オリーブの実の簡単でおいしい食べ方を紹介
マルゲリータやパスタ、ラペなどイタリア料理のアクセントとして見かけるオリーブの実。おうちではオリーブオイルを使うことはあっても、オリーブの実を取り入れている方はそんなに多くないのではないのでしょうか?今回は、そんなオリーブについてとおいしくて簡単な食べ方を4つご紹介します。
オリーブとは?
オリーブは地中海沿岸からアフリカの北海岸が原産のモクセイ科の常緑樹です。古代エジプトでは、食用としてだけでなく、軟膏としても扱われていました。また、オリーブはエジプト神話やギリシャ神話にも登場し、神聖な植物とされ、人類の歴史と深く関わっています。
日本には1860年代にフランスから輸入した苗木を横須賀に植えたのが最初といわれています。
日本でオリーブといえば、香川県の小豆島ですが、オリーブが小豆島にやってきたのは明治41年でした。当時の農商務省が、地中海沿岸に比較的気候の似ている三重県、鹿児島県、香川県の3県でオリーブの栽培試験を始めたのがきっかけです。
3県のうち小豆島のオリーブの実が順調に育ち、実をつけるまでになりました。オリーブオイルだけでなく、お茶や化粧水、染物などに活用されています。
オリーブの実の特徴
オリーブの実というと黒い実を想像する方が多いかと思いますが、最初は緑色の小さな実をつけ、その後赤、紫、黒と変化します。黒い実は完熟して美味しそうに思えますが、実はそのままではとても渋く、鳥も食べないといわれています。
渋抜きの方法としては、重曹などアルカリ性のもので抜く、塩、砂糖、ワインなどと漬け置き腐らないようにしながら時間をかけて抜く、乾燥させて抜くなどの方法があります。
オリーブの栄養・健康効果
オリーブにはビタミンE、ポリフェノール、オレイン酸などの栄養価が多く含まれています。
- ビタミンE
オリーブに多く含まれるビタミンEには、体を作る細胞の膜を酸化から守る働きがあります。酸化を防ぐことで、細胞の老化を防いでくれます。 - ポリフェノール
オリーブに含まれるポリフェノールには、美白や美肌効果があります。そのため化粧水などにも使用されることがあります。また、動脈硬化や肝臓の機能向上などの働きもあります。 - オレイン酸
オリーブには油脂が多く含まれ、絞るとオリーブオイルになりますが、オリーブオイルの70%以上はオレイン酸という成分でできています。オレイン酸は悪玉コレステロールを減らしてくれる働きがあるので、生活習慣病などの予防に効果があるとされています。
オリーブの簡単でおいしい食べ方を紹介
なかなか活用しづらいオリーブの実の簡単でおいしい食べ方を紹介します。
オリーブの塩漬け
オリーブの渋抜きの方法として塩漬けが簡単で、初心者の方にもおすすめです。
- 塩漬け
よく洗って水気を拭き取ったオリーブ1kgほどと塩200gを瓶に入れ、蓋を閉めてよく振ります。そのまま40日ほどすると苦味がなくなります。 - 塩抜き
このままだととても塩辛いので、水で塩抜きをします。食べる直前に30分ほど水にさらして抜くか、一気に塩抜きをする方法もあります。瓶に水を入れて10日ほど毎日水を替えます。塩加減は好みなので、ちょうどよい塩加減になったら塩抜きを終了して構いません。 - オイルに漬ける
塩抜きをすると食べやすくはなりますが、塩分濃度が下がりカビやすくなってしまいます。そのため、オリーブオイルなどのオイルに漬けておくと日持ちします。このまま食べても良いですし、サラダやピザなどに乗せても良いですね。
オリーブペースト
渋抜きしたオリーブの実にオリーブオイルやレモン汁を加え、フードプロセッサーやブレンダーなどでペースト状にします。
バケットに塗ったり、パスタソースとして麺に和えたり、様々な料理に活用しやすくなります。
出典:https://www.instagram.com/herbgarden_okawara/
オリーブの塩炒め
オリーブの渋みは熱を加えることでも和らげることができます。オリーブを塩と一緒に炒めることで、シンプルにいただくこともできます。ただし、渋みは抜けきらないので、渋みも楽しみたい方向けの調理法です。
トマトや青菜などと一緒に炒めてもいいですね。
出典:https://www.instagram.com/cookingclass.yumiko/
オリーブのメープルシロップ漬け
オリーブを甘くデザート感覚で楽しみたい方には、メープルシロップ漬けがおすすめです。
煮沸した清潔な瓶によく洗って水気をふき取ったオリーブを詰めます。ひたひたになるまでメープルシロップを注ぎ、なるべく空気に触れないよう蓋をして2週間から1年ほど漬け込みます。
引用:https://www.instagram.com/kenpiyogram/
渋みも抜けて甘く、黒豆の甘煮のような味わいが楽しめます。
漬け込む期間によって風味や味わいの変化を楽しむのも良いですね。
梅シロップのようにメープルシロップの代わりに砂糖を加えて作っても大丈夫です。
健康にうれしい効果もたくさんあるオリーブ。オリーブオイルにももちろん健康効果はありますが、オイルだけでなく、オリーブの実も取り入れて、健康とバリエーション豊かな食卓づくりに活かしてみてはいかがでしょうか?