メニューを閉じる
メニューを開く
  • 食・料理
  • 美容
  • カラダ
  • 食育
  • SDGs

八十八夜のお茶はなぜおいしい?おすすめの日本5大銘茶も紹介!

食育
YOKARE編集部
プロフィール画像
八十八夜のお茶はなぜおいしい?おすすめの日本5大銘茶も紹介!

2022年の5月2日(月)は八十八夜。新茶を楽しむこの時期のお茶は、特別なものとされお茶が一年で一番おいしいと言われています。
日本人なら緑茶が好きという方も多いかと思いますが、八十八夜のお茶は、なぜ特別おいしいと言われているのでしょうか?それは、新茶が一年で最初に収穫される一番茶であるためです。
ここでは、八十八夜のお茶のおいしさの理由や、おいしいお茶として知られる日本5大銘茶について紹介していきたいと思います。

八十八夜は新茶の季節

八十八夜は、新茶がおいしい季節。全国で多少のずれはありますが、新茶が出荷される時期は4月上旬から5月中旬ごろとなっています。
八十八夜とは季節の変わり目を示す雑節のひとつで、立春から数えて88日目のこと。一年の始まりは立春であることから、おもに立春を基準に雑節が決められています。年によって日付は変わりますが、毎年大きなずれはなく5月頭となっています。

ちなみに、2022年の八十八夜は5月2日月曜日。全国的にこの日を目安に茶摘みが行われたり、出荷された新茶を楽しむ風習があります。

ちょうど、新芽が出てくるのが八十八夜の頃であるため、八十八夜は新茶の季節とされているのです。

八十八夜のお茶はなぜおいしいの?

八十八夜のお茶はおいしいと聞くけれど、なぜ八十八夜のお茶が特別おいしいと言われているのでしょうか?
それは、八十八夜のお茶が一年で最初に収穫される新茶であることに大きな理由があるのです。

新茶は旨味や甘みの成分がたっぷり

冬から春へと変わるこの季節。養分をたっぷり蓄えて出てくる新芽には、グルタミン酸やテアニン、ビタミンなどの成分が非常に豊富。
お茶に含まれる有効成分の中でも、アミノ酸の一種であるグルタミン酸は、旨味の素とも言われ、グルタミン酸が多い新茶には旨味や甘みの成分が通常の時期より豊富に含まれています。

同じくアミノ酸の一種であるテアニンは、お茶に含まれるアミノ酸成分の半分以上を占め、旨味や甘みとして感じられるだけでなく、脳や神経機能の興奮を抑えリラックス効果のある成分です。

新芽の先端だけを収穫

お茶はチャノキというツバキ科の木から採れます。新茶とは、一番茶とも呼ばれるもので、その年に一番最初に摘み取った葉で作られるお茶のこと。

新茶は最初に出てくる新芽の先だけを収穫しているので、とても上品で贅沢な味わいなのです。
茶摘みがおこなわれる頃は、立夏の直前。緑豊かに育った香り高いお茶はこの時期ならではなんですよ。

苦味や渋みが少なく爽やかで新鮮

一番茶である新茶は、二番茶である煎茶や三番茶である番茶に比べるとカテキンやカフェインは少なめ。カテキンやカフェインは血圧の上昇を抑えたり、体脂肪を低下させる効果が期待できますが、苦みや渋みが強いのが特徴です。
しかし、新茶は二番茶や三番茶に比べると苦みや渋みが少ないので、若くて青々としており、とても爽やかな香りとなります。

新茶は品のある味わいが特徴で、ゆっくり時間をかけてお茶を楽しむのに最適です。
そのため、新茶はお茶のなかでもとても良質で、一番おいしいお茶として知られています。

縁起物

八十八夜に摘み取る新茶は、古くから縁起物として重宝してきました。
これは、八(8)というのが末広がりであることからそのように考えられ、八十八夜の時期に飲む新茶は、縁起物とされてきたのです。

縁起物をいただくということは、心も満たされやすいもの。いつもよりお茶がおいしく感じられるのではないでしょうか?

日本5大銘茶

お茶の産地としては、静岡、鹿児島、京都が有名で、最近では静岡県を抑えて鹿児島県が生産量日本一となりました。
生産量とは関係なく、日本には日本5大銘茶と言われるおいしいお茶のブランドがあります。

日本5大銘茶はどれもお茶のおいしさには定評があり、新茶もおすすめ。機会があればぜひ飲んでみましょう。

狭山茶(埼玉)

狭山茶は東京都と埼玉県にまたがる狭山丘陵で栽培され、日本三大茶の一つにも数えられるお茶。主な産地は埼玉県入間市です。

「狭山茶摘み歌」では、「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」と歌われるように、狭山茶は味が濃くおおざっぱに淹れたお茶でも味がしっかり出るのだとか。
忙しい人たちに重宝される普段使いのお茶なんですよ。

お茶の淹れ方に自信がないという方は、まずは狭山茶の新茶を試してみてはいかがでしょうか?

川根茶(静岡)

川根茶は静岡県にある大井川上流から中流をおもな産地としているお茶。
この地域は南アルプスの風を受け、寒暖差が大きいのが特徴です。夜の冷たい空気によって水分を十分に蓄え、茶葉は柔らかい仕上がりになります。

川根茶は透き通っていながらも味や香りがしっかりあります。名だたる賞を受賞してきた川根茶は、全国のお茶屋さんが認める高級ブランドなんですよ。

本山茶(静岡)

本山茶は静岡県の安部川上流域をおもな産地とするお茶。静岡県の三大地域ブランドにもなっています。
本山茶の歴史は大変古く、約800年にも渡ります。

旨味や甘み、渋みのバランスが良く、お茶好きに特におすすめのお茶です。

朝宮茶(滋賀)

朝宮茶は、京都府と滋賀県との県境に位置する場所がおもな産地で、1200年の歴史を持つ日本最古のお茶とされています。

標高が高い場所で栽培されているため昼夜の温度差が高く、その茶葉は香り高く仕上がるのが特徴。高級茶の代名詞ともなっているため、贈答用にもおすすめです。

宇治茶(京都)

日本三大茶の一つでもある宇治茶は、渋みが少なくて甘みが強いのが特徴です。
公益社団法人京都府茶業会議所によると

宇治茶は、歴史・文化・地理・気象等総合的な見地に鑑み、宇治茶として、ともに発展してきた当該産地である京都・奈良・滋賀・三重の四府県産茶で、京都府内業者が府内で仕上加工したものである。ただし、京都府産を優先するものとする。


と定義しています。

そのため、宇治茶は必ずしも京都が産地というわけではなく、奈良や滋賀・三重で栽培された茶葉も使用されており、製造加工は京都府内ということになるのです。

 

この時期にしか飲むことができない新茶は、希少でとても贅沢。新茶ならではの成分によって、二番茶や三番茶に比べて甘みや旨味も豊富です。
2022年の5月2日は八十八夜。ゆっくりと新茶を味わってみてはいかがでしょうか?

SHARE