スポーツ選手のもぐもぐタイム、何を食べる?カステラや羊羹も人気?
「もぐもぐタイム」とは、スポーツ選手が競技の合間に栄養補給を行う時間を指す言葉で、オリンピックのカーリング種目でお菓子を食べながら作戦会議をしている姿が話題になりました。特に、長時間にわたる競技や、体力を大きく消耗するスポーツにおいて、エネルギーを効率的に補給することが求められます。この栄養補給の時間を親しみを込めて「もぐもぐタイム」と呼び、選手たちは短時間でエネルギーや栄養素を摂取することで、パフォーマンスの維持や回復を図ります。
もぐもぐタイムの目的
もぐもぐタイムの主な目的は、選手の体力や集中力を保つためのエネルギー補給と、適切な栄養バランスを整えることです。
スポーツによっては、試合の途中や練習の合間に体力を消耗してエネルギー不足になったり、血糖値が低下することで疲労感や集中力の低下が見られることがあります。
このような状態でプレーを続けると、パフォーマンスが下がるだけではなく、怪我のリスクも高まります。そのため、もぐもぐタイムを活用して、エネルギー源となる糖質や、筋肉の維持や回復を助けるタンパク質、体内の機能を調整するビタミンやミネラルを補給します。
さらに、もぐもぐタイムは身体的な回復だけでなく、精神的なリフレッシュの役割も果たします。スポーツをしているときは、さまざまなシチュエーションを考えながらプレーをするので体だけでなく脳の疲労もかなりのもの。脳の栄養源は糖質なので、空腹状態でプレーを続けていると集中力が低下するだけでなくイライラしはじめます。短時間での栄養補給は、心身ともにリラックスし、次の競技に向けた集中力を高めるための時間としても重要です。
もぐもぐタイムで選ばれる食べ物
選手たちがもぐもぐタイムで食べる食品は、消化が良く、素早くエネルギーとして利用できるものが選ばれます。以下はいくつかの代表的な食材とその目的です。
バナナ
バナナは、炭水化物が豊富でエネルギー源になるだけでなく、カリウムを含んでいるため運動中の筋肉の痙攣を防ぐ効果が期待されます。また、消化が良く、短時間でエネルギーを補給できるため、多くの選手に愛用されています。
安くて手軽に食べられるというのもポイントの一つ。練習の合間にバナナが食べられているのはとても理にかなっています。
エナジーゼリー
運動中は胃腸も疲れているため、消化吸収にあまりエネルギーを使いたくありません。実際にスポーツの合間は固形物を取りたくないという選手も多いです。そういった選手のために、素早く吸収されるように作られたのがエナジーゼリーです。
素早く吸収される糖質を含んでおり、血糖値をすぐに上げることができます。また、電解質も補給できるため、汗で失われたナトリウムやカリウムを補う役割も果たします。これにより、筋肉のけいれんを防ぎ、疲労感を軽減します。
レモンのはちみつ漬け
昔のスポーツ漫画などでよく出てくるレモンのはちみつ漬け。実はとても理にかなっているものなんです。はちみつの主な成分は果糖とブドウ糖という糖質で、消化吸収に優れているのでエネルギー補給としてはうってつけです。さらに疲労回復に効果があると言われるビタミンB群も含んでいます。
レモンには疲労回復の効果があるクエン酸やビタミンCが含まれています。レモンの爽やかな酸味がさらに気持ちをリラックスさせてくれますね。実はクエン酸はビタミンBと一緒に摂ると吸収率が上がるので、この組み合わせはもぐもぐタイムの食べ物としてとても合理的です。
おにぎり
炭水化物を多く含むおにぎりも、エネルギー補給として人気です。特に日本のアスリートには、おにぎりは馴染みのある食材で、適度な塩分を含んでいるため、汗で失われたミネラルも補えます。梅干しと一緒に食べると、クエン酸を一緒に摂ることができるのでオススメです。
カステラやあんこなど
スポーツの合間にお菓子?と思うかもしれませんが、どちらも糖質を多く含むだけでなく消化吸収に優れているので、もぐもぐタイムに食べられています。カステラは砂糖と小麦粉、あんこは小豆と砂糖が主成分で、どちらも脂肪分が少ないため胃に負担をかけずに素早く摂取することができます。
最近ではスポーツ用の羊羹やあんこも出るくらい持ち運びもしやすくなって、スポーツ選手にとっては身近な存在にもなっています。
競技や体調に応じて栄養素を補給するために「もぐもぐタイム」は重要
もぐもぐタイムは、スポーツ選手がパフォーマンスを維持し、体力を回復させるための重要な時間です。選手たちは、その競技や体調に応じて適切な栄養素を補給し、体力の低下を防ぎ、集中力を高めます。バナナやエナジーゼリー、レモンのはちみつ漬け、おにぎり、カステラやあんこなど、消化が良く即効性のある食べ物が選ばれることが多く、それぞれの競技に合わせた補給方法が工夫されています。
またコンパクトで持ち運びやすく、手軽に食べられる食品が好まれます。選手たちにとって、もぐもぐタイムはただの食事時間ではなく、次のプレーに向けた準備と集中力を高める重要な役割を果たしているのです。