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オリーブの実の色の違いって何?緑と黒がある理由と栄養価の違いについて解説!

食・料理
YOKARE編集部
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オリーブの実の色の違いって何?緑と黒がある理由と栄養価の違いについて解説!

イタリア料理などで使われるオリーブオイルは、今では日本の家庭でもとても馴染みのある調味料となっています。
そんなオリーブオイルの原料として使われているのが、オリーブの実。

オリーブの実そのものも、おつまみやサラダ、料理のアクセントとして食べられていますが、よく市販されているオリーブの実は緑色と黒色の実の2種類があります。

実は、どちらも同じ木から成るもの。では、この色の違いは一体何でしょうか?

オリーブってどんな実?

オリーブオイルは家庭でも使うことの多い調味料ですが、オリーブの実は馴染みがないという方も多いかもしれません。
サラダやパスタ、ピザにオリーブが入ることで味にアクセントがつき、より美味しく食べることができます。

オリーブの実の特徴

オリーブは、温暖な気候を好み、たっぷりの日光と水を養分としてオリーブの木に実をつけ、4~5か月をかけて成長します。
オリーブには、主に緑色をしたグリーンオリーブと、黒色のブラックオリーブがあります。

親指サイズとやや大きめのオリーブは、塩漬けや水煮などに加工され、小指サイズの小さなオリーブはオイルに加工されます。

色の違いは収穫時期の違い

グリーンオリーブとブラックオリーブがあるオリーブの実。オリーブの実の色の違いは、品種の違いと思っている方も多いのではないでしょうか?
実は、オリーブの実の色の違いは、収穫時期の違いだけなのです。

オリーブは4月から6月にかけて白い花を咲かせ、夏ごろに実をつけます。このときはまだ緑色で、この夏頃から秋に収穫されるものがグリーンオリーブです。

その後、そのまま栽培を続け日光を浴びると、オリーブの実は緑色から段々紫色へと変わっていき、最後は黒色に変化します。オリーブの実が黒く熟した2月から3月頃に収穫されるのが、ブラックオリーブです。

原産はシリア

オリーブの歴史は古く、紀元前4000~5000年のシリアには、すでに野生のオリーブが存在していたと言われています。
オリーブはそこから各方面へと伝わり、おもにイタリアやスペイン、トルコ、ギリシャ、チュニジアなどの地中海地方で栽培されています。

グリーンオリーブとブラックオリーブの味の違いは?

収穫時期の違うグリーンオリーブとブラックオリーブ。その味にはどのような違いがあるのでしょうか?

グリーンオリーブ

グリーンオリーブはブラックオリーブに比べて収穫時期が早いことから、青々としており、渋みがあって爽やかな香りがします。
特に渋みの強さは強烈であるため、生のままでは食べられません。塩漬けや水煮などの加工品にして出荷されています。

おつまみとして食べたり、パン生地やディップに混ぜたりと、料理のアクセントとしても使われています。

ブラックオリーブ

一方、ブラックオリーブは渋みや香りはほとんどなく、食べやすいのが特徴です。グリーンオリーブのような渋みや苦みはありませんが、日本では生での流通がほとんどないため、ブラックオリーブも水煮などの加工品として出荷されています。

ブラックオリーブはシーフードと一緒に食べたり、輪切りにスライスしてサラダやピザのトッピングにして食べたりと、癖がないことからそのままでも食べやすいため、幅広い用途で使われています。
もともとスライスした状態で売ってあることもあるので、非常に使い勝手の良い食品です。

オリーブに含まれる成分

オリーブの実に多く含まれる、おもな栄養成分について紹介します。
ここで紹介するものは、グリーンオリーブにもブラックオリーブにも、どちらにも共通して含まれる成分ですが、収穫時期の違いで成分量には多少の違いがあります。

グリーンオリーブに多く含まれる成分

グリーンオリーブは渋みや苦みが強く塩漬けにされていることが多いため、料理としての選択肢はあまり広くありませんが、栄養価は非常に高いのが特徴です。

  • ポリフェノール
    オリーブにはヒドロキシチロソールと、オレオカンタールというポリフェノールが含まれています。抗酸化作用があり、悪玉コレステロールの酸化を抑える効果があります。このポリフェノールは、オリーブの渋みや苦みの素になる成分です。そのため、ブラックオリーブよりもグリーンオリーブに多く含まれています。
  • ビタミンE
    オリーブにはビタミンEが含まれており、特にグリーンオリーブに多く含まれています。ビタミンEは、別名トコフェロールとも言われ、抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぐ効果があります。
  • β-カロテン
    β-カロテンにも抗酸化作用があり、老化防止の効果が期待できます。β-カロテンは、必要に応じて体内でビタミンAに変わる優れた栄養成分です。ビタミンAは粘膜や皮膚のバリア機能を高め、さまざまな菌やウイルスから体を守ってくれます。体に良い影響の多いβ-カロテンですが、ブラックオリーブには含まれておらず、グリーンオリーブにしか含まれていません。
  • 食物繊維
    オリーブには、水に溶けにくい性質の不溶性食物繊維が多く含まれています。大腸のぜん動運動を活発にすることから、排便を促す効果があります。しかし、不溶性食物繊維は摂りすぎてしまうと便が硬くなってしまうこともあるので注意が必要です。水溶性食物繊維とのバランスを考えて食べたり、水分を多く摂ると良いでしょう。特にグリーンオリーブに多く含まれています。

ブラックオリーブに多く含まれている成分

グリーンオリーブに比べると栄養成分の含有量は劣るものの、ブラックオリーブにも十分高い栄養素が含まれています。
癖がなくさまざまな料理に使いやすいのもの、ブラックオリーブの利点です。

  • オレイン酸
    オリーブから抽出して作られるのがオリーブオイル。それほどオリーブの実には、たくさんの油分が蓄えられているのです。オリーブオイルの主成分はオレイン酸。もちろん、オリーブの実にもオレイン酸が豊富に含まれています。オレイン酸は、体にとって必要な血中の善玉コレステロールには影響を与えず、悪玉コレステロールのみを下げる効果があります。動脈硬化や生活習慣病の予防に効果的です。

熟成が進むと油分の量が増えるため、オレイン酸はブラックオリーブに豊富に含まれています。

オリーブの実の色の違いは、収穫時期の違い。味や香りには違いがありますが、グリーンオリーブもブラックオリーブも、どちらも非常に栄養価が高いのが特徴です。

最後に、グリーンオリーブとブラックオリーブの色の違いと特徴についてまとめました。

  グリーンオリーブ ブラックオリーブ
収穫時期 夏から秋 冬から春
渋い、苦い 癖がない
香り 青々しく爽やか やさしく穏やか
ポリフェノール
ビタミンE
β‐カロテン ×
食物繊維
オレイン酸

グリーンオリーブもブラックオリーブも、瓶詰めにされているものはそのままでも美味しく食べることができますが、サラダなどに加えると彩りも綺麗でさらに美味しく食べることができます。
栄養価も高いので、ぜひ日々の生活に気軽に取り入れてみましょう。

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