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ダイエットの味方!さつまいもに含まれるレジスタントスターチとは? 

カラダ
YOKARE編集部
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ダイエットの味方!さつまいもに含まれるレジスタントスターチとは? 

秋になり、さつまいもがおいしい季節になってきました。いも類は炭水化物なので太ってしまうと敬遠する人も多いかと思います。しかし、さつまいもに含まれるレジスタントスターチは、腸内環境を整え、ダイエットに効果的に働くのです。

おいしいものが溢れ、これからの季節食べすぎによる体形変化が気になるもの。ここでは、ダイエットに魅力的な効能を持ち、注目されているレジスタントスターチについて紹介していきたいと思います。

レジスタントスターチとは?

まずはレジスタントスターチの意味について説明していきましょう。
レジスタントは「消化されない」、スターチは「でんぷん」を意味します。そのため、レジスタントスターチは「難消化性でんぷん」や、「耐性でんぷん」とも呼ばれています。

レジスタントスターチは、小腸まではほとんど消化されず、大腸に届きゆっくり発酵されます。その後、時間をかけて身体に吸収されていくのです。

炭水化物が太ると言われるのは、炭水化物に含まれるでんぷんが、分解されてブドウ糖となり、小腸で吸収されるためです。
もちろんブドウ糖はエネルギー源として欠かせないものですが、エネルギーとして使われずに残ってしまえば、グリコーゲンや体脂肪となり蓄えられます。グリコーゲンは必要な時に再びブドウ糖となってエネルギー源として使われますが、蓄積しすぎるとそのまま脂肪となってしまうのです。

なぜレジスタントスターチは消化されにくいの?

なぜ、レジスタントスターチは消化されにくいのでしょうか?
レジスタントスターチはRS1~RS4の4つのタイプに分けることができます。RSはresistant starchの頭文字です。それぞれに消化されにくい理由があるので見ていきましょう。

  • RS1:例)雑穀

RS1は、小腸での消化吸収を免れ、物理的に接触できないでんぷんです。
たとえば、雑穀などがRS1にあたります。雑穀のように硬い組織に覆われている食品は、体内の消化酵素がでんぷんの粒子まで到達しにくいため、消化しにくいのです。

  • RS2:例)未糊化でんぷん

RS2は、加熱不十分で未糊化な状態など、でんぷん粒子そのものが消化しにくいものを指します。このようなでんぷんは、消化酵素の影響を受けにくいのが特徴です。

  • RS3:例)冷ご飯

RS3は、お米や春雨などが加熱されでんぷんが糊化し、冷める過程で一部のでんぷんの構造が変化したものです。構造が変わることで、消化されにくいでんぷんへと変化します。
さつまいものでんぷんも、加熱して冷やすことでRS3になります。

  • RS4:例)加工でんぷん

RS4に分類されるものは、一般に加工でんぷんと呼ばれるものです。おもに食品添加物として用いられていますが、RS4は高度に化学的修飾をされたでんぷんで、消化されにくくなります。

レジスタントスターチの持つ効果

レジスタントスターチには、ダイエットにつながるさまざまな効果があります。ダイエットだけでなく健康にも良いものばかりなので、意識的に摂り入れるのがおすすめです。

血糖値の上昇を抑える

レジスタントスターチは、ほとんど消化されることのないでんぷんです。小腸で消化されることがないため、血糖値の上昇を抑えることができます。
レジスタントスターチを含む食材は、血糖値が上がりにくいことを表す低GI(グリセミックインデックス)食品ということでもあります。

コレステロールの上昇を抑える

血糖値が上がりにくく余分な脂肪として蓄積されにくいため、血液中の中性脂肪や総コレステロールの上昇を抑えることも期待できます。ダイエット中はもちろん、健康管理のうえでも大切なことです。

空腹を抑える

レジスタントスターチを含む食べ物は、消化のスピードが緩やかなので、空腹を感じにくくなります。その分、間食を抑えることができるので、ダイエットにもなりますよ。

腸内環境を整える

大腸にはさまざまな腸内細菌が存在します。腸内細菌は乳酸菌やビフィズス菌に代表される善玉菌など、腸内の環境を整えるのに欠かせない菌が多く、そのバランスが適正に保たれることで、身体の調子が良くなります。

レジスタントスターチを多く含む食品を摂取することで、普通のでんぷんを摂取した時と比べ、有益な腸内細菌が600倍も増えることが確認されています。
腸内環境を整えることは、便通を良くし、他の栄養素を効果的に吸収したり、美肌効果にもつながります。腸内環境の状態は身体のあらゆる部分に直結しているとも言え、とても重要なのです。

代謝機能や免疫力を上げる

食物繊維には水溶性と不溶性があります。水溶性の食物繊維は、血糖値の上昇を抑えたり、腸内の善玉菌を増やす効果があり、不溶性の食物繊維はお通じを良くする効果が期待できます。
これまで説明してきたように、レジスタントスターチはそのどちらの性質もあわせ持つ特殊なでんぷんです。

レジスタントスターチの水溶性食物繊維は、腸内細菌の餌となり、腸内で短鎖脂肪酸の生成を促します。短鎖脂肪酸が増えると、身体の代謝機能がアップし、免疫力を上げることにもつながるのです。
代謝機能がアップすることで、ダイエット効果が期待できます。


レジスタントスターチが多く含まれている食材

レジスタントスターチが多く含まれている食材は、雑穀、豆、いも類です。
レジスタントスターチは、加熱してすぐの状態よりも冷やした方が増えます。さつまいもなら冷やしても美味しく食べることができるので、おすすめの食べ物です。これから旬を迎えるので積極的に摂取していきたいですね。

また、レジスタントスターチはでんぷん粉としても販売されているため、お菓子作りのときなどに、小麦粉に混ぜて使うことで積極的に摂取することができます。

効果の出やすい朝に上手に取り入れて

いくらレジスタントスターチにダイエット効果があると言っても、たくさん食べればいいというわけではありません。さつまいもなど食べ過ぎてしまえば、それだけカロリーを多く摂取することになります。

いつものおやつを、レジスタントスターチを含むさつまいもに替えたり、一番効果が得られやすい朝に摂取するのがおすすめです。朝食べておくことで、次の食事の時の血糖値を上がりにくくすることができます。

最近の研究では、さつまいもは焼いたりふかしたりするよりも、茹でて料理したものの方がレジスタントスターチの量が多くなることがわかっています。
レジスタントスターチは冷めた状態が一番多いので、夜のうちにさつまいもを茹でておき、朝食に冷やしたさつまいもを摂ると良いでしょう。

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