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サキュラーエコノミーな化粧品の容器とは?地球に優しい商品選びも

美容
YOKARE編集部
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サキュラーエコノミーな化粧品の容器とは?地球に優しい商品選びも

OECDによると、2060年までに世界で排出されるプラスチック廃棄物の量はなんと3倍になると言われています。

コスメティック業界では手頃な単価にコストを抑えるために、大量の資源を使って製品をつくり、売れない分は廃棄するという、大量生産・大量消費の概念から脱却できていない現実があります。

また、化粧品のパッケージや容器も従来は使い捨てられてしまうことが当たり前で、資源を消費しているような意識は持たれてきませんでした。

しかし、ここ最近ではサステナブルな取り組みが活発になっています。
消費者側も少しずつではありますが、値段が上がったとしても環境に優しい商品を選びたいというムードは強まっています。
その一つの取り組みとして、サキュラーエコノミーの化粧品容器があります。

サキュラーエコノミーな化粧品の容器とは

プラスチックの削減でできることは、(1)包装廃棄物の発生を防ぎ、量を減らすこと、(2)リサイクルを促進し、クローズドループを実現すること、(3)一次原材料(バージン材料)を減らし、二次原材料を機能させることが挙げられます。

  • (1)包装廃棄物の発生を防ぎ、量を減らすこと
  • (2)リサイクルを促進し、クローズドループを実現すること
  • (3)一次原材料(バージン材料)を減らし、二次原材料を機能させること

また、EUでは代替プラスチックが環境負荷を軽減する手段となると考えられ、容器に使われる「バイオベース」、「生分解性」、「堆肥化可能」であることもサステナブルなデザインとされています。そういった流れを受けて、「バイオベース」、「生分解性」、「堆肥化可能」な原材料の開発は世界中で進んでします。

一方で、バイオベースの代替プラスチックにも課題があります。
サトウキビ、トウモロコシ、ジャガイモのデンプンなどが主に使用されるため、食糧不足や生産国での森林伐採による環境破壊が指摘されています。
そこで、セルロースや藻類などの非食用作物、麦わらやトウモロコシ茎葉なども注目されています。

化粧品メーカーのサーキュラーエコノミーな取り組み

SHIROの取り組み、原材料である木を約190本守る

SHIROは、2024年より廃棄物ゼロを目指すことを宣言しています。

2022年には全製品をパッケージレス化し、紙の原材料調達から製造加工や流通保管、廃棄処理の一連の工程及び、各工程の輸送など、そのライフサイクルにおいて排出される二酸化炭素を削減してきました。

SHIROの取り組み,サーキュラーエコノミー

また、いずれ廃棄される紙類を受け取らない選択肢として、お手さげ袋を有料化しました。
こういった取り組みから、約94,100kgの紙資源にあたる、原材料である木を約190本(1本あたり1t)守ることができたと言います。

製造工程における検品時や、倉庫や店舗での作業中において、容器に小さなキズがあるものや、ロゴなどの印字がほんの少しかすれたものが見つかります。中身の品質には問題のない製品なので、今までは店舗でテスターとして活用したり、開発途中の試作品を入れる容器にしたりしています。

SHIROの商品,サーキュラーエコノミー
 
また、SHIROの商品は、見た目などから規格外となり捨てられてしまっていた素材を使ったことからスタートしましています。
栄養はあるのに固くて食べられない昆布の根元や、お酒をつくる工程で生まれる酒かす、虫食いなどが原因で出荷が適わないラワンぶきなど。アップサイクルやサステナブルという言葉が広まる前から、現在まで素材のもつ魅力を引き出しながら、ものづくりを続けています。

シュウ ウエムラのクレンジング オイルは、ブランドを代表するサステナブルな製品

シュウ ウエムラのクレンジング オイルブランドを誇るシュウ ウエムラのクレンジング オイルは、ブランドを代表するサステナブルな製品です。

クレンジング オイルボトルは、100%PCR(ポストコンシューマーリサイクル)プラスチックを採用しています。
PCR(ポストコンシューマーリサイクル)とは、ペットボトルを含む使用済みプラスチックから作られた再生材料のことです。つまり、一切のバージン材料を使用していません。使われるPCRプラスチックは、国内で使用され、集められた使用済みプラスチック。

さらに、クレンジング オイルボトルはすべて、リサイクル可能。シュウ ウエムラでは、リサイクル3回毎に50ボーナスポイントを進呈されます。消費者も参加できる仕組みになっています。エネルギーや化石燃料の消費を抑えながら、使用済みプラスチックは再加工されます。

シュウ ウエムラでは、リサイクルを推進

 
また、シュウ ウエムラは生分解性の高い調製法の開発に取り組んでいます。生分解性とは、最終的に水とCO2に分解される性質のことです。
自然との調和を配慮し、微生物によって分解される生分解性成分を選ぶようにしています。ボタニック クレンジング オイルは99%生分解性です。

ボタニック クレンジング オイルは99%生分解性
 
このクレンジング オイルはダブル洗顔の必要がなく、1度の洗顔で完了するところもユーザーには効率が良くて嬉しいポイントです。

ミルボンは自然環境負荷軽減のためにパッケージを変更

美容室向けヘア化粧品メーカーのミルボンは、プラスチック使用量削減の一環として、オージュア リーブイントリートメント 17品、エルジューダ 3品、詰め替えパウチ 130品の容器仕様を変更予定だと2023年に発表しました。

自然環境負荷軽減のための取り組みとして、自社の商品パッケージに使用している石油由来バージンプラスチックを2030年までに30%削減を目標にしています。
 

オージュア リーブイントリートメント17品およびエルジューダ3品の容器ボトルについて、従来の使いやすさ・品質を保ちながら薄肉化することに成功。これにより、プラスチック使用量を年間4.3t削減できる見込みです。

従来のヘアケア用詰め替えパウチでは、すべてのサイズで注ぎ口にキャップを付属していましたが、使い切りサイズである400mLではキャップレスに、1度で詰め替えきれない600mL・1000mLではキャップを小型に変更しました。
これにより、プラスチック使用量を年間5.7t削減できる見込みです。


ファンケルはリサイクルプログラムを推進

ファンケルは、2021年7月から開始した独自の資源回収プログラム「FANCL リサイクルプログラム」を始めています。

使用済み化粧品PET容器を回収し、回収した容器の分別・洗浄・乾燥を行っています。

サステナブルなパッケージも化粧品選びの一つの基準に

サステナブルかつ使い心地の良さのどちらも持ち合わせている商品が登場しています。ぜひ、一度自分の肌や毛髪にあうか試してみてはいかがでしょうか。サステナブな取り組みにはできる限り協力したいけども、実際には身近なことからスタートするしかありません。使い終わった後にリサイクルに参加できるも魅力的です。

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