和漢植物「甘草」の根から抽出したグリチルレチン酸にステアリルとは?
古くから親しまれている和漢植物「甘草」の根に由来する成分「グリチルレチン酸ステアリル」は、肌荒れの有効成分で、ニキビ肌ケアの「ノブ ACアクティブシリーズ」や「薬用 ホワイトニングクリアセラムW」などに配合されています。
今回は、グリチルレチン酸ステアリルについて紹介します。
グリチルレチン酸ステアリルとは
グリチルレチン酸ステアリルは、白色から帯黄白色の結晶性粉末です。古くから親しまれている和漢植物「甘草」の根から抽出したグリチルレチン酸にステアリルアルコールを結合させた成分です。
甘草とは?
日本では、甘草は古くから漢方薬として利用されてきました。甘草の根は、甘草湯 (かんぞうとう)や葛根湯 (かっこんとう)などがあります。甘味料としても利用されていて、実はとっても身近な食品にも使われています。
そんな甘草の根に由来する成分は、化粧品にも配合されていたのです。甘草の根は、漢方、食品、化粧品と幅広く活用されています。
医薬部外品として登録されたグリチルレチン酸ステアリル。どんな効果で登録されてるの?
甘草から生成されるグリチルレチン酸ステアリルには、肌の炎症をしっかり抑える作用があります。
医薬部外品とは、医薬品と化粧品の中間に位置する製品です。厚生労働大臣によって効能・効果が認められた成分を配合した化粧品です。
薬用化粧水、薬用シャンプー、薬用クリーム、薬用せっけんなどがあります。
グリチルレチン酸ステアリルの肌荒れ防止効果
紫外線などの外的刺激により、肌内部で炎症が起きるとバリア機能が低下し、肌荒れとなってしまいます。
肌内部において慢性的な微弱炎症が継続すると、 炎症性サイトカインが分泌過多になります。
炎症性サイトカインは、細菌やウイルスなどの敵が侵入すると、炎症を起こして敵を撃退しようとします。具体的には、血管透過性を高めて、免疫細胞が敵に到達できるようにします。また、痛みや腫れなどの炎症症状を引き起こし、シミやシワなど 新たな肌悩みを増やしてしまいます。
肌荒れのスパイラルを断ち切るために、肌の炎症をしっかり抑えることが重要です。
グリチルレチン酸ステアリルは、甘草由来成分で最高峰の抗炎症効果グリチルレチン酸の2.3倍、グリチルリチン酸モノアンモニウムの3.5倍の抗炎症効果の報告があります。
油溶性であるグリチルレチン酸ステアリルは、水溶性のグリチルリチン酸ジカリウム(GK2)より肌に吸収されやすく、経皮吸収性に優れています。
成分 | 抗炎症効果 | 経皮吸収性 | 水溶性or油溶性 |
---|---|---|---|
グリチルレチン酸ステアリル | 高い | 高い | 油溶性 |
グリチルリチン酸ジカリウム (GK2) | 中程度 | 低い | 水溶性 |
グリチルレチン酸モノアンモニウム | 中程度 | 中程度 | 水溶性 |
グリチルレチン酸ステアリルは、抗炎症作用を備えた和漢植物「甘草」由来の成分です。医薬部外品の有効成分として広く使用されています。
- ニキビケア商品(医薬部外品)
- 肌荒れケア商品(医薬部外品)
- 美白化粧品(医薬部外品)
抗炎症効果を求める場合は、グリチルレチン酸ステアリル配合の製品を選ぶのがおすすめです。
参考資料
医薬部外品原料規格 2021 について|厚生労働省医薬・生活衛生局