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十日夜(とおかんや)、東日本を中心に行われていた収穫祭

食育
YOKARE編集部
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十日夜(とおかんや)、東日本を中心に行われていた収穫祭

2024年の十日夜は、11月10日(日)です。
昔から十五夜、十三夜、十日夜の三月見にお月見ができると縁起が良いとされています。

三月見の一つ「十日夜(とおかんや)」

お月見には、一年で最も月が美しく見える秋の時期に、名月を観賞しながら秋の収穫に感謝をするという意味があります。「三月見」とは、秋の旧暦8月15日の「十五夜」、旧暦9月13日の「十三夜」、そして旧暦10月10日の「十日夜」の3回、月を愛でる風習のことです。

  • 十五夜/中秋の名月:2024年9月17日(旧暦8月15日)
  • 十三夜:2024年10月15日(旧暦9月13日)
  •  十日夜(とおかんや):2024年11月10日(旧暦10月10日)

十五夜には里芋を、十三夜は栗や豆、十日夜は米や餅など、その時期ならではの収穫物を供えます。 
お供え物は、お月様に供えたあと、下して食べるのが習わしです。

「十日夜」は日本のハロウィンのような行事。この日、田の神が山に帰ると言い伝えられ、子どもたちが歌いながら藁でつくった槌などで地面をたたいて家々をまわり、菓子や祝儀をもらう風習。
昔から十五夜、十三夜、十日夜が晴れてお月見ができると縁起が良いとされています。

十五夜は満月、十三夜ももう少しで満月になりそうな月、十日夜は上弦の月より少し膨らんだ月を見ることができます。

十日夜とは

十日夜とは北関東を中心に甲信越から東北地方南部に古くから伝わる収穫祭で、稲の刈り取りが終わり田の神が山に帰る日とされている旧暦の10月10日に行われる年中行事です。

一般的には稲の収穫を感謝し翌年の豊穣を祈って、田の神に餅・ぼた餅が献じられます。
他には、「とおかんや、とおかんや」と歌いながら藁を束ねた藁鉄砲で畑の地面を叩きます。地面の神を励ますためと伝えられていますが、作物にいたずらをするモグラを追い払う意味もあるそうです。

関西では、十日夜(とおかんや)という呼び名ではなく、亥の子(いのこ)と呼ばれる収穫祭が一般的です。

関西の亥の子(いのこ)とは

亥の子は、旧暦10月の最初の亥の日にあたる日、またはその日に執り行われる行事のことを指します。2024年は11月7日です。

十日夜(関東)と亥の子(関西)の違い

関東と関西では、時期や風習が異なります。

項目 十日夜(関東) 亥の子(関西)
時期 旧暦10月10日

旧暦10月の亥の日

地域 北関東を中心に甲信越から東北地方南部 関西
特徴 藁鉄砲で地面を叩き、田の神様を山に送る

亥の子唄を歌いながら、亥の形をしたものを持ち歩く

その他 案山子上げ、大根の年取りなど

亥の子餅、亥の子相撲など

亥の子餅は、亥の形をした餅を食べる風習です。小豆やゴマなどを混ぜて作ることが多く、無病息災や子孫繁栄を祈る意味が込められています。

 

古代中国では、無病息災を願う「亥子祝(いのこいわい)」が行われていました。

亥の年は多産を象徴し、亥の日に餅を食べて無病息災や子孫繁栄を祈るようになったと言われています。

中国の古い風習に由来し、日本では平安時代に宮中行事として定着し、庶民にも広まりました。その後、亥の子が稲刈りの時期と重なっていたことから、五穀豊穣を祈る意味合いも加わりました。

十日夜と亥の子は、どちらも秋の収穫を祝い、来年の豊作を祈るという共通点がありますが、地域によって呼び名や風習が異なる、日本の豊かな伝統文化の一端です。

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