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コロナ禍の平均睡眠時間は6.5時間 睡眠の質を高める“痛みの緩和”について専門家が解説

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コロナ禍の平均睡眠時間は6.5時間 睡眠の質を高める“痛みの緩和”について専門家が解説

秋は夏の疲れが出やすくなってくる時期。コロナ禍も2年目を迎えた秋の夜長は、ぐっすりと眠って体の調子を整えたいものですよね。今回はニチバン株式会社が行った睡眠に関する調査結果と、快眠セラピストの三橋美穂さんによる睡眠の質を高めるためのポイントを解説します。

コロナ禍で睡眠の変化が起こった人は多数

ニチバン株式会社が9月3日の「睡眠の日」に先駆けて20代〜60代の男女500名を対象に行った調査結果によると、コロナ禍における平均睡眠時間は6.5時間でした。特に20代は就寝時間が「早くなった(22%)」「遅くなった(17%)」「不規則になった(21%)」という結果になり、6割もの人に何らかの変化が起こったことがわかります。

睡眠の質に関しては、「少し質が下がった(23.6%)」「とても質が下がった(5.2%)」の合計28.8%の方が「睡眠の質が下がった」と回答。コロナ禍における睡眠の悩みについて深掘りすると、「熟睡できない(56.5%)」「夜寝付けない(51.4%)」が上位に。「疲れや痛みが回復しない(38.4%)」「肩や腰の痛みで眠れない(24.6%)」など、痛みによる悩みを抱える方も一定数いることがわかります。

外出自粛や在宅勤務によりライフスタイルが大きく変わったことが睡眠にも影響しているのでしょう。調査でも睡眠の悩みの原因については「ストレスや不安(68.1%)」が最も多く、次いで「運動不足(52.2%)」や「生活リズムの乱れ(48.6%)」という回答が得られました。

コロナ禍で体の痛みが増えたと訴えている人も多く、具体的な痛みの箇所は「肩(62.8%)」が最も高く、次いで「腰(59.5%)」「首(57.4%)」という結果に。「痛みが睡眠にも影響している」は合計81.1%と回答しており、痛みは肉体的にも精神的にも睡眠に大きな影響を与えていることが伺える調査結果となりました。

適切な睡眠時間は人それぞれで違う

厚生労働省が令和元年に行った調査によると、40~50代の女性のうち45%以上の人が睡眠時間6時間未満という結果が出ています。「日本人女性は世界一睡眠時間が短い」と言われるほど、睡眠不足が深刻化しています。

三橋さんによると、「6時間睡眠を2週間続けると、 2晩徹夜と同程度に脳機能は低下する」のだとか。慢性的な睡眠不足によって頭が働かなくなり、仕事や家事育児など日中の活動に大きな悪影響をもたらしてしまいます。

また睡眠時間は脳機能以外にも影響があります。まず肥満リスクは7時間睡眠が最もリスクが低く、高血圧リスクは7~8時間が最もリスクが低い。さらに7~8時間が最もうつのリスクが低いとされています。

こうして見ると「じゃあ7時間寝ていれば問題ない」と思うかもしれませんが、それも間違い。適切な睡眠時間は決まっているものではなく、人それぞれで違います。6時間が適切な人もいれば8時間が適切な人もいて、自分にピッタリな睡眠時間を見つけることが重要です。三橋さんは「1週間ごとに6時間や7時間、8時間と睡眠時間を変えてみて、日中の体調や気分で測ることで見つけることができます」とコツを伝授しました。

メラトニン生成を促し、深部体温の低下を促そう

三橋さんにコロナ禍における睡眠不足解消のためのポイントを解説してもらいました。 

まずはメラトニンの生成です。コロナ禍で外出を避けていることで、睡眠ホルモンである「メラトニン」が減少してしまいがち。メラトニン生成のためには、1日30分から1時間は太陽の光に当たる習慣を作ることがいいそうです。

また、オンとオフのメリハリが低下していることで体内時計が乱れている可能性も。体内時計が乱れた結果、時差ぼけ状態となるので寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりしてしまいます。就寝や起床、食事の時間を一定にすることで体内時計を整えたいですね。

PCやスマホを夜中まで見ていることで、夜間に光を浴びてしまうことも体内時計のズレや睡眠の質の低下につながります。寝る直前までPCやスマホを見るのは避けましょう。特にスマホを見ながら寝落ちしてしまう“寝床スマホ”には要注意です。

運動不足や活動量低下による血行不良も気をつけたいポイント。血行不良になると体が痛みやすくなるだけでなく、眠気につながる深部体温の低下が妨げられてしまいます。1時間ごとに屈伸したりストレッチしたりして、首や肩、腰の痛みに対処することが重要です。

痛みにアプローチして快眠ルーティーンを心がけて

三橋さんはこのほかにも、睡眠の質を高めるためには入眠時に体の痛みを緩和することに言及。入眠時には筋肉が緩み、呼吸が深く、末梢血管が拡張して、神経活動がリラックスしていることが大事ですが、体に痛みがあるとこれらが叶わなくなってしまいます。

そんなときは、湿布薬を使うなどのケアでまずは痛みを取り除くことが重要。三橋さんは「ニチバンのロイヒ膏™ロキソプロフェンはにおいが気にならない無臭タイプで就寝時にもおすすめ」と解説しました。

また首が軽くなると入眠しやすいので手首をストレッチ。最後に三橋先生おすすめの「手首ぶらぶら体操」をご紹介します。

・姿勢を正し、体を前に向けたまま、首だけを左右に回してどこまで見えるか確認(始める前に首の動きをチェック) 

・両肘を曲げて手首は肩ぐらいの位置で左右に20~30回ブラブラ振る(力を抜く) 

・同じ位置で手首を前後に20~30回ブラブラ振る(力を抜く) 

・再び首を左右に動かしてチェック(よく回るようになっている) 

快適な睡眠のためにはさまざまな要素が大事ですが、まずは簡単に体の痛みをケアしてみて安眠へとつなげてみてはいかがでしょうか。

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