冬を迎える旬野菜を使ったおつまみに合う、日本酒やワインのペアリングは?

「この料理にはどんなお酒が合うんだろう?」
食事の時間をちょっと特別にしてくれるのが、お酒と料理のペアリングです。
単なる好みの組み合わせではなく、味・香り・温度・食感のバランスを考えて、お互いの魅力を引き立て合う方法。
この記事では、日本酒とワインをテーマに、初心者でも楽しめるペアリングの基本と、旬野菜を使ったおつまみアイデアを紹介します。
お酒のペアリングとは?
「ペアリング(pairing)」とは、料理とお酒を相性で合わせること。
ペアリングの目的は大きく2つあります。
- 料理の味を引き立てる
食材の香りや旨味を調和させる - お酒の個性を活かす
香り・コク・後味を際立たせる
たとえば、酸味のある料理にフルーティなワインを合わせれば、爽やかさが増します。
甘みのある野菜に辛口の日本酒を合わせれば、味がキュッと引き締まります。
ペアリングの基本法則:「同調」と「対比」
ペアリングには、2つの基本的な考え方があります。
① 同調(マッチング)
味の方向性をそろえて、全体を調和させる方法です。
- 甘い料理 × 甘口のワイン
- 旨味の強い料理 × 旨口の日本酒
似た要素を合わせると自然な一体感が生まれます。
② 対比(コントラスト)
反対の要素をぶつけて、味に立体感を出す方法です。
- 脂っこい料理 × 辛口の日本酒
- 酸味のある料理 × コクのある赤ワインを合わせる
この2つの法則を知っておくだけで、ペアリングがぐっと楽しくなります。
日本酒編:うま味で味わう“旬野菜のやさしさ”
日本酒の特徴と楽しみ方
日本酒は、米・水・麹というシンプルな素材から生まれる発酵酒。
「甘味・酸味・旨味・苦味・渋味」の5つの要素があり、中でも旨味が豊かなのが特徴です。
また、温度によって印象が変わるのも日本酒の面白さです。
冷酒は爽やかに、燗酒はまろやかに。
同じ料理でも、温度を変えるだけで味わいがガラリと変化します。
ペアリングのポイント
日本酒は「素材の味を引き立てる」料理と好相性。
同調型(うま味×うま味)
(例)だしを効かせた煮びたし、焼き野菜、浅漬けなどには、米の旨味やコクがしっかり感じられる純米酒やまろやかなタイプの日本酒
対比型(甘味や油分を引き締める)
(例)甘辛い照り焼きに辛口酒、チーズやバターを使った洋風おつまみに酸味のある吟醸酒
たとえば、かぼちゃやさつまいものように甘みのある野菜には辛口を、れんこんやなすのような旨味系の野菜には、コクのある純米酒を合わせるのがおすすめです。
簡単に作れる!日本酒に合う旬野菜おつまみ5選
1. 菜の花のからし和え
ほろ苦さと香りが冷酒の酸味と好相性。

2. 焼きなすの生姜醤油
香ばしさがぬる燗の旨味を引き立てます。

3. れんこんのきんぴら
甘辛い味つけがコクのある純米酒とよく合います。

4. 大根の浅漬けゆず風味
香りと塩気が冷酒にぴったり。

5. じゃがいもの塩辛バター
濃厚な味わいが、旨口の日本酒とベストマッチ。

ワイン編:香りと彩りで楽しむ“旬野菜おつまみ”
ワインの特徴と味わい方
ワインは、ぶどうの酸味と香りが生む複雑で奥深いお酒。
白ワインは軽やかでフルーティ、赤ワインはコクと渋みが魅力です。
最近では「軽めの赤を少し冷やして」野菜料理と楽しむスタイルも人気です。
ワインには酸味があるため、野菜の苦味をやわらげたり、油をさっぱりと感じさせる効果もあります。
- 白ワイン:酸味×酸味でさっぱり調和
トマト、アスパラ、魚介、チーズ - 赤ワイン:渋味×コクで奥行きをプラス
きのこ、肉類、根菜、チョコ - ロゼ/スパークリング:泡・酸味で油分をリセット
揚げ野菜、ハーブ料理、サラダ
おしゃれで簡単!ワインに合う旬野菜おつまみ5選
1. トマトとバジルのマリネ
オリーブオイルと酸味がフルーティな白ワインにぴったり。

2. ズッキーニのレモングリル
レモンの香りが白ワインの爽やかさを引き立てます。

3. きのこのアヒージョ
ガーリックの香ばしさと軽めの赤の渋みが好相性。

4. ビーツとチーズのサラダ
甘みと酸味のバランスが絶妙で、ロゼにも合います。

5. ナスのオーブン焼き・ハーブオイル
香ばしさとコクがワインのうま味を引き出します。
簡単ペアリングのコツ
1. 味つけで選ぶ
甘辛い料理には辛口、酸味のある料理にはまろやか系
2. 香りを合わせる
ハーブ系料理には香りの強いワイン、発酵食品には熟成系の日本酒
3. 温度を意識する
冷たい料理には冷酒や白ワイン、温かい料理には燗酒や赤ワイン
4. 料理の色で合わせる
白い料理には白ワイン、濃い色の料理には赤ワイン
ぜひ“旬の野菜おつまみ×お酒のペアリング”を試してみてください。