内臓脂肪を減らす機能で注目の「HMPA」に新たな機能性が見つかる

先日サントリーから発売された「特水」は、水カテゴリーで初めての機能性表示食品として登場し、CMでも話題になっています。「特水」の機能性関与成分として米ぬか由来の成分「HMPA(エイチ・エム・ピー・エー)」が配合されていて、内臓脂肪を減らすのを助けると機能性表示されています。
HMPAは、正式には「3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸」という成分で、米ぬかを発酵させて得られる自然由来のポリフェノールの一種です。
ポリフェノールというと、赤ワインやカカオをイメージする方が多いかもしれませんが、日本の伝統食材である「米ぬか」にも体を守るチカラがたっぷり。
人によってはポリフェノールは体に吸収されにくく、ポリフェノールの効果を実感しにくいと言われています。
HMPAは吸収されやすい形(ポリフェノールの活性本体「コアポリフェノール」)になっているのが特徴です。HMPAは吸収されやすいポリフェノールのため、腸内環境に左右されずにすべての人がさまざまな効果を実感できるようになることが期待されています。
「内臓脂肪対策」で話題のHMPAに新たな機能が見つかる
HMPAはBMI が高めの方の腹部の脂肪(内臓脂肪)とウエスト周囲径を減らす機能、LDL コレステロールが高めの方のLDL コレステロールや総コレステロールを下げる機能、食後血糖値が高めの方の食後に上昇した血糖値を下げる機能が報告されていました。
サントリーの飲料「特水」をはじめ、サプリメントなどにも配合され、「BMIが高めの方の内臓脂肪を減らすのを助ける」「食後の血糖値が高めの方をサポートする」といった機能性表示がされ、注目されていますが、最近では新たな機能性が発見されました。
新発見!「反応力を維持する」働き
2025年9月に、HMPAに「反応時間(指示に素早く反応する力)を維持する機能」があることが報告されました。
- 軽い運動と併用することで、高齢な方の年齢とともに低下する認知機能の一部である反応時間(指示に素早く反応する力)を維持する機能が報告されました。
臨床試験では、HMPAを摂取したグループが、軽い運動を続けることで判断の速さや反応スピード(反応時間)を維持したことが確認されました。
さらに、運動習慣のない人でも記憶力の維持に効果が見られたそうです。
なぜ、軽い運動と一緒がいいの?
軽い運動には、血流を良くして脳を活性化させる作用があります。今回の届出では、そこにHMPAの抗酸化作用が加わることで、脳がスムーズに情報を伝える環境が整うことが明らかになりました。特別なトレーニングでなくてもOK。1日10分のウォーキングやストレッチなど、日常で無理なくできる範囲で十分です。“動く”と“栄養をとる”を組み合わせることで、脳と体の両方をバランスよくサポートできるようになります。
様々な研究が日々進んでいくなかで、同じ成分でも新たな機能が次々と発見されています。
カラダに有効な成分は多く存在しますが、大切なことは食事・運動・休養といった生活習慣にプラスして補助的に活用すること。1日の摂取目安量を守りながら、飲み物やサプリメントなどを自分にあった形で試してみるのは良いでしょう。