首こりはなぜ起きる?原因から対処法まで詳しく解説
長時間のデスクワーク、寝っ転がりながらのゲーム、スキマ時間でのスマホなどなど。あなたの首は想像以上にストレスを感じています。気づいた時には上を向くことも下を向くこともできない。そんな経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。こちらの記事では首こりの原因から対処法まで詳しく解説していきます。
首こりとは
首こりとは、首の周りの筋肉がコリ固まって痛みが出たり、動きづらくなってしまう状態のことです。
- 上に向くと首の後ろに詰まった感じがする
- 頭を横に倒そうとするとピキッと痛みが走る
- 後ろを向きづらい
といった一般的な首こりの症状だけでなく、頭痛や吐き気、めまいなどを引き起こす可能性もあります。首こりになる原因はいくつか考えられます。
ストレートネック
まず体の特徴として考えられるのが、首の骨がまっすぐになっているストレートネックになっていると首こりを起こしやすいです。
ストレートネックとはその名の通り、首の骨がまっすぐになっていること。背骨は頚椎7、胸椎12、腰椎5、仙椎2の合計26個の骨が縦に連なっており、横からみるとS字の形状をしています。ところが、何らかの原因で首のカーブがなくなってしまうと、ストレートネックへとなっていきます。
例えば、子供の頃からパソコンやゲームをしていたり、姿勢が悪いとストレートネックになりやすいですし、バレエや新体操のように細身で柔軟性を求められる動きをしている方にもストレートネックは多いです。
ストレートネックで困る点。それは背骨にかかる衝撃を分散できないことにあります。本来S字の形状をしていることで分散できるはずの衝撃が、まっすぐになっていることでモロに衝撃を受けることになります。その結果、首の周りの筋肉で支えなければならずコリにつながりやすいです。
長時間のデスクワークやスマホの使いすぎ
生活の面でいえば、デスクワークやスマホを使っている時間の長さが一番の問題と言えるでしょう。パソコンを使っている姿勢はどうしても頭が前に出やすくなってしまいます。その頭を前に出すぎないようにするために、首の筋肉がメチャクチャ頑張っています。
ちなみに頭の重さは、体重の約8%と言われています。体重60kgの方であれば約5kgのボウリング球が首の上に乗っている状態。これを支えなければいけません。頭が15°前方に傾くとは約2.5倍、30°前方に傾くと約4倍のストレスが首にかかると言われています。
寝っ転がってスマホを使っている姿勢も、実は首にかかる負担は同じです。「猫背になっていないし、むしろ背中を伸ばしているからいいでしょ」という質問をいただくことも多いのですが、頭を支えるために首が疲れるのはこの姿勢も一緒です。気をつけましょう。
運動不足による血液循環の低下
リモートワークの弊害として、明らかに運動不足な方が増えました。これまでは煩わしいと感じていた通勤も、実は運動不足解消に大いに役立っていたと感じた方も多いことでしょう。血液循環が低下すると筋肉がかたくなり、その結果コリとして痛みを出しやすくなります。
手軽にできて運動効果の高いウォーキング。10分間のウォーキングで約1000歩と言われています。通勤で片道15分の歩く時間があったとしたら、それだけで3000歩をロスしている計算ですから、それだけでも運動不足になっていると実感しますね。
精神的なストレス
意外と知られていないのが精神的なストレスによる首こり。精神的なストレスを感じていると、体も常に緊張しがち。首をすくめて、呼吸が浅くなり、気が張っているような状態です。そうなると、首がガチガチになって首こりを起こしやすいです。
首こりの対処法
これらの原因はどれか一つを解決すれば済むということもあれば、全てがちょっとずつ影響しているということも考えられます。ここであげる対処法を少しずつでも実践していけると、首こりの解消につながります。
適度なウォーキング
首こり解消のためにまずやっていただきたいのが血流をよくすること。そのためには手軽にできるウォーキングを行いましょう。地球上では重力が働いているので、何もしなければ血液は下半身に溜まってしまいます。これを心臓に戻すためにはふくらはぎや足裏を動かすのが一番!そのためにウォーキングが効果的です。
いい姿勢をキープしながら、大きな歩幅で歩くことを心がけてください。さらにリズム良く腕を動かすことで肩甲骨まわりや首まわりが動いて、筋肉がほぐれてきます。
デスクワークの合間にストレッチ
同じ姿勢が長い時間続くと、首こりはひどくなります。そうならないために、合間合間で休憩をとってストレッチをするようにしましょう。
まずは手の指先を肩にあてて、大きく回します。体の前で肘と肘がつくくらいまで大きく動かしていくと背中や腕のつけ根がほぐれてきます。前回しと後ろ回しを5回ずつゆっくりやってみましょう。
その後に背中で両手を組んで、大きく後ろに伸ばして胸を伸ばします。背中が丸まってくると胸や肩がかたくなって、首こりにつながりやすいです。20秒伸ばしたら、最後は首のストレッチ。
頭を左右に倒して側頭部を手で軽く引っ張って横のストレッチ、後頭部で手を組んで頭を前に倒して首の後ろのストレッチ、顔を上に向けてアゴを下から上に押す首の前側のストレッチ。トータルで5分くらいですが、これだけでも体が温まってほぐれる感じがわかるはずです。
ゆっくり湯船につかる
湯船につかって、心身ともにリラックスすることも大切です。お湯につかると、温かさで血流がよくなる、水圧で血管のポンプ作用が活発になる、浮力により筋肉の緊張がほどける、といった体の効果以外に、気持ちを落ち着かせる効果も期待できます。
入浴剤やアロマなどを活用するとさらに効果がアップします。忙しくなってくるとお風呂もシャワーだけで済ますといったことが出てきますので、ゆっくりと湯船につかる習慣をつけるだけでも首こりの解消にはオススメです。