花粉症ランナー必見!花粉症対策でランニングを楽しむ7つのポイント
春や秋は気温が安定していて、外でのランニングが最高に気持ちいい季節です。しかしその一方で、花粉症に悩まされているランナーもたくさんいるのではないでしょうか。 今や国民の4割が該当すると言われている花粉症。「自分は関係ない」と思っていても、花粉症は突然発症するので、事前の注意も必要です。 年間を通して快適にランニングできるように、花粉症との付き合い方について考えておきましょう。
突然、ランナーにも花粉症はやってくる…
花粉症になってしまっている人たちも、かつて誰しもが「私に限って花粉症はない」と思っていた時期があります。 「自分だけは絶対に大丈夫」という根拠のない自信を抱えて過ごしていたが、突然に花粉症になります。
ある日、突然鼻水や鼻づまりに悩まされ、「寒暖差で風邪を引いたかな」と思いながら、風邪薬を飲むも治らず。 「今年の風邪が長引くな…」と思っていたら、とうとうまさかの花粉症デビューになってしまったというパターン。花粉症デビューあるあるです。
ランナーは外を走る時間が長く、走るたびにたくさんの空気を身体に取り込むため、ランナー以外の人よりも花粉症に注意が必要です。花粉症を未然に防ぐという意味からも、ぜひこの記事を読んで自衛をしてください。
ランニング中は花粉症が落ち着くのはなぜ?
花粉症ランナーの間では、「走っているときは症状が落ち着くのに、走り終えて家に着くと、ひどい鼻水と鼻づまりに襲われる」と話題に上がります。
確かに、走っているときは、空気をたくさん吸い込んでいるのに、鼻の通りも比較的スムーズで、ストレスを感じることはありません。
ところが、家に着いてクールダウンし始めると、一気に目のかゆみや鼻づまりが発生します。 このメカニズムは、交感神経と副交感神経の作用によるものだと言われています。 走っているときは交感神経が優位になっているので、身体は血液のめぐりや筋力の調整などの対応に追われています。ところが、走るのをやめると副交感神経が優位になり、花粉症の症状が一気に出て大変な状態になってしまうのです。
花粉症ランナーが気をつけるポイント
1.自分がどの花粉に反応するのか知っておきましょう
花粉症を引き起こす花粉には、さまざまな種類があります。
日本で多い花粉症
1位 | スギ(2月~4月) |
2位 | ヒノキ(3月~4月) |
3位 | ブタクサ(8月~9月) |
4位 | イネ(5月~10月) |
どの時期に花粉症への対処が必要かは、ひとりひとり異なるので、自分がどの花粉にアレルギー反応を起こしているのか医療機関で調べてもらいましょう。 また、ある年から新たな花粉にアレルギー反応を示すこともあります。普段から、花粉を取り込まない生活を心がけておくことをおすすめします。
2.花粉の飛散が少ない場所を選んで走りましょう
花粉が飛ぶ時期に、スギの木の付近を走るのはもってのほかですが、都心部のアスファルトの上も花粉が多いと言われています。 理由は、花粉が一度アスファルトに落ちても、再び舞い上がるので、飛散量が増えてしまうということ。土の上に落ちた花粉が再飛散しにくいのと対照的です。
また河川敷をランニングコースにしているランナーの方はいませんか?
河川敷はブタクサやイネ科の雑草がたくさん生い茂っているので、ブタクサやイネに反応する花粉症ランナーには注意が必要な場所。 これらの雑草は飛散の範囲が狭いので、一定の場所を避ければ大量の花粉を吸い込まずに済みます。
自分のランニングコースに雑草がたくさん生えているポイントがないか、よく確認しておきましょう。
3.花粉が飛んでいない時間帯を選んで走りましょう
例えばスギ花粉の場合は、朝開花するとお昼にかけて花粉量は一気に増え、1度目のピークを迎え、午後にいったん少し落ち着きます。その後、夕方に気温が下がり、対流が発生することで、2度目のピークが来ます。
一日を通して、花粉の飛散量が少ない時間は、早朝と夜です。できるだけこの時間帯を選んで走りましょう。早朝と夜は紫外線もほとんどないので、美容面での日焼け対策としてもおすすめです。
4.花粉が飛びにくい天気の日に走りましょう
本来はお天気の日に走る方が気持ちいいですが、花粉が飛んでいる時期は、雨の日のランニングが安心です。小雨で、風がほとんど吹いていなければ、空中に飛散している花粉は雨と一緒に地面へ落ちていきます。濡れても大丈夫なウェアで、外を走りましょう。 ただし、雨が上がってアスファルトの地面が乾き始めると、雨とともに落ちていた花粉がまた舞い上がってくるので、お天気の変化には十分注意してください。
5.花粉グッズを身につけて練習しましょう
サングラスをかけよう
目に花粉が入ってこないように、サングラスをかけましょう。目のかゆみ防止には絶大な効果を発揮します。
ランニング中はティッシュ必携
走っていて涙や鼻水が出てきてしまったときのために、ポケットティッシュを常備しておきましょう。
ランニング用マスクもあります
花粉症対策、排気ガス対策として、ランニング用のマスクも販売されています。 マスクを装着しながら走ると、吸い込める酸素量が減るので、低酸素高地トレーニングのような効果もあるようです。花粉の時期の新たなトレーニング方法として取り入れるのもありでしょう。 ただ、「息が苦しいのは苦手」というランナーもいると思います。マスクの装着については、自分の身体と相談して決めてくださいね。
6.室内での運動も視野に入れましょう
花粉症の症状が強く出ていて、飛散量も多い時期は、外でのランニングにこだわらずに、室内でできる運動も視野に入れましょう。スポーツジムのランニングマシンを利用するのもいいですね。
また、マラソンはクロストレーニングを取り入れることによって、ケガの防止や筋力アップも期待できます。外で走れない時期をプラスに転換して、体幹や筋力、柔軟性の向上に目を向けるのもおすすめです。結果的にランニングを長く楽しめる身体作りにつながることでしょう。 ※クロストレーニングとは、身体全体の筋力バランスがよくなるように、専門競技以外のトレーニングを行うこと。
おすすめの室内用クロストレーニング
- スイミング
- ヨガ
- エアロバイク
- 筋トレ
7.食べ物に注意し、花粉症を軽減しましょう
花粉へのアレルギー症状を軽減するには、免疫力を上げることが大切です。免疫力を上げるために、もっとも大切なのは身体を形作る食べ物です。 脂質や糖質はできるだけ減らして、たんぱく質、ビタミンを多く含む食材、海藻類やきのこなどを積極的に摂取しましょう。
イネ科の花粉症ランナーは要注意
イネ科の花粉症ランナーは、イネ花粉が飛散している時期に、小麦からできているものを多く摂取すると、花粉症の症状が悪化するという報告も出ています。アレルギー症状が出るものを摂取して、なおかつ運動をすると、症状がひどくなる場合があるので、十分に注意してください。
イネ科花粉が飛ぶ時期は、パンやパスタなどを食べるのを避けた方がよいかもしれません。 花粉症は一度かかると基本的には治らないと言われていますが、対処の仕方によって、軽く済ませることは可能です。花粉症と付き合いながら、長くランニングを続けていきたいランナーのみなさん。一緒に上手な付き合い方を模索していきましょう。