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吉野家の「牛丼」と「グアー豆食物繊維」の組み合わせを研究。食後血糖上昇、過食、肥満などの抑制に役立つ可能性

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YOKARE編集部
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吉野家の「牛丼」と「グアー豆食物繊維」の組み合わせを研究。食後血糖上昇、過食、肥満などの抑制に役立つ可能性

吉野家の「牛丼」を食べる際にグアー豆食物繊維を同時に摂取すると、より効率よく代謝、吸収

吉野家は、京都府立医科大学と産学連携共同研究で、生活習慣病を気にかける消費者の食の選択肢を広げることを目指し、新しい機能を加わった「牛丼」の研究開発をしていました。

研究では、吉野家の「牛丼」を食べる際にグアー豆食物繊維(グアーガム分解物)を同時に摂取する事により、GIPやGLP-1などといったインクレチン(消化管ホルモン)やL-オルニチンやL-リジン、サルコシンといった血中アミノ酸濃度が増加、食欲ホルモンであるグレリンを抑制することがわかりました。これはグアー豆食物繊維の摂取により、栄養吸収や消化管ホルモン分泌などが調節され、「牛丼」として摂取されたタンパク質、脂質、糖質などの栄養素が、より効率よく代謝、吸収された結果であると考察されます。これらの効果は、食後血糖上昇、過食、肥満などの抑制、サルコペニアやフレイル予防に役立つ可能性を示唆しています。

グアー豆とは

グアー豆とは、インド・パキスタンなどの乾燥した地域を原産とする豆で、その種子の胚乳部分を精製して作られるのがグアーガムという多糖類。さらにグアーガムを酵素処理によって粘土を低下させ食品加工性を向上させたものをグアーガム分解物と言います。
グアーガム分解物は、様々な食品に水溶性食物 繊維として使用されています。また、特定保健用食品や機能性表示食品の関与成分としての実績 もあり、最近注目の機能性食品素材です。

グアー豆

グアーガム分解物を含有した機能性表示食品

例えば、伊藤園の「毎朝快調 腸内環境改善 ヨーグルト風味」は、水溶性食物繊維の一種である「グアーガム分解物」を含有した機能性表示食品です。機能性として、グアーガム分解物(食物繊維)には、善玉菌として知られているビフィズス菌を増やすことで腸内環境を改善する機能、便秘気味の方のお通じを改善する機能、やや軟らかめの便を改善しておなかの調子を整える機能があることが報告されていると届けられています。

セブンイレブンの限定商品でもCycle.me(サイクルミー)シリーズの一つである、アサヒ飲料の「サイクルミー コンディションソーダ」も水溶性食物繊維の一種である「グアーガム分解物」を含有した機能性表示食品です。機能性として、グアーガム分解物(食物繊維)が含まれます。グアーガム分解物(食物繊維)は、善玉菌(ビフィズス菌)を増やしておなかの調子が気になる方の腸内環境を良好にする機能が報告されていますと届けられています。

サイクルミー コンディションソーダ

水溶性食物繊維の特長と、グアー豆食物繊維

グアー豆食物繊維は水に溶ける性質があり、水溶性食物繊維です。胃や腸内でゲル状になり、消化を遅らせることで満腹感を持続させる効果があります。水溶性食物繊維の特徴は、腸の中で糖質を包み込みながら移動するため、糖質の吸収スピードが遅く、血糖値の上がり方も緩やかになります。そのため、食後の急激な高血糖を防ぐことができ、糖尿病予防や管理に役立つとされています。

また、水溶性食物繊維は、胆汁酸やコレステロールを吸着し、体外に排出することで血中のコレステロール値も低下させます。

さらに、水溶性食物繊維は腸内でプレバイオティクスとして機能し、腸内細菌によって発酵・分解されると短鎖脂肪酸(SCFA)が生成されます。短鎖脂肪酸はビフィズス菌などを増やし、腸内フローラを整え、腸内環境を改善し、腸の炎症を抑え、全身の免疫機能を調整するなど、健康に多くの利益をもたらします。他にも短鎖脂肪酸を生成しやすい食物繊維として、イヌリンレジスタントスターチオリゴ糖などが挙げられます。

この牛丼とグアー豆食物繊維(グアーガム分解物)の組み合わせ摂取による新たな試験結果については、9月8日(日)に大阪公立大学(大阪市立大学)杉本キャンパスで行われた第71回日本栄養改善学会学術総会の共催セミナーにて、京都府立医科大学大学院医学研究科 内分泌・代謝内科学(食と健康研究講座)の牛込恵美講師より発表されました。
 

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