夏の「冷え」、足の「むくみ」対策にヒハツ
「冷え」や足の「むくみ」は女性にとって悩みの種。暑い夏でも、職場などのエアコンによる「冷え」に困っている方も多いことでしょう。また、夕方になると足の「むくみ」が気になりがち。そうした女性をサポートしてくれるのが、ヒハツ。「冷え」「むくみ」対策となるヒハツ成分を配合した機能性表示食品について解説します。
ヒハツとは?
ヒハツはコショウ科コショウ属の植物。インドが原産で、東南アジアで広く栽培されています。インドでは果実を香辛料として使用。日本では沖縄ソバの薬味として利用されています。
ヒハツにはピペリジンアルカロイド類が含まれ、その主成分としてピペリンがあります。
ヒハツに含まれるピペリン類には、さまざまな効果が期待されています。機能性表示食品の機能性関与成分としても用いられ、「冷え」や「むくみ」に関する有効性を表示した多数の商品が登場しています。
ヒハツ由来ピペリン類を配合した機能性表示食品
ヒハツ由来ピペリン類を配合した機能性表示食品は、2022年8月3日現在で83商品が消費者庁に届け出されています。
各商品で見られる主な表示内容は以下の2種類です。
- 冷えにより低下した血流を正常に整え、冷えによる末梢の皮膚表面温度の低下を軽減する機能。
- 女性の夕方の足のむくみ(病的ではない一過性のむくみ)を軽減する機能。
さらに、「冷え」「むくみ」の両方の機能性を同時に訴求した商品も登場しています。両方の悩みを持つ女性にとってはうれしいですね。
このほか、「血圧」に関するヘルスクレームをうたった商品も販売されています。
商品の購入時に注意すべき点は、「冷え」も「むくみ」も一時的なものが対象であり、病的な症状は対象としていないことです。
ヒハツの機能性表示食品の多くは、サプリメント形状の商品です。一般的な食品としては、紅茶などの茶類が売られています。
ヒハツはなぜ「冷え」「むくみ」対策となるのか?
「冷え」の原因の一つに、体温調節の機能がうまく機能せずに、毛細血管を収縮させることがあります。一時的な足の「むくみ」も、立ち仕事やデスクワークを長時間続けることによる血行不良が原因とみられています。
ヒハツの作用機序(メカニズム)については、血管を拡張する作用によって、血流量を増加させることが示唆されています。この働きによって、「冷え」「むくみ」対策で期待されるわけです。
機能性表示食品の場合、有効性を証明するために、(1)ヒト試験を実施する、(2)実施済みのヒト試験の論文を集めて評価する――のどちらかが必要です。
一例として、ヒハツ由来ピペリン類を配合したサプリメントの「冷え」のヒト試験を紹介します。
試験方法は、「冷え」を自覚している健康な日本人の成人女性を対象に、冷水に手を漬けた後、サーモグラフィで皮膚表面温度を測定するというもの。皮膚表面温度の回復率などを測定し、ヒハツ由来ピペリン類を含まない食品(プラセボ)を摂取したグループと比較します。
その結果、ヒハツ由来ピペリン類を含む食品のグループはプラセボのグループと比べ、冷水の負荷後に皮膚表面温度が高くなることが確認されています。
機能性表示食品を上手に活用し、夏を乗り切ろう!
夏場はエアコンによる一時的な「冷え」が心配ですが、まずは室温の調節、上着の着用といった工夫を行ってくださいね。また、立ちっぱなしの仕事やデスクワークなど、同じ姿勢でいると、夕方頃には一時的な「足のむくみ」が気になります。仕事中に軽い運動をしたり、帰宅後に入浴したりすることが大切です。
これにヒハツの機能性表示食品もプラスして、「冷え」「むくみ」対策を心がけてくださいね。