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アロエ

成分の話
YOKARE編集部
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アロエ

ヨーグルトに入れて食感を楽しんだり、ジュースにして飲んだり、私たちにとってアロエは身近な存在。アロエは多種類の成分を含み、栄養満点のフードとして高い評価を得ています。葉肉から得られる成分は健康食品に、葉皮から得られる成分は医薬品に利用されるなど、アロエが持つ健康への効果にも関心が高まっています。

アロエには400種類ほどある

アロエはユリ科アロエ属の多年生・多肉植物。健康や美容への効果が古くから知られていて、紀元前からエジプトやギリシャなどで利用されていたと言われています。

アロエと一口に言っても400種類ほどあります。大きさもさまざまで、「アロエ ディスコイングシー」という20センチ程度の品種から、「アロエ バーベラエ」という10メートル以上の高さに育つ品種まであります。

アロエの特徴は葉の部分。緑色で多肉質。見た目でも厚みが感じられます。先が尖っていて、ノコギリのような形状をしていたり、トゲがあったり。一見したところ、まるでサボテンのようですね。葉の中身(葉肉)はゼリー質で、ネバネバしています。

日本でお馴染みの「アロエベラ」と「キダチアロエ」

アロエと言えば、アロエ入りのヨーグルトやアロエジュース、化粧品を思い浮かべる方も多いことでしょう。健康食品やサプリメントの原料としても利用されています。
アロエの種類は世界で400種類あると言われていて、「アロエベラ」「キダチアロエ」「ケープアロエ」「ソコトラアロエ」が有名です。日本で馴染み深いのは、食用や化粧品用の原料に使用される「アロエベラ」と「キダチアロエ」という2種類です。

  • アロエベラ・・・葉が大きく分厚いのが特徴で、アロエヨーグルトに用いられている
  • キダチアロエ・・・日本の気候との相性がいいため広く普及
  • ケープアロエ・・・南アフリカケープ地方で栽培。医薬品原料として使用される
  • ソコトラアロエ・・・ソマリア沖ソラトコ島産。医薬品や化粧品に使われる

アロエの苦みの正体はアロイン。胃腸の働きを活発にする効果があり、便秘の改善や下剤として使われます。 アロエエモジン・アロエチン・アロエニン・アロエシンには、鎮痛作用や殺菌抗菌作用があります。葉肉に含まれているムコ多糖類は、火傷(やけど)や日焼けによる皮膚の炎症を抑えます。

「アロエベラ」は主に食用として栽培されています。葉は厚みがあり、葉肉はゼリー状で半透明。苦味がなくクセのない味で、歯ごたえのある食感が特徴です。

「キダチアロエ」の葉肉も苦味がなく、ゼリー質。「キダチアロエ」は「医者いらず」と呼ばれるほど、健康への効果が強いことで知られています。

アロエを料理する場合、葉の緑色をした表皮をはがして、葉肉の部分を使用します。また、日本ではアロエの「葉肉」と「根」は食品原料として使用できますが、「葉の液汁」は医薬品成分であり、使用できません。これは厚生労働省の食薬区分制度で定められています。

アロエの産地は原産地はアフリカなど

アロエの原産地は、アフリカやマダガスカルからアラビア半島にかけての地域です。

乾燥した土地にも強く、アフリカ、南米諸国、米国、メキシコ、オーストラリア、アジア諸国など世界中の多くの国が栽培に取り組んでいます。

日本でも沖縄地方、四国地方、伊豆地方などの温暖な地域を中心に栽培されています。

アロエの栄養的な特徴

ゼリー質の主成分は多糖類

アロエには多種類の栄養成分が含まれています。主に多糖類、単糖類、酵素類、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸などで構成。200~300種類もの成分が含まれ、これらの働きによって健康や美容をサポートしているのです。

主成分は多糖類。アロエの葉肉はゼリー質でネバネバしていますよね。これはムコ多糖類が豊富に含まれているからです。

ビタミン類はビタミンAやC、葉酸を含むB群など。ミネラル類はカリウムやカルシウムをはじめ、マグネシウム、リンなどを含みます。

また、葉皮には「アロイン」「アロエニン」といった苦味成分がたくさん含まれています。なお、「アロイン」は食薬区分制度で「専ら医薬品として使用される成分本質リスト」に掲載されていて、医薬品には使用できますが、食品原料としては使用できません。


アロエの効果・効能

便秘の改善、熱傷の回復、ニキビの治療…

アロエの健康・美容への効果は古くから知られてきました。紀元前のアラビア、ギリシャ、中国などでアロエにまつわる逸話が残されています。古代エジプトでは、クレオパトラが健康と美容のためにアロエを常用していたと伝えられています。

日本でも、擦り傷や軽い火傷をしたら「アロエを塗っておくといい」と教えてくれる年配者がいるなど、古くからその効果が知られてきました。

アロエの葉皮や葉肉に含まれる成分の効果は、近年の科学的な研究によって少しずつですが、解明されつつあります。例を挙げると、便秘の改善、熱傷の回復、ニキビの治療効果などが報告されています。アロエベラについては、ヒト試験によって糖尿病に対する有効性が示唆されています。

さまざまな効果が期待できることから、アロエを使用した健康飲料やサプリメントが登場。化粧品分野では、アロエの保湿効果や肌荒れ防止効果に着目し、化粧水などが開発されています。

医薬品としては、緩下作用のある「アロイン」(葉皮に含まれる成分)を配合した便秘薬が販売されています。

健康・美容をサポート、食材としても活用

アロエは多種類の健康・美容サポート成分を含むスーパーフード。また、アロエに含まれる特定の成分に着目したサプリメント、医薬品、化粧品などが登場していますので、目的に合わせて商品を選択することが可能です。

独特の食感を持ち、料理の食材としても魅力的。葉肉を調理したり、ジュースにしたり、デザートの材料にしたりと、いろいろな方法で楽しむことができます。
 

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