コラーゲンよりエラスチンに注目!エラスチンは食べ物から摂れる?

みなさんは、コラーゲンといえば、関節や美容に良いといったイメージをお持ちではないでしょうか。
コラーゲンは、体内に存在するたんぱく質の一種で、特に皮膚・血管・軟骨などを構成する重要な成分です。
特に、美容面ではお肌のハリや弾力を保つ、真皮層にたっぷりコラーゲンがあるとふっくらするなど重要な役割があります。
では、エラスチンという言葉は聞いたことありますか?
エラスチンはコラーゲンと同様に、美容面でも健康面でも最も重要な成分なのです!
また、女性にとってとても大切な器官の子宮には、90%もエラスチンが含まれているのです。
エラスチンについて、詳しくお話させていただきます。
エラスチンとは?
エラスチンとは、お肌をはじめ、身体のさまざまな部分に弾力や伸縮性を与えるタンパク質です。
特にお肌、血管、靭帯、肺、バスト、子宮に多く含まれます。
エラスチンは、コラーゲンを束ねる役割を担っており、バランス良く保つことが大事です。
ただ、コラーゲンよりも少ない割合で存在するため非常に重要な存在です。
エラスチンが多く含まれる身体の箇所と割合と、エラスチンの重要性
皮膚(2~5%)
エラスチンはコラーゲンやヒアルロン酸とともに、真皮層に存在します。
真皮の70%を占めるコラーゲンに対してエラスチンは2~5%しか存在しません。
この希少なエラスチンによってコラーゲンが網目状にしっかり結びつき、お肌を支えて、ハリと弾力を与える働きをしています。
肌にも重要な働きをするエラスチンですが、体内のエラスチンの量は26歳頃をピークに減少が始まり40歳を過ぎると急激に少なくなると言われています。
エラスチンが減少するとコラーゲン同士の結束が崩れ、しわやたるみの原因に。
肺(20%)
呼吸をするための重要な臓器の肺にはエラスチンが20%含まれ、肺で丈夫に伸び縮みします。
肺においても、コラーゲンとエラスチンがしなやかな組織をかたち作り、正常な呼吸運動を支えています。
肺気腫は、喫煙などによりエラスチンが破壊されることで発生する病気と言われています。エラスチンは、肺においても重要な役割があります。
血管(50%)
エラスチンは、動脈の内側に50%の割合で含まれています。
動脈には、血液を身体中に巡らせるために心臓から強い圧力がかかります。エラスチンにより、動脈に伸縮性が生まれ、心臓からの圧力を柔軟に受け止められます。
加齢などにより動脈のエラスチンが減少し、伸縮性が弱まると、血管が硬くなります。これが動脈硬化へとつながります。
靭帯(80%)
靭帯は骨と骨をつなぎ、関節を形作っています。
靭帯は、関節を安定させ、肘や膝を曲げ伸ばしするため、ほとんどがコラーゲンとエラスチンからなる組織です。多いところでは約80%のエラスチンが含まれています。
靭帯のエラスチンが減るとしなやかさが失われ関節の可動域が狭まり運動機能の低下に。
また、靭帯も損傷しやすくなります。
軟膏がすり減ることで生じる「変形性膝関節症」は膝に痛みを伴いますが、ひざ関節に安定性をもたらす靭帯の損傷が原因となっている場合もあります。
バスト(クーパー靭帯)
上向きのきれいなバストを支えているのがクーパー靭帯=バストの形をつくる靭帯です。
このクーパー靭帯には、エラスチンが多く含まれておりバストの丸みやハリを保つ役割があります。
子宮(90%)
女性にとって大切なこの器官にはエラスチンが90%も含まれています。
普通の子宮の大きさは鶏の卵くらいの大きさですが、妊娠中はその20倍~30倍にも大きくなります。
出産時には赤ちゃんの通り道ともなり、産後には元の大きさに戻ります。
このように、子宮には状況に応じたしなやかな伸縮性が求められます。
エラスチンは、子宮としての役割を果たすことができるのです。
エラスチンが減る理由
エラスチンが減る理由に加齢があります。20代をピークに加齢に伴い、エラスチンの生産量は年齢とともに減少します。
40代を過ぎると急激に減少することがわかっています。
紫外線もエラスチンを減少させます。紫外線は真皮層に到達し、活性酸素を生成します。この活性酸素がエラスチンを分解し、減少させます。
特に紫外線のUV-Aは真皮層に深く到達し、エラスチンを破壊する原因となります。
他には、ストレス、喫煙、睡眠不足などの生活習慣もエラスチン減少の原因になります。
ストレスも喫煙も活性酸素を増加させてしまい、エラスチンの分解を促します。
睡眠中に分泌させる成長ホルモンはエラスチンの生成を促進しますが、睡眠不足になると成長ホルモンの分泌が減少し、エラスチンの生成が抑制されてしまいます。
エラスチンは食べ物から摂れる?
エラスチンが多く含まれる食べ物には、モツ・牛すじ・鶏の手羽先・カツオ・軟骨などがあげられます。
しかし、残念ながら食材からエラスチンを摂ったとしても、エラスチンが体内に取り込まれることは難しいと言われています。
しかし、摂らなければ減っていく一方。
純度の高いサプリメントなどが効率的な方法と言えます。
お肌だけではなく、身体のさまざまな構成を司るエラスチン。コラーゲンと同様に、注目すべき成分です。
エラスチンを減らさない生活、補うケアをしていきましょう!