アップサイクル食品の最新事例4選。デザート、ジャム、パン、ふりかけまで広がる工夫

最近、アップサイクル食品という言葉を目にする機会が増えてきました。これまで廃棄されがちだった素材に新たな価値を与える取り組みとして注目されていますが、近年では特別な商品にとどまらず、私たちの身近な食品にも広がっています。デザートやジャム、パン、ふりかけなど、日常の食卓に自然に取り入れられる形で展開されているのが特徴です。今回は、そんなアップサイクル食品の最新事例を4つ紹介します。
アップサイクル食品は身近な食品へ
アップサイクル食品とは、本来は活用しきれなかった素材に新たな価値を加え、別の食品として生まれ変わらせたものです。例えば、加工時に出る副産物や、規格外で流通しにくい食材などが対象になります。
これまでは食品ロス削減という側面が強調されることが多く、どこか特別な取り組みという印象もありました。しかし最近では、環境配慮だけでなく、おいしさや新しい食体験といった価値も重視されるようになっています。結果として、消費者にとっても選びたくなる食品へと変化してきているのが特徴です。
アップサイクル食品4事例を紹介
パイナップルの芯を活かしたデザート
オイシックスのアップサイクルブランドUpcycle by Oisixと、クラフトバタースイーツブランドButtersは、これまで活用しきれていなかったゴールデンパイナップルの芯を使った「Pineapple Cake|鳳梨酥」を共同開発し、2025年3月18日から販売しています。
パイナップルの芯は通常捨てられてきた部分ですが、この商品ではシャキッとした食感をあえて活かしています。果肉の甘酸っぱさとバターのコクが合わさり、新しいおいしさを楽しめるお菓子として生まれ変わっています。

果汁や果肉の副産物を活かしたジャム
KURANDは、オンライン酒屋クランドで「ワイナリー生まれのちょっと大人なぶどうジャム」を期間限定で販売しました。長野県塩尻市のワイナリーの知見を活かし、糖度を一般的なジャムより抑えながら、ぶどう本来の香りや果実味を楽しめるよう仕上げた商品です。
また、ジュース製造で通常は捨てられやすい果肉部分(パルプ)を再活用しているのも特徴です。
朝食用の甘いジャムとしてだけでなく、チーズやクラッカー、肉料理にも合わせやすい、おつまみ感覚でも楽しめる一品となっています。

規格外果物を使ったパン
Plan・Do・See、八天堂、マイナビ農業が連携し、規格外となった高品質な農産物を活用したスイーツを展開する取り組みです。兵庫県丹波市の丹波栗を使った「丹波栗 くりーむパン」を2025年9月1日から期間限定で販売されました。

また、宮城県山元町のミガキイチゴを使った「ミガキイチゴ くりーむパン」は2026年3月1日から販売され、現在も販売中です。
近年は原材料費の高騰や気候変動の影響により、農家の生産コストが上昇している一方で、価格転嫁が難しい状況が続いています。こうした背景の中、持続可能な農業を支える取り組みとして、果物本来の味を活かした「くりーむパン」の共同開発が実現しました。
食品ロスの削減だけでなく、生産者の支援にもつながる取り組みとして注目されています。
未利用野菜を使ったふりかけ
前橋市では、これまで十分に活用されてこなかった地域の未利用野菜を、学校給食向けのふりかけとして生かす取り組みが始まりました。グリーンエース、群馬県、前橋市、社会福祉法人ゆずりは会 菜の花が連携し、ブロッコリーやキャベツ、ほうれん草の茎や外葉、規格外品などを粉末化して商品化しています。

2026年2月から3月までの期間限定で、市立小中学校や公立保育所に通う約2.4万人へ提供され、食品ロス削減だけでなく、農福連携や食育、地産地消にもつながっている点が大きな特徴です。