ドライアイの3つのタイプ
ドライアイ研究会は7月3日を「なみだの日」と制定し、「涙(なみだ)」の正しい知識を伝える啓蒙活動を行なっています。ドライアイ研究会の発表を参考に、この記事ではドライアイとはどのような症状かを紹介します。
ドライアイかも?!
加齢、エアコンの使用、パソコンやスマートフォンの長時間使用、コンタクトレンズの使用などさまざまな原因で涙が減少したり、状態が悪化したりすることで起きるドライアイは、2003年時点で国内の推定患者数が2200万人と報告されるなど、多くの日本人を悩ませる疾患となっています。日本人の疫学調査では、40歳以上の成人の17.4%がドライアイであることが分かっています。
ドライアイは、目を守るのに欠かせない涙の量が不足したり、涙の質のバランスが崩れることによって涙が均等に行きわたらなくなる病気であり、目の表面に傷を伴うことがあります。 いわばドライアイは涙の病気といえます。
引用:ドライアイとは|ドライアイ研究会
涙の病気とも言われるドライアイ。涙は、涙液は、油層、液層 からなります。ドライアイでは、表面の涙液膜が崩れやすく、その下の角膜に傷がついてしまいまうことで起きます。
涙の構造とは
涙は3層構造になっていて目を守っています。 角膜に接しているのはムチン層で、涙を目の表面にとどめる働きがあります。ムチン層を覆っているのが水層で、涙の大部分が水層からできています。一番外側にあるのが油層。
ドライアイのタイプとは
ドライアイのタイプは、「涙液現象(水分欠乏)型」と「蒸発亢進(油分欠乏)型」と「水濡れ性低下型」の3つに分けることができます。
涙液減少型
涙液の水分が減るドライアイ。正常な状態は、一時的に目が乾いても、すぐに目が潤います。涙液減少型ドライアイでは、目の刺激を受けても、反射性に分泌される涙液が分泌されなくなり、目が乾いても十分な涙が分泌されずドライアイを生じます。眼表面に傷がつき、乾燥や異物感などの症状に悩まされます。
蒸発亢進型
油分の減少で、涙が蒸発しやすくなっておこるドライアイ。
まぶたにはマイボーム腺という皮脂腺があり、そこから分泌される「油」が少なさ過ぎるため、涙が蒸発しやすくなるMGD(マイボーム腺機能不全)が注目されています。
患者数は徐々に増加しています。
蒸発亢進型ドライアイは、乾燥した空気、エアコンやファンヒーターの風などの外部環境も影響すると言われています。
近年の研究では 、ドライアイの患者さんの多くに、涙の油分を分泌するマイボーム腺の機能不全が見られることも分かってきました。マイボーム腺機能不全(MGD)は、加齢による組織の萎縮や細菌感染などによってマイボーム腺の出口(まつげの生え際)が詰まり、涙の油分のバランスが崩れて目がかわきやすくなったり、涙目になったり、炎症が起きたりします。 アイメイクやコンタクトレンズなども原因となりやすいので、注意が必要です。
水濡れ性低下型(BUT短縮型ドライアイ)
涙液に含まれるムチンという成分の減少で起きるドライアイ。最近明らかになった新しいタイプのドライアイです。
涙の量に正常なのに、ドライアイの症状を生じるタイプのものです。BUT短縮型ドライアイは、角膜表面の「水濡れ性」を保つ働きをもつムチンの機能が低下していると推測されています。眼表面に傷がなく、涙の量も正常であることから、診察や検査を受けても異常が見つかりにくく、神経疾患、精神疾患、眼瞼痙攣などと間違えられることもあります。
これは、涙は分泌されているが目の表面で涙の膜が安定せず、5秒以内に涙が乾いてしまう状態をいいます。最近、パソコンなどの作業が多いオフィスワーカーやコンタクトレンズを装用している方を中心にこのタイプのドライアイが増えています。
摩擦亢進型
加齢による結膜のたるみとシワ、瞼を上げる筋肉の働きや皮膚のたるみ、角膜炎などの眼表面の炎症疾患などが原因となって瞬目時の摩擦亢進が生じてドライアイを生じるものです。
約8割はマイボーム腺機能不全?!
涙液蒸発亢進型は、主にパソコン、コンタクトレンズなどの環境要因によって起こり、患者数は徐々に増加しています。涙最近の研究でドライアイ症状を訴える患者さんの約8割の方ははマイボーム腺機能不全が関与することが明らかになりました。
アイメイクの際にアイラインを入れている方、コンタクトを使っている方、点眼薬を1日に7回以上さす方は、涙の油層を壊してしまいがちなので注意が必要です。さらに、生活習慣の面でも、運動不足、食生活の乱れ、1日3時間以上のスマホやパソコン使用など当てはまる方も気をつけましょう。