疲労回復にクエン酸?!クエン酸がたっぷりの野菜やフルーツと効能

クエン酸とは?
クエン酸とは柑橘系の果物(レモンやみかんなど)や梅干しの酸味成分のことです。食品添加物としても、爽やかな酸味で、常温で無色もしくは白い個体なため、清涼飲料水や加工食品にも幅広く使用されています。 クエン酸は、生体内では、代謝 (クエン酸回路) の中間体として、エネルギー産生において中心的な役割を果たしています。
- ATPをつくりだすこと
- NADH や FADH2をつくりだし、運んできた電子を電子伝達系に渡し、電子伝達系でATPをつくりだす
クエン酸の効果
- 鉄分の吸収を高める スポーツ選手は鉄分不足で貧血を起こしやすいので、運動後に大豆や野菜などの「非ヘム鉄(植物性食品に含まれる鉄分)」と一緒にクエン酸を摂取すると、鉄分の吸収を高めてくれます。鉄分の吸収を高め、貧血の改善に期待ができます。
- カルシウムの吸収を高める クエン酸とカルシウムを摂取することでカルシウムの吸収が促進され、骨の健康増進につながります。骨密度が低下が始まる中高年の女性にオススメです。
- クエン酸回路の回転を高め、エネルギー物質ATPの生成を早める
- 疲労物質である乳酸の分解を高める
疲れると酸味を体が欲することからも疲れにはクエン酸が効くと考えられ、「クエン酸が疲労回復に効く」という定説が生まれました。最近では、「日常生活や運動後の疲労感を軽減する」クエン酸を配合した機能性表示食品も販売されています。
クエン酸は本当に有効なの?
実は、国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「 健康食品 」の安全性・有効性情報によると、ヒトでの有効性のデータがないとされています。
引用:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「 健康食品 」の安全性・有効性情報
クエン酸は機能性表示食品としても販売されています!
もちろん、海外の文献データや国内の食品メーカーの文献によると、クエン酸が疲労感を軽減するという研究もあります。クエン酸の機能性や有効成分ついて有効なデータがないと「機能性表示食品」として販売されることはありません。 「機能性表示食品」とは、事業者の責任で、科学的根拠を基に商品パッケージに 機能性を表示するものとして、消費者庁に届け出られた食品です。「機能性表示食品」は臨床試験が必要な医薬品やトクホと比べると、研究レビューが科学的根拠に認められています。医薬品やトクホと比べると、臨床試験を行う必要もなく、科学的根拠レベルは低いのですが、全く根拠がなかったら受理されません。
クエン酸が豊富に含まれる果物ランキンTOP10
100gあたりに含まれるクエン酸含有量のランキングです。
順位 | 食品名 | 成分量 |
1 | レモン/果汁 | 6.5 |
2 | レモン/全果 | 3 |
3 | グレープフルーツ(白肉種)/砂じょう | 1.1 |
4 | キウイフルーツ(緑肉種) | 1 |
5 | 温州みかん | 1 |
6 | オレンジ(バレンシア)/果実飲料 | 0.9 |
7 | オレンジ(ネーブル)/砂じょう | 0.8 |
7 | いちご | 0.7 |
9 | パインアップル | 0.6 |
10 | ぶどう/皮つき | 0.4 |
クエン酸が豊富に含まれる野菜ランキンTOP10
100gあたりに含まれるクエン酸含有量のランキングです。
順位 | 食品名 | 成分量 |
1 | ミニトマト | 0.6 |
2 | トマト | 0.4 |
3 | 西洋かぼちゃ | 0.2 |
4 | グリンピース | 0.1 |
4 | ししとう | 0.1 |
4 | しょうが | 0.1 |
4 | カリフラワー | 0.1 |
4 | たまねぎ | 0.1 |
4 | アスパラガス | 0.1 |
4 | キャベツ | 0.1 |
疲労回復にクエン酸はいかがですか?!
「日常生活や運動後の疲労感を軽減する」機能の有効成分としてクエン酸を配合した機能性表示食品も人気を集めています。クエン酸は疲労回復だけでなく、ミネラルの吸収を促進する作用もあります。カルシウムと一緒にクエン酸を摂取すると骨粗しょう症に、鉄分と一緒にクエン酸を摂取すると貧血に効果が期待できます。 クエン酸が多く含まれている果物や野菜を疲労回復に摂取してみてはいかがでしょうか。