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調理法で栄養摂取を最大化?栄養素や食材を生かす調理法とは

食・料理
YOKARE編集部
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調理法で栄養摂取を最大化?栄養素や食材を生かす調理法とは

切る・おろす・する・茹でる・煮る・焼く・蒸す・炒める・揚げる…など、様々な調理法がありますが、調理の仕方で摂取できる栄養素の量が変わるという事をご存じでしょうか?栄養のバランス良く考えて食材を用意しても、調理の仕方によっては、取り入れたい栄養素が壊れてしまったり、栄養が流出してまったらもったいないですよね。そこで、栄養素をなるべく無駄にせず、上手に体に取り入れる事ができる調理法・食材の組み合わせについてご紹介したいと思います。

栄養を生かす調理法<栄養素別>

ビタミンC

ビタミンCは抗酸化作用があり、健康・美容に欠かせない栄養素です。ビタミンCは水溶性なので水に溶けやすく、水に長時間さらしたり、長く茹でたりすると流出してしまいます。

ビタミンCをできるだけ壊さない調理法は、加熱に関しては「蒸す」・「レンジ加熱」、切り方に関しては「細かく切り過ぎない(水に触れる断面を少なくする)」などがあります。

ビタミンCはビタミンEと一緒に摂取する事で抗酸化作用がより向上します。ビタミンCは、果物(とくにかんきつ類やイチゴ)、野菜、芋類などに含まれ、ビタミンEはアーモンドなどのナッツ類、植物油などに豊富に含まれています。

ビタミンD

カルシウムを効率的に摂取するのに欠かせないビタミンであり、骨などの健康維持に重要な役割を持っています。ビタミンDは体内で活性化し、腸からのカルシウムを吸収し、血液に入ったカルシウムを骨まで運ぶ働きがあります。
ビタミンDはさらにDとDに分けられ、D2はきのこ類・干ししいたけなどに含まれ、Dは、魚類(鮭・マグロ・カツオ・サンマ)などに含まれます。ビタミンDとカルシウムを一緒に摂取することで、丈夫な骨を保つ事ができます。


調理例

牛乳、チーズ、きのこ類、魚類(鮭やツナ)を使った「ホワイトシチュー」や「グラタン」

ビタミンB

ビタミンBブドウ糖をエネルギーに変換する際に必要な栄養素で、を担っています。甘い物やお酒が好きな人、白米を大量に食べる人などは不足しがちな栄養素です。身近な食品の中でビタミンBを多く含む食品は、豚肉・大豆・うなぎなどがあります。ビタミンB1はアリシンと結合し、アリチアミンに変換されて体内への吸収が良くなり、疲労回復成分として働きます。 ニンニク、ネギ、ニラに含まれる「アリシン」と一緒に取り入れる事で、パワーアップしてより効果を発揮します。

調理例

玉ねぎと豚肉を使った「豚肉の生姜焼き」や「豚ニラ餃子」など

油と相性の良いビタミン

ビタミンD、ビタミンA、ビタミンK、ビタミンEは油に溶ける脂溶性ビタミンです。油と一緒に摂取することで吸収率が大幅にアップします。調理法としては炒め物・揚げ物がオススメです。

食材の栄養を生かす調理法<食材別>

じゃがいも、たまねぎ、にんじん、ピーマン、切り干し大根などよく家庭で使う食材の調理法をご紹介します。

じゃがいも

皮にポリフェノール、クロロゲン酸などの栄養成分が含まれ、これらの栄養素は動脈硬化やがんの予防、肌のシミのリスクを軽減する働きがあると言われています。これから春に向けて新ジャガが出回り始めます。新ジャガは皮が薄くて丸ごと食べやすいので、皮を剥かずに楽しんでみるのも良さそうです。

その際、

  1. 汚れをしっかり落とす
  2. 芽(有毒成分)は全て取り除く
  3. 皮部分が緑色のものは避ける

上記の3点だけ注意してください。

たまねぎ

水にさらすと有効成分の「アリシン」が流れ出てしまいます。生で食べる場合、辛味が気になる方は、空気に15分以上さらすと栄養素をそのまま摂取する事ができます。

にんじん

β-カロテンを多く含み、特に皮の部分に多く含まれています。そのため、汚れをしっかり落とし、できるだけ皮を剥かずに食べると良いでしょう。(どうしても皮を剥きたい場合は出来るだけ薄く剥く)また、β-カロテンは油との相性が良く、加熱調理することで体内での吸収率が高くなります。炒め物や揚げ物で食べるのがオススメです。

ピーマン

ビタミンCを多く含んでいます。栄養素を損なわない切り方は縦切り。繊維に沿って切ることで細胞が壊れにくくなり、栄養素の流出を防ぎます。他に、繊維を断ち切らない事でシャキシャキした食感が楽しめるというメリットもあります。

切干大根

食物繊維、ビタミンB1、葉酸、パントテン酸、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄などを豊富に含んでいます。ビタミンB1、葉酸、パントテン酸は水に溶けやすく、水戻しの際に溶け出してしまいます。切干大根を煮物にする時はそのまま戻し汁を煮汁として利用する事も多いですが、そうではない場合は「汁物」や「ご飯を炊く」時に使用するなど、別の料理に使うのも良いでしょう。切干大根の風味を生かしながら栄養素を無駄にすることなく、体に取り入れる事ができます。


細かい事を考えるのが面倒!そんな時は…

食事を用意するのは毎日の事なので、時間もそんなにかけていられない。細かい事を考えるのが面倒!という時は、「具だくさん野菜スープ」がオススメです。

もちろんお肉などを入れてもOK!栄養素が水に溶けても、最終的にスープを飲んでしまえば丸ごと栄養素を摂取する事ができますし、脂溶性ビタミンが含まれている野菜を使用する場合は、先に油で炒めてから煮るとさらに吸収が良くなります。


今回は「栄養素をなるべく無駄にせず摂取する」という観点からお話させていただきましたが、味・食感・見栄えの面で様々な調理法や楽しみ方があります。健康・美容のために、上手に様々な方法を取り入れながら、賢く楽しくバランスの良い食事をする事を心がけましょう。

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