成分ナイアシンアミドは人気?」で詳しく説明しています。
ニールワン
ポーラが独自に開発した抗シワ成分「ニールワン」は、シワの原因となる酵素(好中球エラスターゼ)の働きを抑え、コラーゲンやエラスチンの分解を防ぐことで、ハリと弾力のある肌をキープしてくれます。
さらに驚きなのは、ポーラの研究員の方が10年以上も顔の半分にニールワンを塗り続け、その効果を自ら実証したというエピソード。ニールワンはポーラの製品だけに配合されていますので、気になる方はチェックしてみてください。
アルジルリン
アルジルリンは、スペインのリポテック社が開発したアミノ酸を結合して作られたペプチド成分。表情筋の動きをゆるやかにすることで、目元や額のシワを目立ちにくくしてくれます。美容医療で使用されているボトックス注射のような効果が期待されることから “塗るボトックス”とも呼ばれています。
VEP-M(dl-α-トコフェリルリン酸ナトリウムM)
VEP-Mはメナードが開発し、2021年にシワ改善成分として厚生労働省に承認された独自成分。正体は安定化ビタミンE誘導体で、セラミドやヒアルロン酸を増やして肌の柔軟性を高め、シワを改善します。
実はこの成分、肌荒れと美白でも厚生労働省から有効成分として認可されている実力派。トリプル有効成分を体験したい方は、メナードの製品に注目です。
シワ改善効果が期待できる天然由来の成分
ライスパワーNo.11+
お米から生まれた美容成分「ライスパワー」は、番号ごとに異なる働きを持つのが特徴。中でもライスパワーNo.11+は、2022年に厚生労働省から「シワ改善」と「皮膚水分保持能の改善」の2つの効果をもつ医薬部外品として認められた有効成分です。
肌表面でセラミドの産生を促して乾燥による小ジワを防ぐだけでなく、真皮の神経芽細胞にアプローチしてコラーゲンを増やし、シワ改善効果も期待できます。
バクチオール
バクチオールは、オランダビユの種子や葉に多く含まれる植物由来の成分で、チェリーライスフラワーやハルニレ、ヒハツなどにも含まれています。レチノールと似た働きをしながら、刺激が少なく日光にも反応しにくいため、敏感肌の方にも使いやすいレチノール代替成分として注目されています。
レモンバームエキス
レモンバームエキスには損傷したコラーゲンを回収、再生するたんぱく質「Endo180」を活性化させることがわかりました。紫外線で減少しがちなEndo180をレモンバームエキスにより活性化することで、シワや光老化を防ぐことが期待されています。
肌タイプに合うシワ改善成分を選んで
今回は、シワ改善に役立つ注目の美容成分をピックアップしてご紹介しました。深いシワにお悩みの方にはレチノール、ニールワンがおすすめで、敏感肌の方にはナイアシンアミド、バクチオール、ライスパワーNo.11+が肌への刺激が少なくおすすめです。
成分ごとに特徴が異なるので、まずは自分の肌タイプやお悩みに合うものを選ぶのがポイント。気になる成分があったら、ぜひスキンケアに取り入れてみてくださいね。