GI(Glycemic Index)とは何か
食事をすると血糖値が上がり、この上昇幅が大きいと、糖尿病や肥満のリスクになります。血糖値の上昇はできるだけ低く抑えたいところ。そこで登場したのが、GI(グリセミックインデックス)、GL(グリセミックロード)です。近年、ダイエットにも低GIが良いなど言われ、注目集めているGIを紹介します。
GIとは
GIとはグリセミック・インデックスの略で、1981年にトロント大学のジェンキンス博士によって提唱されました。炭水化物を摂取してからブドウ糖に分解されるまでのスピードは食品ごとに異なり、食品ごとの血糖値の上がり具合を示したものがGI値です。GI値が高い食材を食べると血糖値が急上昇し、反対にGI値が低い食材を食べると、血糖値は緩やかに上昇します。
GIが70以上の食品を高GI、56〜69を中GI、55以下の食品を低GI食品と定められています。肥満や糖尿病の予防にも、日々口にするものは、低GI食材を選びたいものです。
高GI食品の特徴
高GIの食品は体内への消化・吸収が早いため血糖値の上昇が急激に起ります。そのため、インスリンの分泌量も増えてしまいます。インスリンには脂肪の分解を抑制する働きもあるため、体内に蓄積されやすく肥満につながりやすいと言われています。精白米や食パンなど精製された食品は高GIを示します。
GI値が70以上の食品は、穀類なら白米、パン、餅、せんべい、赤飯など、乳製品なら練乳、野菜ならジャガイモ、サトイモ、ニンジンなど、果物なら缶詰やジャムなどです。
GI値が56~69の食品は、穀類なら玄米やコーンフレークなど、乳製品ならアイスクリーム、野菜ならさつま芋、果物ならブドウやパイナップルなどです。
低GI食品の特徴
低GIの食品は、食物繊維や脂質、たんぱく質など多くの成分を一緒に含んでいることが多いため、消化・吸収に時間がかかります。そのため、血糖値の上昇も緩やかになりインスリンも分泌しすぎることがありません。消化・吸収が緩やかな分だけ満腹感も持続して、食欲も抑えられます。玄米や全粒粉のパンなど精製されていない食品は低GIです。
GI値が55以下の食品は、穀類なら押し麦やそばなど、乳製品なら牛乳やチーズ、ヨーグルト、バターなど、野菜ならブロッコリーやピーマン、キノコ類など、果物ならリンゴやイチゴ、ミカンやグレープフルーツなどの柑橘類です。
GI値を意識するメリット
GI値はブドウ糖を摂取した際の血糖値の上昇を100とし、それに対して食べ物を食べた時の血糖値の上昇がどの程度かを測定して求めた値です。
GI値が低い食品は、摂取後の血糖値が上昇しにくいので、肥満や糖尿病のリスクが軽減できます。
例えば、デザートのイチゴに練乳をかけていたのを止めたり、ヨーグルトにジャムをトッピングしていたのなら、リンゴを細かく切ってヨーグルト和えにするなどで、低GIデザートになります。
高GI値の食品を摂るデメリット
高GI値の食品は、体内への消化吸収が早いため、血糖値の上昇が急激に起こります。
血糖値の乱高下が原因で、眠気や倦怠感、イライラ感などに襲われ、身心に不調をきたすこともあります。
また、GI値の高い食品を食べ続けると、余分な糖質が体内のたんぱく質などと結びつき、糖化現象を起こし、細胞などを劣化させてしまい、シミやシワ、クスミなどの原因になってしまいます。
食事をすると血糖値が上がりますが、上昇幅が大きいと糖尿病や肥満のリスクが高くなります。
血糖値の上昇はできるだけ低く抑えたいところですが、日々の食材選びで、かなり予防することができます。
低GI値食品を上手に取り入れて、いつまでも美容と健康を維持しましょう。