秋の肌悩みランキングTOP3とは?!秋の肌悩みの対策と解決法を紹介
1年の中でも特に秋、肌悩みを感じる方も多いのではないでしょうか。秋の肌悩みのランキングによく挙げられるTOP3は乾燥、肌荒れ、かゆみです。
- 1位 乾燥
- 2位 肌荒れ
- 3位 かゆみ
普段は肌トラブルを感じていなくても、秋に乾燥して肌荒れをおこす人が多いようです。この「乾燥」「肌荒れ」「かゆみ」には共通点があります。それは皮膚のバリア機能が低下しているということです。秋の肌トラブルTOP3「乾燥」「肌荒れ」「かゆみ」を防ぐためには、肌の機能を知り、そのうえで対策をすることが秋の肌トラブルを防ぐことにつながります。
肌のバリア機能とは
肌には、外部からのさまざまな刺激から肌を守り、水分の蒸発を防ぐバリア機能が備わっています。肌のバリア機能の役割は、保護と保湿の2つがあります。
- 保護
外部刺激から肌を守る。肌表面からバイ菌やダニ、ほこりなどの異物が入ってこないようにする。
- 保湿
体内から水分の蒸発を防ぎ、乾燥から肌を守る。健康な角質層には20%~30%くらいの水分があり、これらの水分を保持することで肌の潤いをキープする。
肌のバリア機能が正常に働いていると、肌に充分な水分を保つことができて、外部からバイ菌やダニ、ほこりなどの刺激を肌が受けにくくなります。
逆に肌のバリア機能が低下してしまうと、肌の水分がどんどん蒸発していまい、肌の内部はスカスカで、バイ菌やダニ、ほこりなどの刺激の侵入を簡単に許してしまい、肌は刺激を受けやすい状態となってしまいます。その結果、季節の変わり目やストレスなどの影響で、乾燥してしまうなど肌トラブルが多くなるのです。
特に秋は、夏のダメージが表面化する季節です。夏の間は、強い紫外線によるダメージ、高い気温による水分蒸発、エアコンによる乾燥など、肌は過酷な状況にさらされています。その夏のダメージが、秋にはバリア機能の低下という結果としてあらわれて、様々な肌トラブルを引き起こしているのです。
秋の肌悩み解消のキープレーヤーは角質3大保湿因子
バリア機能を維持するために重要な役割を果たすのが、角質の3大保湿因子「細胞間脂質」「NMF(天然保湿因子)」「皮脂膜」です。「細胞間脂質」「NMF」「皮脂膜」があることにより、肌の水分が保たれ、外部からの刺激から肌を守ることができるのです。
細胞間脂質
細胞間脂質は、角質層内にあり、角質と角質の間の隙間を埋めて、肌内部の水分蒸発を防ぎ、水分保持をする働きがあります。
例えばレンガで壁を作るときに、そのままレンガを積み重ねると隙間だらけで水も風も通してしまうし、少しの衝撃で崩れてしまいます。レンガの壁を丈夫にするためにはレンガとレンガの間にセメントを塗り、そうすることで壁の強度があがり、レンガがバラバラになりません。
細胞間脂質はレンガの間のセメントの役割をしてくれるのです。角質層内で角質と角質の隙間をセメントのように埋めることで、角質同士を密着させて、角質がめくれることを防ぎます。肌荒れにより肌がポロポロと剥がれ落ちてしまう原因の一つは細胞間脂質の減少によるものです。細胞間脂質は主にセラミド、コレストロール、遊離脂肪酸で構成されており、細胞間脂質の約50%をしめているのがセラミドです。
セラミド配合化粧品とは角質の間の隙間を埋めることを目的としているのです。
NMF
NMFとはNatural Moisturizing Factorから頭文字をとったもので天然保湿因子のことです。NMFは角質層内で水分を保持する役目があることから「天然の保湿成分」といわれています。肌にみずみずしさや潤いがあるかどうかはNMFの量に比例し、肌が外的ストレスにさらされて角質層で酸化や糖化がすすむと、NMFは角質層内にとどまることが出来ずに減少してしまいます。角質に含まれるNMFの量が減少すると、水分保持機能が低下し肌が乾燥状態になってしまいます。
NMFの約半分はアミノ酸で構成されており、アミノ酸が大事な役割を担っています。
アミノ酸系スキンケアの目的の一つはこのNMFを補うことにあるのです。
皮脂膜
皮脂腺から分泌された皮脂と感染から分泌された汗とか交じり合ってできるのが皮脂膜です。皮脂腺は天然の保護クリームと言われ、肌の一番外側で水分の蒸発を防いだり、雑菌の繁殖を抑えたりします。
その他の役割としては肌のpHを一定に保つ働きがあります。pHというのは酸性、中性、アルカリ性を数値として表したもので0~14までありま、中性の値は7で、それより値が小さければ酸性、値が大きければアルカリ性です。
肌は本来4.5~6.0の弱酸性で、弱酸性の状態であれば常在菌のバランスを保つことができ、肌が安定します。弱酸性の状態を保つために必要なのが皮脂膜です。
つまり、肌は皮脂膜がある状態は弱酸性で、皮脂膜がない状態は弱アルカリなり、乾燥し有害な細菌が増えるなど様々な肌トラブルが起きやすい環境となるのです。
また角質層はタンパク質でできているのですが、タンパク質はアルカリのものに触れると分解するという性質を持っています。つまりアルカリに偏った肌は、角質層が分解されてポロポロとはがれやすい状態なのです。
秋の肌悩みランキングTOP3への対策とは
乾燥肌の対策
乾燥肌とは下記のような状態のことです。当てはまる人は乾燥肌への対策をしましょう。
- 肌がカサカサしている
- 洗顔後に肌がつっぱる感覚がある
- メイクのノリが悪い
乾燥肌は「細胞間脂質」「NMF」「皮脂膜」が不足している状態です。
そのため、角質の水分保持能力が低下し、潤いを保つことができなくなっています。肌が乾燥してしまうと、オイルで保湿をしようとする方がいますが、オイルだけでは不十分です。細胞間脂質の主成分であるセラミドを補うケアやNMFを補うケアが必要となります。
肌荒れの対策
肌荒れとは下記のような状態のことです。当てはまる人は肌荒れへの対策をしましょう。
- 季節の変わり目に肌荒れがおこる
- 化粧品を使ったときにピリピリする
- 白い粉をふく
肌荒れは、乾燥状態が続き、バリア機能が低下した肌です。バリア機能が低下しているため、肌が少しの外部刺激により反応してしまう敏感肌になっています。
季節の変わり目などの急激な環境の変化に対応できず肌荒れを起します。また角質層のバリア機能が弱っていしまっているため、普段は使用していても大丈夫な化粧品がしみてピリピリする場合があるのです。このような状態になってしまうと、保湿成分を外から補うケアをすると同時に、保湿成分を自ら作るためのケアが必要になります。保湿成分は肌のターンオーバーの中で作られるため、肌にたっぷりと栄養を与え、ターンオーバーを活性化するためのケアがおススメです。
かゆみの対策
かゆみとは下記のような状態のことです。当てはまる人はかゆみへの対策をしましょう。
- 肌がかゆい
- 赤みがでる
- ブツができる
かゆみの原因は、バリア機能が失われ肌内部が外部刺激にさらされやすくなっていることが原因と考えられています。角質のバリア機能が正常であれば、外部の刺激は肌の奥まで届きにくいのですが、バリア機能が失われていることにより肌に刺激物が侵入し炎症を引きおこしてしまいます。こうなると、炎症→かゆみ→かいて炎症悪化という負のスパイラルに陥ってしまいます。
肌にかゆみが起きてしまっている場合は、まずは炎症を抑えましょう。それにプラスしてターンオーバーの活性、保湿因子を補うというケアが必要になります。
秋の肌悩み解消に向けて
秋の肌悩みランキングは、1位「乾燥」、2位「肌荒れ」、3位「かゆみ」とい結果でした。これらは、夏のダメージにより肌のバリア機能が低下したことから引き起こされます。秋のケアとして大切なことは、肌本来が持っているバリア機能を引き上げることです。肌は自ら「細胞間脂質」「NMF」「皮脂膜」を作り出す機能をもともと持っています。秋に乾燥しているならば、不足している水分を補い、さらに細胞にしっかりと栄養分を与えて肌の機能を高めることが大切なのです。