食用コオロギは世界の食品業界が注目するスーパーフード?
代替たんぱく質のひとつとして注目される食用コオロギ。食用コオロギは環境にやさしい次世代のたんぱく質として、世界の食品業界が注目するスーパーフードです。
無印良品では、2020年5月20日(水)より「コオロギせんべい」を無印良品のネットストアにて先行販売を開始しました。10月14日(水)から実店舗での販売も開始。取り扱い店舗を拡大して販売しています。
世界中の様々な国・地域において「感じ良いくらし」を提案する無印良品は、世界の急激な人口増による、今後の食糧確保と環境問題などの課題に目を向け、昆虫食の情報収集から始めました。
昆虫食先進国のフィンランドを訪問するなど情報収集を行い、その結果昆虫食研究の最先端を走っている徳島大学と協業し、コオロギの食品化へ。
「コオロギせんべい」には、徳島大学の研究をベースに飼育された「フタホシコオロギ」という熱帯性のコオロギが使用されています。コオロギをパウダー状にしてせんべいに練りこみ、コオロギの味を活かすために余計な原料を使わず、シンプルな配合。エビのような香ばしい風味だと説明されています。
商品名:コオロギせんべい
価格:消費税込190円
規格:55g
発売日:2020年5月20日(水)
アレルギー物質については、えびやカニなどの甲殻類と類似した成分が含まれているため、えびやカニのアレルギーのある人には注意を呼びかけています。
また、次世代のたんぱく源「食用コオロギ」の利用推進に力を入れている高崎経済大学発ベンチャーFUTURENAUTが、飲食店用向けにリニューアルした業務用コオロギパウダーを提供するなど、食用コオロギの商品化は進んでいます。
FUTURENAUTは衛生製造管理基準(GMP、HACCP 認証適合)に適合したタイの農場、加工工場で生産されたコオロギパウダーを独自の調達ルートで輸入し、残留農薬と食品微生物の自主検査を経て、安全・安心な次世代プロテインとして提供をしています。FUTURENAUTのコオロギパウダーの原料に用いている「ヨーロッパイエコオロギ」はクセがなく、様々な食品と組み合わせることが可能とのこと。
コオロギパウダーの原料および栄養価
- たんぱく質: 乾燥重量100gあたり67.9gのたんぱく質が含まれます。また、たんぱく質を構成するアミノ酸レベルで見ても、ヒトの体内で作ることができない必須アミノ酸を豊富に含んでいます。特に、穀物中心の食事で不足しがちなリジン、トリプトファン、スレオニンを補うのに最適です。
- 脂質:血中の中性脂肪やコレステロールの調節を担う不飽和脂肪酸、中でもオメガ3、オメガ6多価不飽和脂肪酸を豊富に含むことが特徴です。これらは、ヒトの体内で作ることができない必須脂肪酸です。
- 炭水化物:ほとんどは食物繊維で、特に抗菌作用をもつ天然成分キチンが豊富です。反対に、糖質はほとんど含まれません。食用クリケットは、ダイエットを邪魔しない栄養源といえます。
- ミネラル:女性のみなさまに不足しがちなミネラルが豊富に含まれます。特に、貧血の予防に必要な鉄分、骨や歯を形成し筋肉収縮や細胞機能調節を担うカルシウム、体内の様々な酵素を正常に働かせるために必要な亜鉛が豊富に含まれます。鉄分と亜鉛は、肌細胞の再生をになう美肌ミネラルでもあります。
- ビタミン:エネルギー代謝を担うビタミンB群が豊富に含まれます。特に、糖質をエネルギーに変えるB1、脂質をエネルギーに変えるB2、造血作用、たんぱく質の代謝、核酸の合成に関与するB12が豊富に含まれます。
コオロギパウダーの使用方法
麺、粉モノ料理はもちろん、和洋菓子、氷菓、ドリンク、スープ、調味料、ドレッシングなどに特色ある栄養価を加えることが可能とのこと。もちろん、昆虫由来たんぱく質という他の原料にはない新しさも付加価値のひとつに挙げられています。