冷えに効く食べ物ってあるの体の内から冷え対策
季節を問わず、体の冷えに悩まされる人が増えています。
「冷えは万病のもと」と言うように、手足の先が冷たい人は、肩こりや首こり、頭痛、腰痛、関節痛や肌荒れなどの症状が現れる場合が多いようです。
この記事では、冷えに効く食べ物を効率よく摂る「体の中からの冷え対策法」をお伝えします。
冷えとは?
冷えは、体を温めてくれる熱が少ないことから起こりますが、この熱は私たちが口にしたものから発生します。現代の食生活は、昔に比べて体を冷やす食べ物が年中豊富なため、日々の食事で無意識に冷えを助長する食べ物を摂ってしまいがちです。
その結果、多くの方に低体温の傾向があるようです。
低体温とは、一般的に36℃以下のことを言います。例えば、体温が36.5℃だと免疫力が旺盛で、毎日元気に過ごすことができます。
しかし、体温が1度下がった35.5℃が日常的に続くと、アレルギーや自律神経の乱れ、便秘症状などがあらわれ、常に体調がよくない状態が続きます。冷えを改善する一番の近道は、意識して体を温める食材を摂ることです。
体が冷えると起きる症状
体は冷えると次のようなサインを出します。
- 手先や足先が冷たい
- 目の下にクマができる
- 赤ら顔になる
- 唇の色が紫になる
- 歯茎の色が悪くなる
- 手のひらが赤くなる
- 常にお腹が冷たい
- 抜け毛が目立つ
- 爪が欠ける
このような症状は、体の静脈系の小血管の血液の流れが悪いからです。
体を温める食べ物と冷やす食べ物の違い
西洋医学が発達した現代でも、体温を上げる薬はないようです。
体温を上げるには、自分で体を温める食べ物と冷やす食べ物を知り、日々の食事に上手に取り入れていくしかないようです。
「何だか大変そう」と思われるかもしれませんが、旬の食材にはその季節の体が欲している栄養素を含んでいるものがほとんどです。
しかも旬の食材は安価なのも特徴です。
体を温める食材
秋から冬にかけては、根菜類を食べると体が温まります。
土の中で育った根菜類
大根、れんこん、里芋、山芋、ごぼう、にんじん、長ネギなど土の中で育った根菜類を煮物などにして食べるとよいでしょう。
スパイス系の野菜
体が冷えているときは、ショウガやニンニク、タマネギ、ニラ、唐辛子などのスパイス系の野菜を使って料理を作りましょう。その他にも血行をよくするスパイスにはカルダモン、コリアンダー、クローブ、クミン、ローリエ、フェンネルなどがあります。
スープやカレーなどに一振りすることで、冷えを予防できます。
たんぱく質
たんぱく質のなかでは、鶏肉や羊肉、鹿肉、エビ、タコ、鮭などが、体を温める効果があります。
おやつ
おやつには、食物繊維やミネラルも豊富に含まれているプルーンやアンズ、レーズンなどのドライフルーツや、栗、松の実などの和風ナッツもおすすめです。
その他にももち米、酒粕、味噌、焼酎、日本酒などの発酵食品にも体を温める働きがあります。
体を冷やす食材
トマト、ナス、キュウリ、レタス、キャベツ、ピーマン、ゴーヤ、セロリ、オクラ、モロヘイヤ、バナナ、スイカ、グレープフルーツ、メロン、ケーキ、アイスクリームなどです。
体を温める食べ物と冷やす食べ物の違いの見分け方
一般的に北の食べ物は体を温め、南の食べ物は体を冷やすと言われています。
食材の色では、赤、黒、橙色、黄色などの食べ物が体を温め、白い食べ物が体を冷やすと言われています。
例えば、赤、黒、橙色、黄色などの食べ物は、赤身の肉や鮭、卵、小豆、黒豆、黒ゴマ、黒砂糖などが挙げられます。白い食べ物は、牛乳、白砂糖、白いパン、白米、白い化学調味料や白い精製塩などが挙げられます。
季節では、おおむね夏が旬のキュウリやナスのように地上でできる野菜は体を冷やすものが多く、冬が旬の地中で育つ野菜は体を温めるものが多いようです。
自宅で簡単に作れる冷え対策の料理と飲み物
大根と鶏の手羽中の照り煮
大根も鶏肉も体を温める食材です。
材料(2人分)大根半本、鶏手羽中8本、だし汁1カップ、酒、砂糖、醤油大さじ各1杯
作り方は、大根は大きめの乱切りにしておき、ナベにサラダ油オイルを熱して、鶏手羽中を炒めます。色が変わったら大根を加え炒め、だし汁その他を加えて煮ます。
冷えに効く薬膳カレー
秋にはタマネギや大根、長芋を使ったカレーやカボチャやニンジンなどを使ったカレーが、冬には黒豆や黒ゴマのすりごまなどを使ったカレーが冷え性改善に効果的です。
小豆と昆布の煮物
小豆と小さく切った昆布をやわらかくなるまで煮て、塩少々で味付けます。
さつまいもの皮のかりんとう
さつまいもの皮を細切りにして水にさらし、アクを抜いてから水気をふき取ります。
高温の油でカラッと揚げます。
さつまいもの皮には血行を促進する成分があります。
シナモン紅茶
いつもの紅茶をシナモンスティックでかき混ぜて飲みます。
賠償番茶
梅干し1個に醤油とすりおろししょうがのしぼり汁少々を加え、熱い番茶を注ぎます。
ユズ茶
ユズの皮の白いワタを取って熱湯でさっと湯で、細く切って砂糖で煮詰めて、適量をカップに入れ、熱湯を注ぎユズ茶にします。
柑橘類は皮にもビタミンCが含まれているので、体が温まる上飲むと美肌効果があります。
なお、身体を冷やしてしまうお茶はどくだみ茶、ハトムギ茶、ウーロン茶などです。
手足はなぜ冷えやすいの?
手足は体の末端にあるため、血液が行き渡りにくくなります。
女性の体は男性に比べて筋肉量が少ないため、冷えに悩む人が目立ちます。
女性の場合、冷えが続くと、生理痛やPMSと言われる月経前症候群や頭痛、肌のトラブルなどにも悩ませられます。
しかし、男性も日々のストレスや運動不足、睡眠不足、喫煙などが引き金になって冷え性になることもあります。
女性も男性も痩せすぎて脂肪がなくなると、寒さが身に沁みますが、これは脂肪による防寒効果がなくなるからです。
無理なダイエットをすると血液の巡りが悪くなり、手足の末端が冷えるだけでなく、様々な不調につながります。
手足が冷たく感じるようなら、体を温める食材をしっかり摂って予防と改善に努めましょう。
冷え性とは、慢性的に手足の先が冷たく、平熱が低い人のことを言いますが、「体質だから」と、あきらめることはありません。
体を温める食材を摂り、適度な運動をして筋力をつけることで冷え対策ができます。
ひとつでも二つでも「これいいな」と思うことから始めてみましょう。