世界各国の「母の日」
日本の母の日は、毎年5月の第2日曜日。発祥の国であるアメリカのほかに、オーストラリア、デンマーク、フィンランド、イタリア、スイス、トルコ、ベルギーも5 月の第2日曜日に母の日を祝いますが、それ以外の日に母の日を祝う国もあります。
海外での母の日の習慣と何か違いがあるのでしょうか。今年は母の日に何をしようかなと悩まれている方は、世界各国の母の日も参考にしてみてください。
母の日の由来
5月第2日曜日は母の日です。
母の日の発祥はアメリカ。
1800年代のアメリカのウェスト バージニア州には、地元の女性が子供たちの世話を効率的に行うのを助けるためのMothers’ Day Work Clubsというコミュニティがありました。
このMothers’ Day Work Clubsの創設者であるアン・リーヴス・ジャーヴィスの追悼は、彼女が亡くなった3年後の1907年に、すべての母をたたえる記念式として催されました。これが母の日の始まりです。娘のアンナ・マリー・ジャーヴィスが参礼者に白いカーネーションを贈ったことから、白いカーネーションを送ることが習慣化されました。
1914年にはアメリカ議会で、正式に母の日が制定されます。
各国の母の日
5 月の第2日曜日に母の日を祝う国には、発祥の国であるアメリカのほかに、オーストラリア、デンマーク、フィンランド、イタリア、スイス、トルコ、ベルギー、日本などが挙げられます。
スペイン、ハンガリー、ポルトガルは5 月の第 1 日曜日に祝います。
イギリスやカトリックでは、マザーリング サンデー (復活祭のちょうど 3 週間前の第 4 日曜日) に母の日を祝います。今年のマザリングサンデーは、3月19日の日曜日です。
メキシコとラテンアメリカの多くの地域では、母の日は毎年 5 月 10 日に祝われます。
タイでは、現女王の誕生日である8月12日に祝われます。イギリスはイースターの2週間前の日曜日が、母の日です。
3月8日の国際女性デーに、母の日のようにお祝いする国もあります。
アメリカ
母の日にカーネーションを贈る習慣は、アメリカから始まりましたが、今日のアメリカではひまわりやバラ、シャクヤクなどの色が派手やかなお花を贈ることが多いようです。
一緒にランチに出かけるなどして、いつも忙しいお母さんにゆっくりと過ごしてもらいます。遠方であればカードを贈ったり電話をしたりするのも一般的です。
フィンランド
フィンランドの母の日は、5 月の第2日曜日に祝われます。
子どもたちは、朝食をベッドに持ってくるか、ケーキとコーヒーをベッドに持っていき、家事や食事の支度を手伝う子どもも多いでしょう。また、子供たちが野生の白いウッド アネモネを摘み、母の日に母親に贈るのが伝統です。
オーストラリア
オーストラリアでは、最初に1910 年に母の日が始まりました。
バーベキュー、おしゃれなカフェでのブランチ、公園でのグルメなピクニックなどいつもよりも少し美味しいものを食べたり作ったりして過ごし、メッセージカードやギフトを贈ったりするそうです。
オーストラリアの母の日は秋で、赤いカーネーションは春の花なので、代わりに白い菊を贈る人がほとんどだそうです。
スウェーデン
1919 年にスウェーデンで母の日が公式に認められ、5 月の最後の日曜日に祝われます。
子どもたちが朝食にコーヒーとパンを持っていき、できるだけ家事を手伝い、メッセージカードを贈ったり、ギフトを贈ったりします。
スペイン
5 月の第 1 日曜日に祝われます。
花やお菓子がこの休日の伝統的な贈り物であるという点で、スペインも他の国と違いはありません。
イギリス
中世には、キリスト教の四旬節(復活祭、つまりイースター前日までの46日間から日曜日を除いた40日間)の第 4 日曜日に、育った場所から離れて移動した人々が、自宅または「母」教会とその母親を訪問することを許可するという習慣が発達しました。
これがイギリスのマザーリング・サンデーになりました。
アメリカの母の日が英国に伝わり、マザーリング・サンデーは母の日としてより一般的に知られるようになりました。
マザーリング・サンデーには、特別なことをしたり、お花を贈ったり、メッセージカードを贈ったりします。
マザーリング・サンデーを祝う伝統的な食べ物もあります、シムネル・ケーキです。アーモンド・ペーストのフルーツ・ケーキの一種です。
ルーマニア
2010 年以来、ルーマニアは法律では 5 月の第 1 日曜日を母の日としています。それ以前は、3 月 8 日の「女性の日」にお祝いをしていました。
ルーマニアだけでなく、西洋では3月8日の国際女性デーでは、女性の権利と男性との平等を促進するために、女性のエンパワーメントが祝われます。
現在も、3月8日の女性の日に、子供たちは母親、祖母、教師、そして親しい女性にプレゼントを贈る習慣は続いているそうです。
母の日の過ごし方
どこの国でも、朝食にパンとコーヒーを持っていき、ランチにはお出かけをするなど特別なアクティビティしています。お花を贈ったり、メッセージカードを贈ったりします。
- 朝食にパンとコーヒーをベッドに持っていく、もしくは朝食を作る
- ランチにお出かけをする
- お花やキャンドル、ケーキなどギフトを送る
- 遠方の場合はメッセージカードを送る
母の日に送る花
母の日は伝統的なカーネーション
母の日に贈るフラワーギフトの定番となっているカーネーション。
カーネーションの色は赤や白、ピンクが有名ですが、大きく分けて8種類の色があります。色によって花言葉やメッセージも変わってきます。カーネーションの色を選ぶ時は気をつけましょう。
時代ともに華やかなひまわりやバラ、シャクヤクも人気に
発祥の地であるアメリカでは、今はどのような花が人気でしょうか。
ピンクのカーネーションは特に母親の愛を、白いカーネーションは純粋または無条件の愛と幸運を表すと言われ、カーネーションは人気です。
他にも、バラ、チューリップ、ユリ、トルコギキョウ、菊、菖蒲、ラン、シャクヤクが人気のようです。
オーストラリアは白い菊
日本では仏壇のお花であり、お祝いごとには避けることが一般的な白い菊。菊は5月上旬に花が咲くことから、母の日に人気の花です。
近年は「菊」とは呼ばずに、英名「 Chrysanthemum」の最後をとって「mum(マム)」と呼ぶことがポピュラーになっています。花に「mum」という言葉が入っていることも母の日に人気の一つになっているそうです。
文化が違うと、お花に対してのイメージも変わるのでしょう。日本ではなかなか白い菊を贈ることは難しそうですが。
フィンランドではウッド アネモネ
フィンランドでは森に咲く白い花「ウッド アネモネ」の小さな花束を作ってお母さんに贈る風習があります。母の日の頃、春に最初に咲く植物の 1 つです。
母の日からお花をプレゼントする習慣を
最近ではロスフラワーを意識した商品やサービスも多く、母の日にSDGsやロスフラワーも話題になり、コラボレーションをした取り組みが行われています。
海外と違って、お花を日常的に取り入れることが少ないと言われている日本。海外ではギフトとしてよくお花をプレゼントすることがあるそうです。都心部を離れると自宅の庭でお花を育てていることも多く、生活にお花がないわけでは日本もないと思いますが、確かにプレゼントをする機会は少ないかもしれません。
母の日では、ぜひお花のギフトをしてみてはいかがでしょうか。