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十分に眠らないとどうなるのか。睡眠不足がもたらすの6つの影響

カラダ
YOKARE編集部
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十分に眠らないとどうなるのか。睡眠不足がもたらすの6つの影響

前回の「睡眠が上手く取れない。睡眠障害とはどんな症状?」では睡眠障害の兆候と原因について紹介しました。
この記事では「睡眠が上手く取れないとどうなるのか?」を紹介します。

睡眠の役割とは?

人間は毎晩、ノンレム睡眠1(NREM1)、ノンレム睡眠2(NREM2)、ノンレム睡眠3(NREM3)、ノンレム睡眠4(NREM4)、レム睡眠(REM)の 5 つの異なる睡眠段階を繰り返します。


レム(REM: rpid eye movement sleep)は「急速眼球運動睡眠」の略で、私たちが夢を見るときです。筋肉は弛緩していますが、閉じたまぶたの下で眼球がきょろきょろ動いていて、脳や自律神経の活動レベルは高い状態です。レム睡眠のときに目覚めるとすっきりします。多くの研究でも、レム睡眠と記憶の定着が関連付けられています。[※1]

ノンレム(NREM:Non-rapid eye movement sleep)とは、「非急速眼球運動睡眠」の略で、睡眠の深さによって4つの段階に分けられています。副交感神経が優位になっている状態です。

特に ノンレム睡眠2(NREM2) は、記憶が形成される睡眠の重要な段階です。NREM3 と NREM4 は、身体が怪我から回復し、翌日のエネルギーを得るために非常に重要です

睡眠は疲労回復・損傷修復が行われ、脳・身体活動を正常に維持するだけでなく、学習・記憶にも重要な役割を果たしています。

睡眠不足になった翌日などの短期的な睡眠不足や、中長期的に十分な睡眠が取れない場合の慢性的な睡眠不足が考えられます。慢性的な睡眠不足は、睡眠不足が3か月以上続くことと定義されます。慢性的な睡眠不足は、睡眠不足が長期化するだけではなく、睡眠の断片化や中断によって生じる睡眠不足を引き越している場合もあります。

睡眠不足はどんな影響があるのか?

1.思考力が低下する

一晩睡眠をとらなかっただけでも、認知(思考)に重大な問題が生じる可能性があります。

2.記憶力が衰える

睡眠が学習と記憶に影響を与えることを示す研究も増えています。記憶を定着させるプロセスには睡眠が重要であると示唆しています。

3.体重が増える

睡眠不足になると、より多くのカロリーと炭水化物を摂取する傾向があることがわかっています。
運動不足で人は疲れていると座りがちになり、運動しなくなります。

4.事故を起こしやすい

米国の調査では、毎晩の睡眠時間が6時間以下の場合、交通事故に巻き込まれる可能性が高くなります。

5.肌の状態が悪くなる

睡眠時間が少なすぎる人は、小じわ、しわ、肌の色むら、皮膚の顕著な弛みが多くなっていることが明らかになりました。

6.免疫が低下する

睡眠が不足すると、病気と闘う体の能力が損なわれる可能性があります。そのため病気になりやすくなります。感染前の7日間の睡眠時間が6時間以下だった参加者は、一晩に7時間以上眠っていた参加者よりも風邪を発症するリスクが4倍高いことを示した研究もあります[※2]

その他にも「不妊」「糖尿病リスクの増加」「心臓への悪影響」「がんのリスクの増加」などが研究により示唆されています

睡眠不足の治療方法は?

睡眠不足の治療の最も基本的な方法は、睡眠不足の治療を受けることです。十分な睡眠時間、通常は毎晩7〜9時間です。

睡眠不足の治療法は、より多くの睡眠を取ることです。ただし、それは必ずしも簡単なことではありません。睡眠の問題の解決方法は、その原因によって異なり、原因を特定することも難しいことです。

数週間以上にわたって貴重な睡眠を奪われている場合には、必要に応じて睡眠障害の可能性を診断して治療できる医師または睡眠専門医の助けが必要になる場合があります。
最も一般的なタイプの睡眠障害の一部です。

  • 睡眠不足
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 不眠症
  • ナルコレプシー
  • 睡眠時随伴症
  • レストレスレッグス症候群
  • 概日リズム障害

睡眠不足の予防方法は、十分な睡眠を確保することです。そのためには、次のようなことを気をつけるようにしましょう。

  • 日中の昼寝をしないor制限する
  • 正午過ぎ、または少なくとも就寝時間の数時間前にはカフェインを控える
  • 毎晩同じ時間に寝る
  • 毎朝同じ時間に起きる
  • 週末や休日の就寝時間のスケジュールを守る
  • 就寝前の1時間を読書、瞑想、入浴などのリラックスする
  • 就寝前の数時間以内にカロリーのある食事を避ける
  • 寝る直前にスマホやPCなどのデバイスの使用を控える
  • 定期的に運動するが、就寝時間近くの夕方には運動しない
  • アルコール摂取量を減らす

夜の睡眠障害が続いたり、日中の疲労感に悩まされたりしている場合は、医師に相談するようにしましょう。

参考

※1 睡眠中の脳の学習理論|理化学研究所

※1レム睡眠とノンレム睡眠では脳内の情報伝達の方向が逆転 〜記憶の固定などへの役割が異なる可能性を示唆〜|東北大学

※1マウスも夢を見ながら記憶する? ~記憶の固定化・消去のメカニズム解明に期待~||東北大学

※2 Sleep, Don't Sneeze: Longer Sleep Reduces the Risk of Catching a Cold|学術誌「Sleep」

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