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冬のスポーツで注意するべきポイント

カラダ
倉持江弥
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冬のスポーツで注意するべきポイント

冬は夏に比べて基礎代謝が高くなるので、活発にスポーツをする人ほどエネルギーの消費が大きくなります。ただし、寒い時期の運動は夏とは比べ物にならないほどの危険が潜んでいます。安全にスポーツを楽しむための対策を紹介します。

冬のスポーツ活動が体にかける負担

冬はとにかく寒さによる影響が強く、体にストレスを感じやすいです。心臓への負担、関節や筋肉への負担、肌への負担などを考慮してスポーツを行うようにしましょう。

心臓への負担が大きい

冬は心筋梗塞や脳卒中といった血管系のトラブルが起きやすいため、動き始めには十分注意する必要があります。これらの原因の一つとして血圧が関係しています。

血圧は季節や時間帯によって変化する

血圧は季節や時間帯によって変化することは知られています。特に冬場は寒さによって体が緊張状態になり交感神経優位になりがち。寒い冬は、体温が逃げないようにするため血管は収縮するため、血液の流れが悪くなったり血圧が上がりやすくなります。特に暖かいところから急に寒い屋外へと移動すると血圧が急激に変動するため心臓にかかる負担が大きくなります。

血圧が高い状態で急に動き出すとどうなるでしょうか。

血液の流れが悪いところに、急に血液が送られてきたら流れが詰まってしまいますよね。心臓の血管がつまってしまったら心筋梗塞に、脳の血管がつまってしまったら脳卒中になりかねません。運動に慣れていない人は特に注意が必要です。

筋肉や関節がこわばってケガをしやすい

寒い冬は筋肉や関節もちぢこまってしまい、血流が悪くなって硬くなっている状態です。いわば柔軟性が低下している時なので、ケガのリスクが高まります。

筋肉系のトラブルで起きやすいケガといえば肉離れが挙げられます。急なストップ&ゴーを繰り返す動きにおいて、筋肉は伸びようと思っていても硬さがジャマをしてうまく伸びてくれません。それでも無理矢理伸ばそうとするとお互いが引っ張りあって、筋肉が切れてしまうのです。

また、関節では滑液という関節の動きを滑らかにする潤滑油の存在が欠かせません。加齢とともに分泌量が少なくなるだけでなく、寒い時にも分泌量が少なくなると言われています。

では、滑液が関節に分泌されるようになるにはどうすれば良いでしょうか。

深部体温が38℃を超えて15分経過したあたりから滑液の分泌量が増えて関節の動きが滑らかになります。よくウォーミングアップは15分を目安に行いましょう、と言われるのはこれが理由です。

汗で体を冷やさない

寒いからと厚手の服を着込んでスポーツをスタートするも、体が温まってくると汗をかいてきます。スポーツをして汗をかくのはとてもいいことではありますが、汗を吸った服を着たままでいると体温を奪って逆に体が冷えてしまいます。

ずっと動き続けているスポーツならそこまで問題にならないかもしれません。ところが、野球やフットサルのように動いて止まってを繰り返すスポーツですと、止まっている間に体が冷えてしまうことも。次に動き出す時には体がこわばってケガをしてしまう可能性があるので体を冷やさないようにする工夫が必要になります。

ノドが痛くなりやすい

寒い日に外を走ると、ノドが痛くなった経験はありませんか?

この理由としては、冷たく乾燥した空気を吸い込むことでノドが乾燥しやすくなり、ウイルスや細菌に感染しやすくなって炎症を起こしていると考えられています。走っていて空気の量が足りなくなってくると口呼吸になりやすく、さらにノドは乾燥しやすくなります。

冬のスポーツを楽しむための対策

寒い冬にかかる負担を減らして、思いっきりスポーツを楽しむためにもしっかりと対策を立ててスポーツに取り組みましょう。

ウォーミングアップはゆっくり長く

暖かい場所から寒い外に移ってスポーツをするときは、少しずつ体を温めるようにしましょう。血圧が急激に変化することを抑えることで、心臓にかかるストレスを減らすことができます。

また、ウォーミングアップは最低でも15分は行うようにしてください。ランニングをする方はちょっと手首と足首を回して走り始めたり、野球をする方はいきなりキャッチボールから始めてませんか?全身のすみずみまで新しい血液を送るためには、約15分ほどかかります。時間をかけることで深部の体温が上がり、血流の上昇、滑液の分泌量の増加、筋肉の柔軟性アップができてスポーツをする準備が整います。

鼻呼吸を意識する

口呼吸は百害あって一利なし、と言われるほどでできるだけ治せるように気をつけて生活しましょう。鼻の内側は粘膜と鼻毛で覆われており、外部から細菌やウイルスが侵入しようとしてもシャットアウトしてくれます。口呼吸がクセになるとシャットアウトできたはずの細菌やウイルスが体に侵入して喉の痛みなどを引き起こしやすいです。

また、猫背など姿勢が悪くなると口呼吸になりやすいので、もし自分自身の姿勢が悪いなと感じたら、まずは姿勢をよくして鼻呼吸をするように意識しましょう。

紫外線対策

スノーボードやスキーに行って、見事にゴーグル焼けをした経験がある人は多いでしょう。さすがに夏の紫外線量と比較すると少ないのですが、1年で最も乾燥する冬はお肌の奥で水分が不足しやすく紫外線のダメージを受けやすい季節でもあります。

そのため日焼け止めや顔全体を覆うフェイスマスクなどで肌を紫外線から守るようにしてください。
 

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