ジンジャーエールの歴史!当初のジンジャーエールはビール?
最近はどこのスーパーでもコンビニでも見かけるジンジャーエール。ジンジャーエールという名前だけあって、ショウガの辛味と共に炭酸の刺激と合わさって飲むとスッキリしますよね。ジンジャーエールも古い歴史はあります。
今回は、ジンジャーエールの歴史にスポットを当てて詳しくご紹介します。
ジンジャーエールはビールだった?
ジンジャーエールはイギリスのヨークシャーという場所で、ビクトリア朝時代にアルコール飲料の「ジンジャービール」が発端となっています。このジンジャービールは、ショウガと糖分を発酵して作られていました。
現在でもイギリスでは自家製のジンジャービールを作ることが一般的です。ちなみに気になる味は、甘辛く濃厚で、ショウガの刺激がとても強くクセがある味となっています。
現在のジンジャエールの誕生
アメリカ人で薬屋を営み、外科医のトーマス・カントレルは1851年頃、北アイルランドのベルファストにて現在のジンジャーエールが誕生します。
当初のカントレルが発明したジンジャーエールは「ゴールデンスタイル」と呼ばれ、色は濃く、味は甘く、とても強い香りのジンジャースパイス風味でした。ジンジャービールと異なり、アルコールが入っておらずソフトドリンクの分類で、二酸化炭素を加えて炭酸飲料になりました。
有名なカナダドライ・ジンジャーエールの歴史
カナダの科学者で薬剤師でもある、ジョン・マクローリンは1907年に現在のカナダドライ・ジンジャーエールを発明して、現在コカ・コーラ社から販売されている有名なジンジャーエールが誕生しています。
マクローリンはカナダのトロントにて炭酸水ブランドを設立し、彼の地元のドラッグストアに炭酸水の商品を販売するようになります。マクローリンは炭酸水だけではなく、もっと満足してもらえるようにおいしい飲み物を提供したいという想いから炭酸水にフルーツジュースや香りづけができるフレーバーと合わせた炭酸飲料を作るようになりました。
その後、オリジナルの炭酸飲料のレシピを作り、1890年にマクローリン独自のジンジャーエールを作り上げました。ジンジャーエールを瓶詰めする方法を生み出して、大量生産化にも繋がりジンジャーエールの販売は大成功を納めます。
マクローリンが作ったジンジャーエールはカナダの地図とカナダの国の動物としてビーバーの写真が各ボトルに記載されていました。1904年にカナダドライ・ジンジャーエールの原型が発売を開始されました。その後、暗くて濃い色合いジンジャエールから明るい色へ変え、味も最初の一口にこだわり、ショウガの味をマイルドになるように改良を重ね、1907年に「ペール・ドライ・ジンジャーエール」が誕生しました。
アメリカ人の外科医トーマス・カントレルが発明したジンジャエール「ゴールデンスタイル」と呼ばれるものに対して、マクローリンが発明したジンジャエールは「ドライスタイル」や「ペールスタイル」と呼ばれています。
カナダドライ・ジンジャエールは当時アメリカの禁酒法時代にアルコールと一緒に混ぜて飲む方法として人気になりました。
日本でのジンジャエールの歴史
日本では、大正時代に兵庫県でウヰルキンソン・タンサン社(現在のウィルキンソン)がジンジャエールを作り、1966年朝日麦酒(現在のアサヒビール)からウィルキンソンのジンジャエールが全国で販売されました。
1970年頃に東京カナダドライ社(現在のカルピス)がアメリカカナダドライ社からライセンスを得て海外のジンジャエールの販売が始まりました。
現在は、コカ・コーラ社、アサヒ飲料などのメーカーから販売されているのが有名です。
ジンジャーエールに味の違いはあるの?
ここまで歴史を振り返り、日本で販売されているジンジャーエールは味に違いがあるのでしょうか。日本で販売されている2社のジンジャエールの味の違いをご紹介します。
カナダドライ
カナダドライ社のジンジャーエールは甘みがあり、ショウガの辛さは控えめでビールのような風味が特徴です。
ウィルキンソン
ウィルキンソン社のジンジャエールは辛みがとても強く、ジンジャービールのようなショウガ独特の風味を味わうことができます。
ちなみに、ウィルキンソンには辛みが少ないドライジンジャエールもありますよ。文字はカナダドライ社が「ジンジャーエール」、ウィルキンソン社が「ジンジャエール」と商標登録されています。
出典:https://www.instagram.com/noura.instag/
最初はビールで味も相当辛かったであろうジンジャーエールも今では甘くてショウガはソフトな味わいとキリっとショウガを堪能できる味わいの2ブランドから選べる時代になりました。
飲み方もそのまま飲むもよし、お酒と割って飲むのもいいですね。ショウガを使った炭酸飲料のジンジャーエールを是非飲んでスッキリとした気分を味わいましょう!