ゴースト血管を復活させる鍵は
ゴースト血管とは、全身に張り巡らされた毛細血管に血流が行き渡らなくなり、血管が消えてしまう状態のことです。
血管のゴースト化が起こると、毛細血管が減ってしまい、酸素や栄養が体の隅々までいき渡らないため細胞の老化が進んでしまいます。「人は血管から老いていく」とも言われていますが、ゴースト血管を復活させることができれば、今よりももっと生き生きと過ごせそうですよね。
そんないつまでも若々しく過ごしたい方に朗報です、日常生活を見直すことでゴースト血管を復活させることができます。ゴースト血管を復活させるためにどのようなことを行えばいいのでしょうか。
ゴースト血管が注目される理由
ゴースト血管が注目されるようになったのは、「健康と美容のカギは毛細血管にある」と多くの人が認識し始めたからです。
毛細血管とは、体中の血管の95%以上を占めており、動脈と静脈をつなぐ役目をしており、全身に網目状で存在しています。
この毛細血管が衰えて減少すると、肌のすみずみの細胞に栄養や酸素が行き届かなくなり、シワやタルミ、クマやクスミ、薄毛や冷え症などを引き起こします。
その他にも、リンパ管が水分や老廃物を回収しきれずに、水分や老廃物が血管外に漏れ出て、むくみや肥満の原因になることもあります。実は、様々な体調不良の原因が、ゴースト血管が原因だと、気づかない人がほとんどのようです。
例えば、脳梗塞や心筋梗塞、がん、認知症などの予防や、腸内環境、高血圧、冷え、肩こり、腰痛、体全体のだるさなど、体調不良の改善が期待できると言われています。
毛細血管の健康状態がよければ、病気にかかりにくく、いつまでも若々しくいることができるのです。
「何だか近頃不調が続く」とお悩みの人は、血管のしくみや働きを知り、血管の若返りを計りましょう。
なぜゴースト血管になるの?
睡眠不足や食生活の乱れなどが、ゴースト血管を招きます。
一般的に、傷ついた毛細血管は睡眠中に修復されますが、睡眠不足が続くと傷ついた血管は修復されず、ゴースト血管になってしまいます。
また、甘いものの過剰摂取や食べ過ぎなどの食生活の乱れも、血管に負担を与えます。
その他にも、紫外線や大気汚染などによる活性酸素の影響や、加齢も毛細血管のゴースト化の原因となります。
ゴースト血管になるメカニズム
ゴースト血管になる原因は、毛細血管の老化です。
毛細血管の老化が進むと、毛細血管の間に隙間が生じて、酸素や栄養素が全身に行き渡らなくなります。
毛細血管の老化は、加齢だけでなく、睡眠不足や食生活など生活習慣の乱れや紫外線や大気汚染などによる活性酸素の影響も関係しているので、若い人にも毛細血管の老化現象が起きます。
ゴースト血管が疑われる症状
以下のような症状がくり返して起こるようなら、血管のゴースト化が進んでいる可能性があります。
- 足がよくむくむ
- 慢性的に頭痛や肩こり、腰痛がある
- 手足が冷える
- 耳鳴りがする
- 熟睡できず夜中に何度も目が覚める
- 常にストレスが溜まっていてイライラする
- 肌が乾燥しやすくシミやシワが気になる
- 太っている(BMIが25以上である)
- 血圧が高い(140mmℍg以上)
ゴースト血管は何歳からでも復活できる?
加齢などで、毛細血管がある程度減少するのは仕方がないことですが、近年では若い人のゴースト血管も増えています。
毛細血管は消えてゴースト化しやすいものの、血流が改善されれば復活させることも可能です。
全身に栄養と酸素が順調に届けば、日常生活によって劣化したゴースト血管は徐々に復活して、血管壁が修復されます。
まずは生活習慣を見直し、睡眠を十分とり、食生活を改善し、筋肉をつけることで、毛細血管を修復させることができます。
血管の老化は、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こし、最悪の場合は突然死を招くこともあるので、血管年齢の若返り対策を行いましょう。
ゴースト血管を復活させる鍵は?
十分な睡眠、食生活の改善、筋肉をつけることが、ゴースト血管解消の鍵といえます。
具体的な方法を実践して、ゴースト血管の予防と解消に努めましょう。
ゴースト血管を復活させる鍵は、健康的な日常生活を送ることです。
睡眠中に血管を休ませて修復
日本人の平均睡眠時間は7時間22分で加盟30カ国の最下位。OECD加盟国の平均睡眠時間は8時間25分。
眠りがもたらす効果は大きく、成長ホルモンが多く分泌され、傷ついてしまった血管も眠っている間に修復されます。
また、眠っている間は副交感神経が優位になって血管が広がり、睡眠中は血圧が下がるため、血管への負担が減ります。心拍数も下がるので、心臓や血管への負担が軽くなります。
食生活から毛細血管を若返らせる
アジやサバ、イワシなどの青魚は、メガ3系脂肪酸と呼ばれ、血管のしなやかさを守る働きをします。
トマトやナス、人参やほうれん草、ブロッコリーなどの野菜は、抗酸化作用の働きが期待できるので、積極的に摂りましょう。
食事はよく噛んで食べ、腹7分目から8分目で抑えることも大事です。
飲み物では、ルイボスティー、シナモンティーなどがおすすめです。ルイボス、シナモン、ヒハツには、天然由来の物質にTie2活性成分が含まれていて、毛細血管を若返らせると期待されています。
揚げ物やインスタント食品などの多食は控え、お酒は適量、タバコを吸っている人は禁煙することでゴースト血管は改善できます。
スキマに時間に運動を
運動を定期的に行うことで、体温が上がり血流もよくなり、ゴースト血管が改善されます。
運動をすることによって筋肉がつくと、基礎代謝を上げることができ、むくみの解消、血糖値の正常化、血圧の安定など様々な効果が期待できます。
具体的には、体の筋肉の75%を占める下半身を意識したスクワットや腕立て伏せ、かかとの上げ下げ、スキップなどを日課にするとよいでしょう。
入浴では心臓や血管に負担をかけないように
シャワー浴だけですまさず、湯船につかると血液の循環が良くなります。
熱めのお湯は心臓や血管に負担をかけるので、湯温は、39~42℃ぐらいが理想的です。
長湯も汗をかくと体内の水分が減って血液がドロドロになるため、湯船につかるのは10分以内にしておきましょう。
また、入浴中は思っている以上に汗をかくため、入浴前後にコップ一杯の水を飲むようにしましょう。
ゴースト化しかけた血管は、生活習慣を見直すことで復活します。
具体的なゴースト血管の予防と解消方法は、「良質な睡眠をとること」「食事は腹7分目から8分目で抑えること」「運動を定期的に行うこと」「入浴は心臓や血管に負担をかけない方法で行うこと」などです。ゴースト血管は体だけでなく、イライラしたりクヨクヨするなど心の不調も招きます。
健康な身心を維持して行くために、ゴースト血管の予防と改善に努めましょう。