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睡眠時間と健康の関係。睡眠障害による影響とは?

カラダ
YOKARE編集部
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睡眠時間と健康の関係。睡眠障害による影響とは?

夜間にしっかりと寝て、毎朝同じ時間に起きるという規則正しい生活は、健康にとって重要です。しかし、仕事のストレスや人間関係の悪化など、睡眠の支障となる要因も多く、睡眠は現代人にとって悩みの種。睡眠障害の基礎と、睡眠時間と健康の関係について解説します。

睡眠障害には種類がある

不眠症、過眠症・・・

睡眠障害と聞くと、すぐに頭に浮かぶのが「不眠症」だと思います。しかし、不眠症だけでなく、睡眠障害にはいくつかの種類があります。そのうち、代表的なものを見ていきましょう。

不眠症になると、「寝つきが悪い」「すぐに目が覚める」といった症状が出ます。その結果、必要な睡眠時間が取れず、体調不良に。日本人の5人に1人が、不眠症の悩みを抱えていると言われています。

不眠症とは反対に、「しっかり寝ても日中に眠くなる」というのが「過眠症」です。過眠症になると、昼間に眠気が襲い、仕事や勉強に支障が出ます。

睡眠呼吸障害」もよく知られる睡眠障害の一つ。睡眠中のいびきで低呼吸になったり、無呼吸になったりすることを睡眠時無呼吸症候群と呼びます。中高年の男性で多く、心疾患などの要因になると指摘されています。

概日リズム睡眠覚醒障害」は、体内時計に狂いが生じ、十分な睡眠を取れなくなるというもの。私たちは体内時計に基づく概日リズムによって、昼間に仕事や勉強をして、夜になると眠るという一定のリズムを持っています。しかし、概日リズム睡眠覚醒障害になると、そのリズムが乱れ、夜間の睡眠がしっかり取れなくなります。

睡眠障害の代表例として4種類を紹介しましたが、これらのほかにも「睡眠関連運動障害」「睡眠時随伴症」などがあります。

睡眠障害とストレス

睡眠障害の原因は人によって様々。その原因として、まず挙げられるのがストレスと緊張。特に神経質な方や真面目な性格の方は、ストレスを感じやすく、不眠症などの睡眠障害を発症しやすい傾向が見られます。

仕事のストレスはじめ、職場や家庭での人間関係でストレスを感じることがあります。強いストレスを感じた場合、交感神経が刺激されて脳が興奮状態となります。その結果、睡眠障害につながっていきます。

また、不規則な生活を続けることも睡眠障害の原因となります。例えば、夜更かしをして昼間に寝るというパターン。そうした生活が増えると問題です。

というのも、私たちは日光を浴びることで、「メラトニン」と呼ばれるホルモンの分泌が抑制され、覚醒するからです。メラトニンは目覚めてから14~16時間が経過すると再び分泌され、眠気を感じるようになります。不規則な生活を続けると、メラトニン分泌のリズムが狂い、睡眠に影響するわけです。

睡眠時間と健康の関連性

次に、睡眠時間と健康の関係を見ていきましょう。信頼できる研究データとして、国立かん研究センターの多目的コホート研究(観察研究)を紹介します。

この研究は、1990・93年時点に国内11地域に在住していた40~69歳の約10万人の男女を対象に、2014年まで追跡し、睡眠時間と死亡リスクの関連を調べたというもの。

対象者を睡眠時間の長さによってグループ分けし、比較した結果、睡眠時間が「10時間以上」のグループは「7時間」のグループと比べて、死亡するリスクが男性で1.8倍、女性で1.7倍も高いことがわかりました。ただし、そのメカニズムについては、はっきりしていないようです。この研究結果からは、寝不足よりも寝過ぎの方が命を縮めるということが示唆されたわけですね。

別のコホート研究では、睡眠時間とドライアイの関連を調べています。研究の結果、睡眠時間が「8時間よりも短い」グループは「8時間」のグループと比べて、男女ともにドライアイの有病率が高いことがわかりました。

規則正しい生活を!

このように睡眠は取り過ぎても、不足しても健康に悪影響を与えます。大切なのは規則正しい生活を送ることです。

もし、あなたが睡眠障害を感じている場合は、医療機関を受診しましょう。放置しておくと、取り返しのつかないことになる恐れもあります。日頃からできるだけストレスを溜めないようにして、自分に合った睡眠時間を規則正しく取るように心がけましょう。
 

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